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天下一への道【天下一品】

2月。
どうやら花粉軍が動きが出しました。
その狼煙を鼻先の痒みで感じています。
今回も奴らの物量に押し負けそうです。
人類の数と花粉の数を比べてみてください。
多勢に無勢とはまさにこのことです。



直近の動向

多忙です。極めています。
極真多忙と呼ぶことにしましょう。
カッコ良さ重視で言葉を制定していく方が
人生は豊かになると信じています。

そして働けば、疲れる。当たり前です。
こんな時、僕の体の一部に備え付けられている
"自動ご褒美供給システム"が作動します。
通称、ARSです。
(ARS:Automation Reward Supply)
(文法がどうとかは知りません。
そんなこと言う人は、
一生そんなことを言っておいてください。)

人生でご褒美をくれる人などそういません。
上等です。ならば自分で与えるのみ。

今回ARSが導き出した答え。
それは、天下一品でした。
僕は天一に行くことにしました。


天下一品について

こちらは総本店前。

生ける伝説、天下一品
"こってり"を世に知らしめた、
ラーメン専門の外食チェーン店です。
1971年に木村勉氏が創業したとされています。
まず気になるのがこの創業年。
今から50年ほど前です。
"まだ"50年しか経っていない...だと...?
28歳の僕が言うのも可笑しな話ですが。
ただ世間からの知名度や信頼度を考えれば、
この数字はやや短く感じます。
怒涛の快進撃の結果に今日の天下一品がある、
ということでしょう。天晴れ。

その代名詞はこってりラーメン。公式HPには

鶏がらをじっくりと炊き出し、
十数種類の野菜なども用いたこってりスープは、
“天下一品”の自慢。
こってりとした口当たりながらも、
後味はすっきりしています。

https://www.tenkaippin.co.jp/commitment/

と記載されています。
そんな天下一品は、
一軒の屋台からさまざまな縁を経て、
今では海外を含め200以上の店舗を擁する
一大フランチャイズチェーンに成長しました。


総本店のある町左京区に生まれて

僕は京都市左京区岩倉で育ちました。
他の区民にはもちろん、
同じ左京区民にも「岩倉は京都市ちゃうからな」と
イジられる、そしてそのイジリを許せる、
広い心を持った人が多くいる街でした。
しかしながら確かに岩倉には田舎です。
鹿は出る、猿も出る、たまにも出る。
そして圧倒的な寒さ。
北海道から来た知人が「なまら寒いね、ここ」と
褒めてくれたこともあります。(?)

実家の2階のリビングです。雪えぐい。

そんな田舎に住まう岩倉民が足繁く通うのが
天下一品総本店でした。
総本店は岩倉と同じ京都市左京区に位置します。
一乗寺という後述する屈指のラーメン激戦区です。
「総本店しか天一じゃない!」とかではなく、
最寄りの天一が総本店だったのです。
「女優だったから好きになったんじゃねえ!
好きな女がたまたま女優だっただけだ!」
(cv:スピードワゴン井戸田さん)
のパターンです。

中学生時代は自転車で、高校時代は帰り道に、
大学時代は初心者マークの車で。
お店の裏にある少し複雑な形の駐車場に苦戦したことを覚えています。
深夜まで営業されていることもありがたかったです。

僕らにとって総本店は、
特別だけどそれでいて日常
そんな存在でした。

そして一乗寺といえば"ラーメン街道"が有名。
半径1kmほどのエリアに
数十軒のラーメン屋さんが立ち並びます。
(天下一品総本店はここから少し離れています)
地元民である僕らからすると、
実はそこまでテンションが上がる場所ではないのですが、
おかげで晩御飯に困ることはありませんでした。
もちろん直近で出来た店以外はコンプリートしています。
その中でも名店と名高い"中華そば 高安"が
僕の人生の初アルバイトでしたが、
その話はまたいつか。

では天下一品の始まりの街、
我がマサラタウンが如き左京区へ向かいます。


道中

自転車のつもりでしたが、外は雨。
バスを使います。
あいにくの天気だって黄色マーチンを装備すれば
どこへでだってルンルンです。単細胞万歳。

くそかっけえ。

バスを上終町(かみはてちょう)で降車します。
芸大前ということもあってか、
乗車している人の6割ほどが髪を染めていました。
そういえば俺も金髪でした。

北白川通りにあります。

3分歩けば到着です。
前述した懐かしい佇まいがお目見え。

王者の風格。

強い雨に加えてド平日、
ピークのランチタイムも過ぎているのにも関わらず
数名の列を成していました。
そう簡単にはありつけないぜ感がたまりません。
さながら四天王前のチャンピオンロードでしょうか。
ゴローンやゴーリキーがLv.48ぐらいで現れそうです。

並ぶとすぐに店員さんがメニューを持ってきてくれました。
久々の再会です、凝視。

この時間たまらん

そして店外ですが「ご注文お決まりですか?」
との問いかけです。
最速の提供を考えてくれる気持ちが嬉しい。
今回の注文は、

こってり唐揚げ定食!
牛すじラーメンに変更!スープ増量!
こってり!細麺!硬め!ニンニクあり!

です。
自分に一切の妥協を許しません。
己を信じ、天一を信じる。それだけです。

牛すじは総本店限定です。

入店

10分ほど待って入店です。
店いっぱいに広がる天一の香りが
ドーパミンだかセロトニンだか
そっち系のやべえ成分を
ドバドバ誘発してきます。

案内されたのはテーブル。
4人がけテーブルに1人で座るのは
少し気が引けましたが、
僕なんかよりよっぽど頭のいい店員さんの
オペレーションを疑う理由がありません。

座っておよそ4分。
こってり唐揚げとご飯に先陣を切られます。

頼もしさがあります。
威圧感すら感じます。
こってり唐揚げを食べるのは初めてではありません。
ですがやっぱり「おお….!」と声が出てしまいました。
そして名バイプレイヤーである
ニンニク薬味とマヨネーズが付いてきてます。
君達はピカピカのいぶし銀だ。

そしていよいよ本陣が到着します。
参りましょう。

君は綺麗だ…。

なんという破壊力。
きっとこの時僕は、
楊端和を見る歩兵のような顔をしていたでしょう。
ビジュアルと香りだけでもイっちまいそうです。
では実食です。

熱々のスープを一口。

美味い。圧倒的に。
その名の通り、こってりとした口当たりで
鶏ガラの旨味がガツンときます。
ただそれだけでなく、
様々な味の深みを感じることが出来ます。
そして後味はスッキリ。
これだけドロっとしているのに
脂っこくないのが本当に不思議なスープです。

麺もいきましょう。
細麺の硬めをチョイスしています。

「こうか は ばつぐんだ!」

ストレート麺とスープが
よく絡んでいるのはもちろん、
その相性も完璧です。
ラーメンという食事自体の
ポテンシャルを再認識できます。
基本的に麺を硬めにすると、
ラーメン全体の塩分濃度が上がると言われています。
それがまたちょうどいい。
このラーメンを江戸の殿様に献上すれば
地方の大名ぐらいにはなれるでしょう。

トッピングの牛すじは人類みんな大好き甘辛味。
こんにゃくも入っていますが、ほぼ肉。
さすが天一さん。人の欲望が良くわかってらっしゃいます。
スープと一緒にオンザライスすれば
もう笑いが止まりません。

こってり唐揚げも至高です。
揚げ感もバッチリ、さらには
ちゃんと"天一のこってりの味"がします。
麺、スープ、唐揚げ、ご飯。
麺、スープ、唐揚げ、ご飯。
天国のようなサーキットをただひたすらに周れば、
あっという間に完食です。

美味しかった。ご馳走様でした。


天下の名のもとに

店を後にして少し歩きながら気づきました。
体が軽い。
もちろんハイカロリーではあるのですが、
しっかり栄養が取れたという信号が体から出ているのでしょう。
完全食と噂される理由ですね。

僕には野望があります。
自分の仕事の世界で
天下を獲るという大きな野望が。
それはそう簡単なことではありません。
しかし天下一品も
創業時から天下一だったわけではなく、
自身の名前に覚悟を込め、
あえて言葉にすることで実現していったのです。
名は体を表す。看板に偽り無し。
何事も口に出さないと叶わない。

なにはともあれ。
天下一品はやはり天下の一品でした。

明日もお待ちしてくれてありがとう!

家で作った"家麺"
実はラーメン鉢も買えるんです。

公式HP▼

オススメ動画▼


次回予告

次回は...あの大人気イタリアンチェーンの
深淵を覗きます。お楽しみに。


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