亀井 克典

名古屋で在宅医・緩和ケア医として日々患者さんと向き合っている内科医。かわな病院在宅ケア…

亀井 克典

名古屋で在宅医・緩和ケア医として日々患者さんと向き合っている内科医。かわな病院在宅ケアセンター長。地域共生社会実現をめざすNPO地域共生を支える医療・介護・市民全国ネットワーク共同代表。がん無料相談事業NPOtomoniなごや理事長。第12回日本医師会赤ひげ大賞受賞。

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赤ひげドクターつれづれ草 ②      ~ 在宅医療の光と影 ~

 1970年代ころまでは、開業医は夜間や休日にかかりつけの患者さん宅に求めがあれば往診に応じていました。私も子供のころ熱を出すと、母親が慌てて「先生来てくだい」と電話して、しばらくするとおひとりで大きな黒カバンと聴診器をもって往診に来てくださいました。カバンの中には注射のアンプルや薬がいっぱい詰まっていて、そこからおもむろに注射のアンプルを取り出してスマートにカットして注射器に薬液を吸ってお尻にブスッと筋肉注射されるというパターンでした。子供の目からすると宝箱のような黒カバン

    • 赤ひげドクターつれづれ草 (1)

              ~私の履歴書~                       亀井克典  名古屋で在宅医・緩和ケア医として日々患者さん・ご家族と向き合っている内科医です。まずは自己紹介させていただきます。  私は1957年名古屋市千種区覚王山の生まれです。父は特定郵便局覚王山郵便局の局長でした。当時特定郵便局制度というのは不思議な制度で、公務員なのに事実上世襲が認められ、自宅の1階に郵便局舎があり、郵政省から家賃をもらっていました。私も郵便局長になりたいと言えばそのまま父の跡

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