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「面接時のリアクションは大事です」という話

こんにちは。人材エージェント歴15年の圓鍔(えんつば)です。
最近オンライン面接に同席させていただくことがあり、今日は、そこで感じたリアクションの重要性について書きます。
リアクションも選考に影響を及ぼす、場合によっては形勢逆転のチャンスにもなるという話です。

■まずは「リアクション、大事です。」と私が思う話です。
面接で重要なのは、話す内容と思っている方はいらっしゃいませんか?
私もそうですし、勿論そうです。
ではここで、企業の立場に立って以下のやり取りを想像してみてください。
初めて会う候補者に、「当社は●●サービスを展開している会社で、特に強みは●●なんです」という事業説明を企業がします。

「はい。‥‥。‥‥。はい。」と、適宜リアクションするAさん、

「あ~そうなんですか~。ありがとうございます。
 また例えば●●などはいかがですか」と、
終始前向きな返答や、時折質問をしながら、理解を深めているような印象がうかがえるBさん、

どちらが、好感もてますか?

答えは明白、Bさんです。

話はきっと盛り上がります。また企業も自然とBさんに好意と興味がわいてきて、逆に追加質問される確率も上がるでしょう。それにより、Bさんのレジュメだけでは伝わらない良さ・人柄が引き出され、結果的にご自身のアピールにつながったりします。
また志望動機で事業に対してうまく触れなくても、事業説明に対するリアクションから、企業は事業にも着目している方、ととらえたりします。
さらに、その面接官が経営層で事業や経営の責任を持ち、事業を引っ張っている方だとしたら、自社の製品・サービス説明に対して、前向きなリアクション(共感)をもらったら、うれしいに決まってます。

…と私の主観が入ってしまったので、最後に実際あった事例を紹介します。管理部長の採用面接で、社長が1次面接を対応頂いたケースです。
【概略】
会社はスタートアップで目新しいサービスを展開。前半は自己紹介をしてもらい、後半は社長から事業の説明を行います。面接では社長もどこまで事業アピール・説明が必要か、どこか相手の様子をうかがいながら話を展開されていました。
■ケース①
今回の候補者は、説明の合間に「それはすごいですね」「つまり●●ということですか?」「あ~そういう事だったんですね」と、質問を交えながら、いろんなリアクションで受け答えされました。途中から社長の表情が明るくなり、気づいたらとても盛り上がっていて、「●●さんに入社頂いたら、■■やってほしいんですよ、今うちは△△な課題があって」と、組織や業務課題など話も出てきました。

■ケース②
実はレジュメ上ではこちらの方が、第一候補でした。求める資格やスキルを持っていたからです。実際経歴を聞いたら、やはり思った通り、素晴らしかった。一方で社長からの事業説明時、リアクションの数は少なく、説明と説明の間にちょっと間が空いた時、数秒間「シーン‥」となる場面も。表情も穏やかですが比較的一定でした。社長としては、どう踏み込んで良いかわからなくなってしまったのか、事業説明も短く終わり、「最後に何か質問ありますか?」と。そしたら仕事内容についての質問がいくつか来ました。

■ケース③
こちらの方は有名なベンチャー企業出身で、社長も早々に「会いたい」と仰っていただきました。自己紹介や志望動機を聞いて、納得感もありましたが、話し方が用意したフレーズを思い出して話しているような印象で、少し人となりが見えづらかったようです。この時社長は、事業説明の前に、「せっかくなんで何か聞きたいことありますか?」としてきました。そうしたら、事前に用意していた事業に関する質問を2~3されました。ただ、質問に対する回答が、たま~に「すごいですね」と仰るんですが、大半が「はい。」「はい。」と、その「はい」の抑揚も一定でした。社長はどこか、本当にその質問聞きたいかな~と思われているように見えてしまいました。

今日はここまでです。長くなってしまいました…。
ちなみにこの会社様は、結果的に、ケース①の方を採用しました。ケース①の方は、管理部長としては、ポテンシャル要素が多く、書類選考時は第3位でした。しかし、目の前の仕事だけではなく、会社や事業にも興味・共感性があり、業務を通じて会社や組織全体を良い方向へ導こうと働きかけてくれる期待値、何より信頼できると感じたそうです。


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