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カミングアウトコンビニ #毎週ショートショートnote 【410字】

国道を走る車の車内は静かだった。

話したいことがあると幼馴染の藤井に呼び出された加藤は、何も聞かずに運転を続ける。

「ちょっとそこのコンビニ停めるわ」

「うい」

三分もせず戻ってきた加藤の手にはレモン味の炭酸飲料が入ったペットボトルが二人分握られていた。

「ほいこれ」

「サンキュー」

藤井は受け取るなり一気に半分ほど飲み干し、加藤に目線を合わす。

「俺、結婚するわ」

「そうだろうと思ってたわ」

「なんでお前から聞いてこないんだよ」

「ここのコンビニ来たら、喋るかなって思ってさ」

藤井はどういう事か分からず窓の外を眺める。

「お前に初めての彼女ができるかもって時も、ここで話したんだよ。」

「ああ、そうか。その彼女と結婚なんてな、お前のおかげみたいなとこあるわ、」

ありがとうと藤井の口が動きかけたところで、加藤が遮る。

「ここはそうなると聖地だ、CCと名付けるか」

「んだよ、それ」

コンビニに一台停められた車は二人の笑い声に包まれたまま、発進した。




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男同士のそっけない会話好きです!

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