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試練はわたしに学ばせるためのものだ。
わたしは何故苦しむのか。
自分を信じられないからだ。
自分の目で見て、耳で聞いて、心で感じたものを、信じることが出来ないからだ。

俳優だった頃と同じことで躓いている。
成長したと思っていたのは勘違いだ。

誰かを簡単に疑うことが出来る人間か。
そこに闇がない場所に闇を見る人間か。
わたしはどういう人間なのか。

どうして何年たっても答えられないんだろう。
どうして自分より、背中を向けていった誰かを
選んでしまうんだろう。
どうして狂う一歩手前まで、信じたいのだろう。

わたしは自分は偽善者だと思ってきた。
これはもはや偽善ですらない。
正気の沙汰ではない。

それが死の匂いを運んでくる。
そうなれば万事休す、だ。
そこまでわかっていてまだ尚、愚かだ。

己に向き合え。逃げるな。
本当のことから。今度こそ。
罪を見逃すのは、優しさではない。
ただの致命的な弱さだ。

風の歌を聴け、と村上春樹は書いた。
風の歌を聴け。
そして、自分の心の声を聴け。
それがどんなに聴きたくないものでも。
心が潰れてしまうようなものでも。

耳を塞げば知らずにすむ。
世界は美しい昨日のままだ。
そうだったらどんなにいいだろう、どんなに。

ほんとうはただ言いたかった。
知っていたよ、と。
知っていてでも信じていたんだ、と。
あるいは、全てがわかった今でも信じているんだ、と。

40年生きてきて、何一つ学ばない。
進歩がない。
それがわたしだ。

光があるなら、それはあなただ。
わたしを愛した友人ではなく、わたしに刃を突きつけたあなただ。
あなたこそが、わたしの人生の光であった。

わたしは狂っても、ただ普通に狂うつもりはない。

わたしに何かを望むのなら、差しだそう。
それがわたしの血肉であっても。

ハッピーエンド以外の物語は受け入れない。
それは光から生まれる。

わたしにはまだ、物語を変えるチャンスが残っている。

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