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発声練習の効果

オヤジブログ怪気炎 vol.143

港南台アカペラシンガーズというグループの代表兼練習進行を担当しているのですが、ここのところちゃんと発声練習をしていません。せいぜい三人組でドミソをハモる練習程度でしょうか? その分曲をたくさん歌えているはずなのですが。
ジャンルば違いますが、琵琶うたも発声練習をしません。何度も稽古するうちに、その曲(=詩文)にあった語り方や歌い方ができるようになるはずという感じでしょうか?
よく高い音が出しにくいメンバーに対して、「上顎・軟口蓋を持ち上げて、息を頭の後ろからてっぺんの方へ通して」と教えている人がいますが、それで本当に高い音が出るのでしょうか?
強くて張りのある音を出すために、腹筋を鍛える練習を取り入れている場合があります。それで本当に響く音が出せるようになるのでしょうか?
音は声帯の振動によって変化させているので、声帯からちゃんと原音が出ていることが最も大事です。ところがあっちを緩めて、こっちを開いてなど、やかましく言うので声帯さえも緩めてスカスカにしてしまう場合があります。それで音が響くはずがありません。幼い子が怖い時にとんでもなく高い音で叫ぶことがあるように、人の声帯は元々高い音が出せるようになっているのです。
普段話しているように歌う。日本語の曲を歌うなら、それで十分でしょう。変な小細工は要らないのです。発声練習でやることがあるとすれば、女声なら普段使わないシより高い音、男声なら高いレより上の音を、無理なく自然に何も変えないで出す練習をすれば、それでいいと思います。
オーケストラ付きで大ホールを響かせる声楽の技術がヴェリズモ・オペラにありますが、本来のベルカントから離れた不自然さがあり、ビブラートがかかります。アカペラグループや小規模の合唱団でハモるための発声法とはちがうと考えています。

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