第12章 決算2 総論・減価償却、、、

1⃣決算整理の概要

7つの決算整理がある

第二節減価償却

1⃣減価償却を理解するための前提知識
1.減価償却とは 土地以外の固定資産は価値が減少していくこと

1000円の価値の減少を簿記で表す
取得原価・耐用年数・残存価格で算定する
減価償却の3要素

CS 
①建物の取得原価3000、耐用年数3年、残存価格0の場合
減価償却額:(取得原価3000ー残存価格0)÷耐用年数3年=1,000
→毎年1000円価値が下がっていく

②建物の取得原価3000、耐用年数3年、残存価格10%の場合
減価償却額:取得原価3000ー残存価格300÷3年=900

⑶減価償却累計額と帳簿価格
減価償却累計額」 今まで減価償却した金額の合計額(資産の減少総額)
「帳簿価格」取得原価から減価償却累計額を控除した額(その時点における資産の価値)


2⃣減価償却の具体的な処理

当期種に建物を現金3000で処理
減価償却は耐用年数3年、残存価格0、定額法により行う。

期中取引
建物3000 現金3000            修正前
                      ↓
               修正後で減価償却で1000引いた額へ
減価償却はNOT期中取引→決算整理へ
3000-0÷3=1000
減価償却費は1000

修正前の建物3000 現金3000を 建物2000にしたい
減価償却=費用

このやり方だと貸借対照表にしたとき、取得原価が分からない。
直接法
勘定を分けて、建物を減らさないようにする。
そのための別勘定を利用「減価償却累計額」建物のマイナスだけを勘定

間接法
簿記3級では間接法のみが出題される


減価償却累計額=建物の名前が変わった感じ

例題12-1
決算日になり、決算整理手続きを行う。
そこで①決算整理仕訳を示し、決算整理後残高試算表を作成しなさい。
②決算整理後残高試算表を基に当期の財務諸表を作成しなさい。

1.決算整理残高試算表
借り方残高 勘定科目 貸方残高
50万    備品   現金50万 (期中) 

     備品
 50万     次期繰越金

2.備品は当期に取得しており、減価償却は定額法で耐用年数8年残存価格0間接法により行う。

50万ー0÷8年=62500(減価償却費)
減価償却費62500  減価償却累計額62500

  備品      減価償却
50万     62500

      決算整理前残高試算表
----------------------------------------------------------------------------
借り方残高    勘定科目      貸方残高
500,000       備品               B/S
        減価償却累計額    62,500       P/L


   貸借対照表                                                                    損益計算書
備品                     500,000          減価償却費 62,500
減価償却累計額 ▲62,500    437,500     


<補足>期中に取得した場合(月割計算)
月割計算では1日でも使用した場合は1ヶ月とする。

具体例
建物3000購入、耐用年数3年、残存価格0、定額法
7月1日購入、㋂31日決算
3000-0÷3年×12分の9か月=750
減価償却費750 減価償却累計額750

<もっと深く知る>

減価償却費(費用+)1000 P/L  減価償却累計額(資産-)1000 B/S

建物 3000取得
受取家賃 3600(@1200)3年で3600

建物 3000  受取家賃3600
-----------------------------------
利益600 

費用収益対応の原則 

 

3⃣減価償却の具体的な処理2(取得した翌期以降の決算整理)

定額法の場合は毎期の減価償却費は同額になります。
毎期の決算仕訳は同じになります。

毎年同じ整理仕訳になるが、、
減価償却累計額勘定は今までの減価償却費合計のため、増えていく。


例題12-2
決算日に決算整理手続きを行う。
1.決算整理仕訳をして決算整理後残高試算表を作成しろ
2.上記を基に当期の財務諸表を作成しろ

1.決算整理前残高試算表         2.備品は前期以前に取得
借方残高 勘定科目 貸方残高    減価償却費は定額法、耐用年数8年
50万    備品          残存価格0 間接法により行う
      減塁  25万

50万ー0÷8年=62500
減価償却費62500  減価償却累計額62500

→決算整理前残高試算表              
貸方残高  勘定科目  貸方残高
50万     備品    
       減塁    312500
62500   減価償却費

  貸借対照表            損益計算書
備品 50万             減価償却費 62500
▲ 減塁312500
      差額 187500

購入してから何年たったかが逆算してわかる。


4⃣減価償却をしている固定資産の売却(期中仕分け)


仕分け例12-1
建物の売却(固定資産売却益が生じる場合)
帳簿価格2000(取得原価3000.減価償却累計額1000)の建物を2500で売却。現金を受け取った。
 減価償却累計額 1000   建物     3000
 現金      2500   固定資産売却益 500

建物と減価償却累計額をセットで消してあげる
逆もしかり

例題12-3
1.車両(取得原価200万、減価償却累計額120万)を50万で売却
 代金は翌月末に受け取る

未収入金    50万  車両 200万 
減塁      120万   
固定資産売却損 30万

2.備品(取得原価500万、減塁?)を400万で売却し小切手を受け取った。
減価償却は定額法、残存価格は取得原価の10%耐用年数10年で売却までに3年経過している。
減価償却費=500万ー50万÷10年=45万×3=135万
減塁=135万

 現金400万  備品500万
 減塁135万  固定資産売却益35万


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