写真の足し算と引き算・縦横
1 はじめに
皆さん、こんにちは。伊達市の橘内です。
広報写真に役に立つ撮影方法などの技術や思い、心構えなどをお伝えする9回目となります。
早いものでもう9回目です。広報から離れて間もなく1年。遠い昔のような記憶ですがようやく1年なんだな~と改めて思っています。それだけ今の職場が怒涛のようにいろいろありすぎて笑。
さて、今回は「写真の足し算と引き算・縦横」をテーマとしてお伝えしていきます。構図を考えて撮影するようになったのになぜか物足りなかったり、インパクトないものになっていないですか。そんなお悩みがあったら、ぜひ今回のテーマを読んで実践してみてください。
2 足し算
よく写真は、セオリーとして「引き算」と前任者や先輩から聞いたたことがあるかと思います。広報紙の文章と同じように写真も無駄な要素を取り除いて主題が強調されるようにと言われています。ただ、引き算ばかりだと、広報の文章と合わない写真になったりすることもあるかと思います。そこで、主題は変えずに主題が引き立つように脇役を足すことで効果的に主題を伝える写真に変わります。
ポイントして、周辺をいろいろ見渡して、主題を引き立てる脇役となる副題を見つけて、効果的な位置と大きさで配置するようにします。広報で撮られるときは、主役も脇役も「人」ということが多いかと思いますので、人をどの位置にどのくらいの大きさで配置するか考えて撮ってみてください。
3 引き算
写真のセオリーで言われる「引き算」は、全体から部分をアップして切り取っていく、副題としていらない脇役は取り除くといった考え方になります。取り除くことで主題をストレートに伝える写真にしていきます。ストーリー性というよりは、その主題となるものの良さなどを伝えたい時には引き算を使うとよいかと思います。
ポイントしては、視野を狭く自分が伝えたいところだけを見て、望遠の単焦点レンズを持っているようなイメージで撮影してみてください。広報で撮影する機会が多いイベントや花などの風景は、どうしても広く全体を写したくなってしまいますが、その中でも伝えたいポイントを絞って、その他は取り除いて切り取りしてみましょう。
4 縦横
写真は基本的に横写真と言われています。それは、人の目は横に2つあるため、左右の視野は広いけど上下の視野は狭く、自然に見える縦横比は横位置の写真の方が自然となります。広報紙の中で使用する写真は普通は横位置の写真が多くなるのはそのためです。
同じ被写体を撮影した場合、横位置の写真では客観的な印象を与え、縦位置の写真では主観的な印象を作り出しやすいです。もちろん構図上横位置の写真は広がりを表現でき、縦位置の写真は高さを表現できるので、被写体によって縦横の写真を使い分けてください。
5 まとめ
写真ってどれが正解かってとても難しいので、悩むことが多いのではないかと思います。広報紙に写真を掲載する場合には、誰に、何を伝えたいのか、特に写真はスペースを取るものなので、その写真で伝えたいことが伝わるのか、文章と合う写真なのか考えて撮影と編集作業をしてください。
ポイントとしては、企画やレイアウトをしっかり立ててから取材撮影に入ることが、効率よく納得のいく写真が撮ることの秘訣になります。
今回は、足し算と引き算、そして縦横の写真を紹介させてもらいました。自分の表現したいイメージや写真を使う意図が、読む側の住民の皆さんに思うように伝わることができれば広報写真としてはいい写真だと思います。どんなに芸術的な写真を撮っても伝わらなかったら意味はないのでテクニックだけに走らず住民目線での写真撮影に取り組んでください。
最後に、表題の写真も足し算されたものですがわかりますか?正解は東北本線をいれています。電車が通過する時間と桜の状況と天候がマッチしないと撮れない写真です。(早起きして大変でした(笑))
では、次回は記念すべき10回目の投稿です。どうしようか何も考えてないですが(笑)、次回もお楽しみに!!
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