資金繰り命!運転資金って?
ひさびさのスパルナ会計でっす。
お変わりございませんか。
突然ですが、御社の決算書をご覧ください。
いわゆる会計上の運転資金は
以下の算式で計算されます。
運転資金 = (売掛金 ・受取手形+ 在庫) - 買掛金・支払手形
さて問題です。
この算式プラス・マイナス・ゼロ いずれの答えが望ましいと思いますか?
引き算の前部分は債権と棚卸資産で流動資産の部にあり、
後部分は債務で流動負債の部にあるものです。
①売掛金・受取手形は売上の未回収の部分
②在庫は仕入れのうち売れなかったもの
③買掛金・支払手形は仕入れのうち未払の部分
①と③はイメージが付きやすいですね。
在庫についてザックリ3行で説明しますね。
損益計算書上、売上原価は売上に応じて増減するいわゆる変動費といわれる経費です。変動費は、売れた部分に対応するものが経費になるので、売れなかったものが在庫となるわけです。
在庫はご理解いただけました?
法人の支出は
BS(貸借対照表)か
PL(損益計算書)のいずれか
に必ず記録されています。
支出がBSに記載されれば資産の増加又は負債の減少、
PLに記載されれば経費です。
売上を生まなかった支出(在庫)は経費にならずBS資産に行きます。
支出が経費にならない=利益が減らない(逆に利益を増やす)
なんだかトンチクイズみたいですが
支出が経費にならない(PLに行かない)なら、利益は減らん!
というのは誰にでもわかりますね。
税金を減らすという意味において最も投資効率が悪いもの
それはすぐPLに行かない支出・・・私の大嫌いな在庫です。
売れなきゃ利益にならないが、型落ちや古くなったらもうゴミになってしまうものは嫌いです。
(ついでに在庫の重要性もご理解いただけましたね?)
在庫は売れ残りといえば誰でもわかる。
イメージしやすいように申し上げると
この在庫部分の支払いが済んでいたらこの支払は売上で回収できていない部分です。(支払われてなければまだまし?)
なんか見えてきました?
在庫は売上で回収できていない部分、
売掛金と受取手形も売上代金のうち回収できていない部分です。
上記の運転資金の算式中、引き算の前部分は現金回収できていない部分の集まりです。
買掛金と支払手形は、買った(仕入れた)が支払っていない部分です。
さて、冒頭のプラスマイナスゼロのどれが望ましいかという質問は
回収できていない部分が支払っていない部分より多いほうがいいのか
少ないほうがいいのかという問いかけをした、ということですね。
まだわからないという方は顧問税理士を変えましょう(←真顔)
スパルナ会計のお客様なら、支払っていない部分が多いほうが良いと即答します。
え?なんで?借金が多いみたいなもんじゃん?ですって?
逆です。
回収できていない部分が多いのは相手からもらっていないとかすでに支払っている部分が現金化されていないって意味ですよ?
てことは、貸付が多いみたいなもんじゃん?
それって回収できるわけ?
回収できなければその分貯金を切り崩すことにありますよ?
さらに
回収できないうちはそのお金は宙に浮き眠っているわけです。
さて
では、うちは運転資金がいくらいる?
眠っている資金だけいる!ということですね。
一般的には、固定費と借金返済額の合計額というイメージが強い運転資金という言葉ですが、専門用語ではどうもそうでないらしいということがお分かりいただけたら今日はOKです。
現金預金が0円の会社で上記算式の答えがプラス300万円だったなら・・・
もうお分かりですね。
宙に浮いて回収できていないお金が300万円あるという意味ですので
運転資金は300万円足らないのです。
え?それを超える固定費・返済があったらどうするんだって?
全部言わせないで
泣いちゃう(ToT)/~~~
このことを知って経営するか、知らずに経営するかはあなた次第です。
ではまた(^^)/
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