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びっくり映像100選みたいな番組について

世界各地のオドロキ・オモシロ映像を集めてスタジオで流し、それを比較的大勢のタレント達が眺めてコメントをする。そんなテレビ番組を観たことがある方は多いのではないだろうか。

私は普段あまりテレビを観ることはないのだが、その分たまに観るときは流し見感覚というより、本腰を入れて割と真剣に観てしまう。
でも「びっくり映像100選」(以下、びっくり100選番組とする)の様な番組は別物。
あれはどうしても流し見要員だ。

今日見たびっくり100選番組のサブタイトルは
「〜こうはなりたくない!〜世界の衝撃映像」
みたいな雰囲気だった。

内容としては、トラックに後ろから轢かれかけて九死に一生を得たり、ベランダの高い場所で赤ちゃんが落ちそうになっていたり…
思わず見てしまうようなものになっているのだが、見れば見るほど気になったのはサブタイトルの「こうはなりたくない!」の部分だ。

多くの人に見てもらうためのキャッチコピーとは、より大勢が深層心理の2合目くらいで思っている事を言語化したような、そんな言葉なような気がするのだが、あのびっくり映像集を見て多くの人が「こうはなりたくないなあ〜」と思うだろうか。

いや思うには思いそうではある。大型トラックに轢かれたり、牛に突進されたい人はそうそういない。しかしそれを「こうはなりたくない」といった思いに昇華してる人はそう多くないと思う。
いたとしてもそれは深層心理の2合目ではなく、もっと奥の奥8合目くらいな気がする

昔読んだ何かのギャンブル漫画で、わざと一旦負けてヒリヒリを味わった後、絶対優位の状況に立ち「もう二度とああはなりたくない」と思いながら酒を飲むのが世の中で味わえる一番の愉悦だ、といったシーンがあった気がする。

知らないけど人間は詰まるところ「そう」なのかもしれない。
気づかずに落とし穴にハマりそうな人を見ながら「こうはなりたくねえよな!ガハハ!」と酒を飲みたい生物なのかも。

普段、なんとなく流し見するびっくり100選番組だが、「こうはなりたくない!」という深層心理の8合目に訴えかけるサブタイトルがついていたことで思わず見入ってしまった。

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