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産後の皮膚トラブル(粉瘤)

長女を出産してからしばらくして、左頬にできものができた。1週間程様子見していたけれど、日に日に大きく赤く腫れていくできもの。
原因になりそうなことは高齢出産、寝不足、食生活の乱れなど色々と思いつく。
とりあえず子供を抱えながら皮膚科に行ったら、粉瘤(ふんりゅう)だと言われ手術が必要と説明を受けた。
粉瘤とは腫瘍のことで、皮膚の下に嚢腫という袋ができてしまい、通常なら垢となって剥がれ落ちる皮脂や角質といった肌の老廃物が袋の中にたまっている状態のことを言う。

えーーー…、手術…、こんな眠くてシンドい日々の中に手術…、しかも顔…。
なんだか泣けてきた。しかも専門の病院じゃないと、手術ができないと言われた。
専門て何よ〜、そんな大それた手術するの〜?
凹みながらその手術ができる病院に予約をした。

手術当日、ギリギリに授乳をすませて病院に向かった。淡々と説明を受け淡々と手術が始まった。
頬に5箇所ほど麻酔の注射をし、表面の皮膚を剥がし中の膿んだ袋を取り出し、切開した箇所を縫って終了した。

手術自体はたいして時間がかからなかったけれど、ビビりの私には顔面切開は恐怖だった。そして麻酔が効いていると思えないほど、普通に痛かった。

それでも無事終わって良かった…。安堵していたら医師から衝撃の一言を言われた。
「あ、カルテに授乳中ってありますけど、薬飲むんで1週間休んでくださいね〜。」

えーーー!!!

産後の1番の仕事は授乳だと思っていた私にとって、椅子から転げるくらいの衝撃だった。
手術したら抗生剤を飲むのは当たり前かもしれないが、目の前の事で精一杯の私の頭には1ミリも薬の存在がなかった。

授乳を1日何回、何時何分に何分間、など事細かに記録をつけていた私だけど、まさか1週間あげられなくなるなんて。
子供に申し訳ない気持ちと、1週間あげなかったら搾乳しても胸が痛くなると確信し、ますます気分が落ち込んだ。

実際数時間授乳しないだけで胸がパンパンになり辛い。搾乳器も手がつるほど使ったけれど、赤ちゃんが吸ってくれるようにはとりきれない。
1週間、顔の腫れや胸の痛みで心が折れた。

それでも赤ちゃんがミルクをきちんと飲んでくれたので、育児に問題はなく、救われた。

やっっと1週間経過し医師からも許可がおり、授乳を再開。娘が可愛い顔をしておっぱいを吸ってくれるのを見て、心から嬉しかった。娘より私の方が待ちに待った時間だった。

鏡を見ると、相変わらず傷だらけの顔。

それでも育児ができれば…まぁいいか…。。。

女、終わった…でも母として一皮むけた…。

そんな苦いできごとだった。

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