
ありがとうリアーナ
先日友達の結婚式があった。このnoteを読んでくれたことがある、いい友人の結婚式だ。
わたしは結婚式に行くのが初めてで、準備してるうちに正直何がなんだかわからなくなってきた。
大切な友達が長い期間かけて準備したお祝いの場であり、ご家族もいるんだから「え、あのヤバい奴が⚪︎⚪︎のお友達なの?」なんて友人に恥をかかせるわけにいかない。だからいわゆるお呼ばれ服を買った(あとから思えば借りてもよかった)。
買ったはいいものの、このお呼ばれ服問題は結構ギリギリまでわたしを苦悩させた。そもそも、わたしは今病気の影響でヒールやバレエシューズを履けなくてスニーカーを履かざるをえないので、「あまりドレッシーすぎず、でもちゃんとお祝いしに来てる感がほしい」「お金に余裕がないけど、安っぽくは見えたくない」「肌透けたくない」という希望があり、それぞれのハードルがかなり高かったのだ。
(振袖でもよかったかも、とも思ったが式当日まで時間がなくそれは諦めた。)
結婚式の服装の例を検索してみると、だいたいこういうのが出てくる。

画像引用した記事はいつ書かれたのかわかんない。ちょっと古いような気もする、しかしこういうドレスは通販サイトでたくさん出てくるのであながち流行遅れということでもないだろう。要は肩から二の腕までがレースかシースルーって感じ。
「清潔感のあるまとめ髪にする」については同意するが、納得できないことも多々ある。あくまでわたし主観の話になるが、こういう服にはどうしても抵抗があるのだ。箇条書きにすると、
・なぜ「肌の露出はダメ」なのに、レースやシースルーで上半身の肌を透けさせるのはOKなのか、納得できる理由がない
・レースやシースルーがある服を着たくない(ストラップレスの下着を着る等当日気にしないといけないことが増えるから)
・オールインワンは憧れるけどお手洗いで手間取る可能性を考えてしまってなかなか手が出ない
・持ち手がないバッグは置き忘れるから嫌だ
・ヒールを履かなくてもおしゃれでお祝いしてるように見える服はないのか?
マナーに答えなんかないし、結婚式へ行ったことがないからグルグルが止まらない。ここ数年でいちばんグルグル混乱した出来事だったのではないだろうか。
ものすごく悩んで、結局ある一枚のワンピースを選んだ。露出しすぎることもなく、膝下まで丈があり、透けることもなく、スニーカーでも違和感がないけど綺麗めに見えて予算内(ここ大事)の一枚。ドライクリーニングじゃないといけないのは致し方あるまいと腹を括った。
そう、せめて借りればよかったのに、このときも買った。嗚呼わたしの金銭感覚よ…。
大丈夫と思える服を買ったはずだったが、なお前日寝る直前まで落ち着かなかった。
カバンは置き忘れるのがこわいからやっぱりストラップのあるものにした。疲れてくると脚の色が変になるのを見られたらいやだなと思って、ストッキングではなく肌色のタイツを用意した。靴は前述の通り目立たない色のスニーカー。スニーカーのことは友人(新婦)にもあらかじめ伝えておいた。それでもなお心配だな…と思いつつスマホを触っていたところ、リアーナが今年地元・バルバドスのカーニバルに出たときの記事をふと思い出した。
そもそも最初、わたしはマナーを恐れていなかった。むしろ、男女二元論的なマナーに対して挑戦的な態度を取りたいと思っていた。祝意を示すなら純粋にサンバみたいに羽飾りをいっぱいつけた方がいいと思ったので、この記事をリーディングリストに入れていたのだ。(ド派手に羽飾りをつける案はいつもお願いしてる美容師さんに真顔で却下された)

自分にとって納得できる答えが見つからずずっと不安だった私だったが、答えは自分で作っていくものなんだとリアーナのこの写真を見て気づき、ほどなくして眠りにつけた。
当日、意外とみんないろんな服を着ていることに気がついた。大事なのはお祝いするマインドだ。それに気づいて安心できたとき、リアーナがウインクしてくれた気がした。
〝結婚式ゲストらしい態度〟を取るのがどうもうまくできずフリーズした瞬間もあったが、それでもやっぱりお祝いしたい気持ちで乗り切った。わたしは友人が結婚式をやり切るところを見に行けてよかった!