宿河原とドラえもんミュージアム
ドラえもんミュージアムとは、川崎市にある藤子・F・不二雄ミュージアムのことです。私は幼児の頃から中1の1学期まで、そのあたりに住んでいました。このミュージアムに私は最近2回行きました。
1回目は妹と。宿河原からブラブラ歩きながら、通った小学校や通学路、多摩川用水の散歩道などをひやかし、友人の家へ行くために毎日通った交差点を曲がると建物に到着しました。
1Fはドラえもんの原画展示。子ども向け学習雑誌「小学◯年生」に掲載されたという原画をみていると、当時の思い出が蘇ってきます。
友だちは皆、「りぼん」や「なかよし」といった漫画雑誌を買ってもらうのに、うちの母は何故か漫画に否定的で渋ります。「小学4年生」は勉強にも役立つからと母を説得し、数回買ってもらったその雑誌は、隅から隅まで読み込みました。リアルタイムで読んだ「ドラえもん」は、「ドロン葉」「たんぽぽ空を行く」「デビルカード」。今でも文庫で持っているのですが、読んでいると次のセリフの一言一句が浮かびます。
大晦日にはドラえもんの1時間番組が放送されるので、毎年楽しみでした。
私の小学生時代の幸せな思い出は「ドラえもん」と見事に結びついているのです。
そしてつい先日、今度は息子と2人で行きました。体調不良だったので、息子を連れて電車に乗ってどこか遊びに行くのは1年以上ぶり。
彼は母の「昔、この辺に住んでいてね...」という感傷と原画展示を華麗にスルーし、ミニシアターやのび太の家模型やゲームがある広場を堪能し、ショップでタケコプターを購入・装着し、3Fはらっぱでキャラクターに抱きつきます。
後生大事に持っていたドラえもんコミックに息子がハマってくれたおかげで、同じものを楽しめる幸せを私も噛み締めました。
ドラえもんは、私自身の小学生時代の記憶を「あの頃私は辛いことばかりだと思っていたけれど、ちゃんと幸せだった」と書き換えてくれたばかりでなく、子育ての幸せも感じさせてくれたのでした。