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サラー・フッディーン(サラディン)

オヤジブログ怪気炎 vol.238
世界史気になるシリーズ 48
イスラムの英雄たち②

イスラム国やアルカイダなどのテロリストの過激な行為が報道されると、目的のためにはし手段を選ばない残虐な人々というイメージが出来上がっていきます。本当にそうなんでしょうか?
ヨーロッパとイスラムとの戦いは、十字軍の頃もあったわけですが、その時活躍したのがサラー・フッディーンことサラディンです。
出身はアルメニアのクルド人。第三回十字軍に勝利したことで英雄と讃えられている人です。
捕虜は皆殺しが平然と行われていた時代、サラディンは、捕虜を身代金の有無に関わらず全員助けています。弟のアル=アーディルが捕虜を釈放した様子を見て、感心してまねたらしい。また、完全に敵の将軍であるリチャード1世が病床にあった際、見舞いの品を送っている。
しかし、このような気前のよさは負の側面もあり、軍事費の一部を立ち寄った村に分け与えたため、彼の兵士は自腹を切って軍事費を捻出しなければならなくなった。また王であるのに遺産が葬儀代にも満たなかったという。
彼の名声は、ヨーロッパにも轟き渡り、勇敢さと寛容さを併せ持つ、君主のモデルとして讃えられた。ちなみに彼はアイユーブ(彼の本名)朝の創始者であります。

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