マガジンのカバー画像

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度

26
記憶の中の少年と、鬱々とした日々を送る女子大学生の物語。 キーとなるのが、一冊の本と、記憶の中の少年からもらったボタン。 ある日、ひょんなことから物語の中に入ってしまった主人公。…
運営しているクリエイター

#ボタンの少年

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#12

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#12

第二幕 靴を落とした少女

8:ボタンの少年

「それにね、私が存在できる理由が0時の鐘なんて。。。。。
まるで、0時の鐘の呪いね。
この呪いが解けるときはいつになるのかしらね。」

そういって、エルは孤独を隠すように屋根裏部屋にある小さな窓を見つめた。
そのとき彼女は、泣き出しそうに、この世をすべてを嫌っているようなそんな顔をした。

「少し感情的になりすぎたわ。ここまでの話で何か質問はあるかし

もっとみる