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ときどき日記(622) すぐそこにちっちゃな島が見えて、それがもう北方領土の貝殻島

時刻表復刻版の旅(13)

翌日早朝、相部屋になった人と一緒に始発バスで納沙布岬へ行った。ちょうど通勤通学の時間にも当たり、反対側のバス停には高校生とかがバスを待っていた。もちろん氷点下10度とかはあったろう。昨晩、宿に着いたときに「8度ぐらいですかねえ」と氷点下を省略して気温を教えてくれた。それよりも冷えていたので、そんななか、バスを待ついとまさえ勝手ながら気の毒に思ってしまった。

宿から出てくるとき、納沙布岬から見える景色について教えてくれた。すぐそこにちっちゃな島が見えて、それがもう北方領土の貝殻島なのだと。国後島にはお椀を伏せたような形の山があって、確か〝チャチャ岳〟とか言っていた。今日ネットで検索してみたら国後島の活火山〝爺爺岳〟と出ていた。この山が噴火して根室に降灰があったこともあったらしい。改めて地図を見てみたけど、知床半島と根室半島に挟まれた海域にロシア領があるのは明らかにおかしい。

バスを降りてダッシュで先端まで行き、速攻で景色を目に焼き付けて、再びダッシュでバスに戻った。宿に戻り、のんびりする間もなく根室を離れなければならなかった。立てた行動予定が大雪のせいで大幅に遅れていたせいだ。

急行に乗って釧路へ戻った。昨日の大雪による交通マヒのせいか、座席は満席、客室内に入ることもできず、釧路までデッキで立っていった。しゃがむことすら難しかったからだ。

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