見出し画像

小説「レモンと殺人鬼」の紹介

今回読んだ小説はミステリー小説のレモンと殺人鬼です。
2023年"このミステリーがすごい!"大賞受賞作品としても有名なこの作品。帯に書いてあるとおり、二転三転して感情が追いつかなかった。

感じたことを忘れないように、皆さんに少しでも興味を持ってもらえるように書き留めておこうと思います。
※ネタバレもあるのでご注意を

1.あらすじ

2.物語の展開変化&鳥肌ポイント

1.あらすじ

父親が殺され、母親が失踪。その十年後に妹を何者かに殺された小林美桜。被害者のはずが、妹が保険金詐欺を行っていたのではという噂により世の中では加害者家族として軽蔑される美桜。妹の身の潔白を証明しようと自ら調査を進める中、父親を殺した当時中学生の少年が出所後にその行方が分からなくなっていた。果たして妹は本当に保険金詐欺を企てたのか、誰に殺されたのか。失踪した母親はどこにいるのか。父親を殺した犯人がこの事件に関わっているのか。その謎が明かされるときあなたは何度だって驚愕する。

2.物語の展開変化&鳥肌ポイント

ここからこの物語の問題提起は何なのか
そしてその問題がどのように展開されるのか
鳥肌が立つポイントをできるかぎりネタバレをせずに説明します。
※多少のネタバレあり

 この小説の問題提起は、妹は本当に保険金詐欺をしたのかどうか。というところにある。大学に在学しているとある男と協力して、妹の元カレの知り合いに聞き込み調査をしていくなどしてその問題を解決しようとする。実際に180ページを過ぎるあたりまで、そこに焦点が当てられて、物語が進んでいく。上記の回答を主人公が得た後、読者としてはこれをマスコミに発表して妹の身の潔白を証明すると美桜が考えると思ったが....(鳥肌ポイント①
次の展開としては、妹を殺したのは誰なのかという問題が読者に与えられる。最初の問題の回答を主人公が得た直後に、十年間失踪していた母親が遺体で見つかったと警察から連絡があった。死因は複数箇所刺されたことによる出血死であった。妹の死因とほとんど同じ状況だったことと父親を殺害した男、佐神の所在が不明であることから、妹と母親は佐神に殺されたと美桜は考え、自分にもその危険が迫ってきていると感じていた。しかし父親を殺害した佐神の動機は「人を殺してみたかった」という怨恨ではなく猟奇的なものであったため、同じ家族内の人間を殺そうとするだろうかとも考えあぐねていた。そんな時、美桜の職場のロッカーに鶏の死体が見つかる。まさか佐神が私のすぐ近くに居るのではないか、そう感じた美桜。それを決定付けるかのように書かれる佐神の回想シーン(鳥肌ポイント②)。その気になれば名前を変え整形している可能性も考えられ、周りの人間全員が不気味に思えてしまう。大学内で関わりのあった人物を大学職員であった美桜はデータベースで調べてそれは違うと思ったが、ひょんなことからあることに気がつき衝撃を受ける。
 ここである人物の回想シーンが入るのだが、ここで美桜の妹を殺したのは誰なのかという問題の回答があっさりと分かる。話の進み方でなんとなくは察していたと読んでいる時は感じたが、読み終わった後にこの回想シーンを再度読むと(鳥肌ポイント③)であったと気づく部分になっている。
 次の展開は書いてあるわけではないが、では妹を殺した犯人は今どこにいるのかという問題が読者の頭に浮かんでくる。これがこの物語において最も重要な問題。このあと美桜は犯人と思わしき人達に次々と出くわすが犯人はいったい誰なのか...

 これ以降の話を書こうと思ったのですが、この後に鳥肌ポイントが6つもあって、あまりにもネタバレが過ぎるので書くことができませんでした。。。ラスト80ページくらいは場面は大きく変わらないのですが、怒涛の伏線回収が始まってクライマックスに向けて鳥肌の嵐でした。。。そのたびに読む手が止まって、しばらく思考停止してました。笑

この面白さは実際に読んであなたの目で確かめてください。

以上、読んでくださりありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?