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ネームバリューじゃお腹は満たされない。

大学に向かう坂の途中にお気に入りのパン屋さんがある。
お店の前を通る度に透明のガラスから見えるパンたちを美味しそうだなあと横目で見つつもいつも通り過ぎていた。
そして、特に気になっていたメロンパンに生クリームを挟んでチョコチップが載っているパン(名前を忘れた。しかも夕方頃しか売ってない気がする。)
をこの前ついに買った。念願かなったり。

サクッとしたメロンパンとあまーい生クリーム、チョコチップがアクセントになっていて最高に美味しかった。
なんか食レポみたいになったけどパンを食べながらふと、noteのタイトルが思い付いたので最近感じることと合わせてせっかくだし残しておこうと思う。

"ネームバリューじゃお腹は満たされない"

誤解を恐れずに言うと私はあまり人を尊敬しない。
自分の中での他の人との関わりの基本的なスタンスは"尊敬"はしないけど"尊重"はするという感じだ。特に初対面で会ってその人となりを知らないのに肩書きや簡単な自己紹介で尊敬するなんてとてもじゃないけどできない。
その人の肩書きや例えば実績なんかはもちろんその人自身で頑張ったところもあるとは思うけど"凄い"と言われるような肩書きや実績は絶対に1人の力では成しえないと思っているからだ。

ちょっと脱線すると、やっぱりYouTubeの動画より映画の方が面白いなって思うし
そもそもショッピングモールで快適なお買い物ができるのも
電車が時間通りに来ることも
みんなで協力してできた凄いことだなって今ふと思った。
だから1人でできる事って限界がある気がする。今は割と1人で完結できることが多いし、フリーランスかっこいい、憧れ!みたいな雰囲気もあるけど
個人主義の弊害みたいなものもありそう。脱線しました。戻ります。

それに周りの環境や偶然、運もある。だからやっぱり何かの肩書きや成果やもしくは結果の全てをその人自身に帰す事はできないと思う。
もちろん関わっていく中でその人となりを知って尊敬やわ~と感じる瞬間はある。
ただ、以外と初対面の場面で「尊敬してます!」と口にする人もいるように感じている。どうして会ってすぐに尊敬できるんだろう?
あと、なんだか"尊敬してます"ってあなたと私は違う人です、だってあなたって○○だから!という感じで自分と他の人の間に壁を作る言葉にも感じたりするし尊敬する○○像という虚構が1人歩きしてしまう危険もある気がする。その人の一部分に過ぎない面を全てと捉えてしまう感じ。

ちなみに尊敬と尊重の意味の違いをネットで調べてみた。

尊敬
他人の人格や行為を高いものと認め、頭を下げるような、また、ついて行きたいような気持になること。うやまうこと。
尊重
侵すことのできないものとして大切にすること。 重んじること。 人や人命、人権などを重んじ、優先的に考えること。 人の意思、考え、意見などを重んじ、それに従ったり配慮したりすること。

oxford languages ・Wikipedia


一文字違うだけで意味が結構変わってくるな。

特に就職活動を通して世間の風潮も大学の風潮もやっぱり有名な大企業に内定した人を"尊敬"する風潮があるように感じる。
有名企業の人や大手企業に内定が決まった人を呼んで講演会を開いたり…

会ってすぐの人を尊敬できないというのもそうだし、
あえて尊敬できる理由を挙げるとすれば希少性が挙げられるかなと思うけど
例えばGoogleの社員数は全世界に139,995人(2021年)だそうだ。
めっちゃいるやーん!
じゃあ、人々に良いインパクトを与えているという点で尊敬できるのかなと考えてみると…
例えば、Googleの少し前のアップデートでchromeにパスワードを保存することで毎回サイトに入る時とかにパスワードを入れなくても良くなった。
(Googleさんにはなんの恨みもありません。いつもお世話になっています🙇‍♀️)
確かに便利にはなったけどこれが私や人々にとって良いインパクトなのかは分からない。
便利=いいこととは必ずしも言えないと思うからだ。

ささっ話を戻してパン屋さんに焦点を当てて今度は考えてみると、
大学に行く道の途中のあの坂のあそこにしかないという希少性という意味でも、暴れ狂う私の腹の虫を治めてくれるという意味でも(私に良いインパクトを与えてくれている)もしかしたら私が尊敬すべきなのはパン屋さんのご夫婦なのではとパンをもぐもぐしながらふと思ったのです。

人を尊敬しない私があえて人を尊敬するのならそれは有名大企業の社長ではなくて私のお腹を満たしてくれるパン屋さんのご夫婦であり、いつも遊んでくれる友達であり、育ててくれた両親であり、もっと言ってしまえば今日まで生き続けてくれた自分自身なのかもしれない。

うーむ、だんだん深夜テンションっぽくなってきたからそろそろ切り上げよう。
つらつらと書き綴った散文でした。おやすみなさいー!


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