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ヲタクのエゴってどのジャンルでも一緒かもしれない


いきなりだが、私は世間一般でいうヲタクという部類の人間。

コンサートにも毎月、いや多かった時は毎週のように行っていたくらいにはヲタ活に活かされている。

現代人の大半は何かしらのヲタクという部類と言われる現代。
そんな今を体現したような作品に私は熱中している。


それが仮面ライダーギーツという作品。

日曜朝9時から放送されている作品。
その名の通り仮面ライダーシリーズの1つ。
昨年9月から放送スタートし、投稿時点の今月8月末に最終回を控えている。


ギーツ既に知っている人は目次で◆本題まで飛んでいただければと思う。



◆仮面ライダーギーツの説明

世界観を軽く、いや少し長くなるがザックリ説明すると。
デザイアグランプリという「世界を救うゲーム」という形でプレイヤー、ここで言うと " 仮面ライダーに選ばれた人達 " が怪人と戦う。というのが初期からの大まかな設定だ。
その戦いの中で課せられたルールをクリアすると願いが叶う。つまり自分の理想とする世界に創り変えることができる。という世界線のお話。

ゲームにエントリーする仮面ライダー達。
ゲームをナビゲートするヒロイン。
ゲームを管理するマスターの暗躍。
怪人を育成する側の反逆。

と様々な視点で楽しめる構成なのが視聴者を更に湧かせてくれる。

今は上記が懐かしく思えるほど衝撃な展開の数々なので書いてる今ですら懐かしく思う。なんならスタートから1年経とうとしている事実にも驚かされる。



◆この投稿のメイン知識

そしてこの作品を更に盛り上げる人物がゲームを鑑賞する観客。いわゆるオーディエンスと呼ばれる人達。

オーディエンス達は仮面ライダー達が戦うゲームエリアに強化アイテムを送ることも可能。
つまり好きなライダーに武器を提供することも可能なのだ。

言わばヲタクが推しにアイテムをスパチャできる仕組みなのだ。

好きなライダーにお気に入りの武器を提供し、推しの理想の活躍シーンを拝むみたいなこともできるというのがオーディエンス側としての魅力なのだ。


前置きだいぶ長くなってしまって申し訳ない。
この作品の設定を大まか理解できた所で本題に入らせていただこう。


オーディエンスにも主要キャラが4人いる。

まずはジーン
というオーディエンスの主役。
主人公ギーツのサポーターなのもあり登場シーンが特に多い。
「マルモのおきて」で国民的な子役となり今も変わらずスターとして活躍されている鈴木福さんが演じているキャラクター。
推しのシーンで感動したいという欲を持っており、印象的なセリフも「感動だ!」「面白すぎるよギーツ!」など素の福さん丸出しなのが見ているこちらも微笑ましくなる。
福さん本人が「仮面ライダーヲタク」。子役時代楽屋にベルトを持参していた子が本格的にレギュラーとして出演し、ついには自身の仮面ライダーに変身を叶えたシーンは我々視聴者も感動させられた。

次はキューン
推しに恋心に近いものを抱くオーディエンス。
ただ本人の前では " あまのじゃく" という性格。
初めは素性を隠しながら推しに接していたが、推しの精神的ピンチな時に、ありのままの気持ちを伝えてから共闘するシーンは推しとヲタクのタッグで感涙だった。

3人目はベロバ
推しや周りの不幸を楽しむタイプのオーディエンス。
このタイプは現実で中々お目にかかれないだろうけど何だかんだ推しへの執念高めのタイプだろう。ザックリ言うと敵側ポジション。
投稿時点で既に退場した。
推しの必殺技で敗北し消滅という形で「あんたと同じ墓に入ってやる」という本音を残し散っていくという形はどうであれ推しに目がないヲタクであった。


4人目はケケラ
推しを悲劇のヒーローに仕立てあげたい気持ちあるタイプのヲタク。
わかり易く言えば「俺が推しを育ててやった」タイプのヲタク
最初こそいい人ポジと思わせて先程のベロバと共にコンテンツを荒らす側になった。
仮面ライダーあるあるで「いい人そうな年上が実は真っ黒(多くは外れるが)」というジンクスを見事に踏んできた。
推しをフルネームで呼ぶタイプのヲタク
彼も推しライダーの必殺技で消滅したが、消える前に推しから仮面ライダーにしてくれた事の感謝を聞いてから消えれたのはヲタクとしては本望だったかもしれない。
余談だがオーディエンスの中では私の推しである。


◆本題

もしかすると前置き見ずに飛んできた人もいるでしょう。

サクッと説明すると

仮面ライダー達に観客がアイテムを提供する形でサポートできる言わばライダーと怪人の戦いが娯楽化した世界の話。

その観客側に

ジーン
・推しで感動したいヲタク
キューン
・推しに恋心抱くタイプのヲタク
・推しに あまのじゃく 発動しちゃう系ヲタク
ベロバ
・推しと周りの不幸を楽しむヲタク
ケケラ
・推しを「俺が育てた」と言うタイプのヲタク
・推しを「悲劇のヒーロー」という理想持ちヲタク

の観客に4人のメインがいる説明をさせてもらった。

この投稿のために多少着色もさせてもらうかもしれないが温かい目で読んでほしい。



観客4人の説明を書かせてもらったが


これはリアルなヲタ活にも当てはまるのではないだろうか?


というのも
推しの「○○なシチュエーション」で湧きたい。
推しを好きでいたい。
推しの「悲劇的な演出」を楽しみたい気持ち。「推しは俺が育てた」という自身の功績。

どれも現実のヲタクに存在するでしょう。

・推しの某曲での歌ダンスを観たい。
・「推し」ちゃんしゅき、結婚しよう(小声)
・潜在意識で推しの「不幸」シチュを願うヲタク
・「俺の推しは○○な凄い人」という理想抱く人
・推しは俺が育てた系の古参
・推しのコンテンツは私たちが盛り上げてる

などジャンルは違えどある程度は当てはまるのではないだろうか?

コンサートホールや武道館などの大箱を想像すれば当てはまりそうなヲタクは高確率でいそうだ。


この投稿を作ろうと思ったキッカケが4人目に紹介したケケラと推しライダー(タイクーンという仮面ライダー)の掛け合い。

話の前半から世界平和を求めるタイクーンを
一般人スタートからの支持率低めだった彼に感銘を受けたケケラが彼を仮面ライダーに指名したという経緯。

だがケケラも主役達からみた敵サイドに移り、というよりヤバい人というイメージかけ離れ少し予想外だった。

ケケラは対抗するタイクーンに「俺が一般人だったお前を育て上げてやった」と言い、それにタイクーンは「それはお前のエゴだろ」と返す流れに。

ケケラにとっては「世界平和を望む一般人を仮面ライダーに選んでやった」自分というポジションそれと「悲劇のヒーロー」として戦う推しを見れる喜びがあっただろう。

しかしタイクーンにとっては世界平和、そして戦いで散った人を甦らせるために命懸けで戦っている。というより世界平和以前にただ1人の身内の姉のために戦う1人の青年でしかない。


ここで思ったのがヲタクが思う推しの理想と現実は違うのかな?と。

私の推しは真面目で優しい人ばかりではあるが、ステージや画面、ブログ越しだけの姿しか見ていない。
本当は○○みたいな事を知ることはできないのだ。
というか知りたくないというヲタクの本音が出てしまう。

俺の知ってる推しの姿は全てでは無い。
もしかすれば我々が推しに抱いているイメージは単なるエゴの可能性だってある。
とずっと考えてしまう。

親が子供の全てを理解しきれないのと同様、人の深層心理を知り尽くすことはできないのだ。

私の推しはグループでサブリーダーを務めてマネージャー並の仕事をこなしているくらい凄い人。
ファン思い、メンバー思いという理想的な人だが一部だけでも私の押し付けエゴの可能性だってある訳だ。

私が好きで文章追っている人がいて、その人は仮面ライダースーパー戦隊の感想を毎週書いている人なのだが。

オタク誰しも心の中にベロバ(不幸楽しむヲタク)とケケラ(推しは俺が育てた、俺がコンテンツ楽しませてる系ヲタク)は存在する

有料記事の投稿なので引用として見返せないがこんな感じだった。


のように書いていた。


推しに対するエゴと同様に、ヲタクは推しに対する思いを抑えられないし形は違えど愛情表現とでも言える。

推しをどう思おうとも、そこにあるのは 「 純粋な推しに対する " 好き "  」なのかもしれない。


どうまとめればいいか作った本人が困惑してしまっているがヲタクと推しという関係は尊くもあり複雑というだけのお話だ。


そしてこのギーツという作品、これは私たち視聴者もオーディエンスの1部という構成に近いというのが上手い作りとも思う。

ここまで読んでくださっている超絶有難い読み手様の中にもオーディエンス誰かしらは住んでいるのかもしれない。


「 ヲタク 」と 「 推し 」という関係性を改めて考えさせてくれた。

毎週のように興奮の渦に巻き込んでくれた仮面ライダーギーツがあと2話で終わる事が信じられないが結末を楽しみに最後まで追っていく所存だ。

というだけのお話でした。




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