ドラマ、silentまでの自分


連ドラは小学校の頃からよく見ていた記憶がある。

元来ハマるととことんハマる性分。
ハマったらすごくこだわるし、追求+追究もする、はっきりいってめんどくさいタイプ。
わかりやすいのが食べ物。
好きな食べ物は何ヶ月でも毎日食べ続けられる。
知らない味は冒険しない。好きかもしれないけど、好きじゃないかもしれない、それなら自分が好きな味を選ぶ。
小さい頃はもっと偏食だったらしい。もうかなりの大人だから、食べられない物とかは多分ないけど、自分からは食べ慣れた物しか選ばない。
何でも美味しいって言える人は素晴らしい。

そんな性格だから、ドラマにハマってしまうのは極力避けたい。
程よく好きだなと思う程度のドラマなら、別に見なくていいやと離脱した方が楽だと思ってしまう。
ハマって翌週まで待ちきれないとか落ち着かないとか、気になり出したらとことん全力な自分がどうなるかわかるだけに、ドラマは何年も避けてきた。
いくら話題にあがっても、見たい欲求はさほど感じることもなかった。
最愛と純愛ディソナンス、なぜかこれは見た。

平日は勤務時間にローテがある仕事をしてる。
体力も頭も気も使う。
年を重ねると、微々たるものであっても時間の不規則がきつくなってくる。たまに土曜出勤もある。
体力には自信がない。全くない。運動神経はいいと思うし、スポーツは好き。でも昔から持久力が全くない。

だから仕事に行けば当然疲れる。今でこそ育児からは手が離れ、自分の時間が増えた。でも何年も育児、家事、仕事、三つ巴の中でもがいてきたから、明日も仕事だと思えば、体力を残すペース配分をするための生活ルーティンに「ドラマをみる」が入り込んでしまったら厄介だと思ってた。
ドラマは見ないに越したことない、三つ巴を抱えてきた長年、そう思って予防線を張った。

ドラマに対しての気持ち、silentに出会った今でも根本的な部分で同じ。
程々ができない。だから夢中にならないですむなら、その方がいいと思ってしまう。
silentに出会い、あくまでポジティブな表現として「狂ってた」自分。やはり賢明な考え方だと思う。

出会えてよかったと心底思うけれど、あの熱量のまま何ら変わり映えしない自分の日常を過ごさなくちゃいけないのは、さすがにしんどかった。
すごく幸せで楽しかった。それは覆らない。
けど、こんな気持ちになるなら見なければよかったって思ったのも事実。
そのくらい、好きだからしんどかったんだ。

基本ドラマを見ない、少し偏ってる自分が silentに出会ったのは、その前クールのドラマ、純愛ディソナンスを見ていたから。(基本見ないくせに、なぜこれを見ていたのかは覚えてない)
予告動画で流れてくる目黒くんと川口春奈ちゃんの美しさに惹かれたのと、ストーリーに興味を持った。
世田谷代田のホームで紬が「佐倉くん!」と呼びかける。
あの予告になぜだかすごく、ものすごく惹き込まれた。

目黒蓮くんが格好いいのは知ってた、ずっと知ってたよ。テレビに映っていれば目で追ってしまう程度の気になる人だったけど。
知り合いがSnowManのファンで、その方は6人だった頃からの長きに渡るファン。デビューする数年前に話を聞いて一度検索したけど、その頃目黒くんは加入前、他のメンバーも「知らない子ばかり」と思って検索する手を止めた。

待ち望んだsilent第一話、その直前にNG大賞的な番組がやってて、 silentチームも出てた。番組内の前評判も良くて、NGシーンの他、冒頭の雪のシーンは美しくて。普通ならNGシーンを見ればほっこりする、普通なら。

想が別れを決めるシリアスなシーン。
風が強すぎてカットがかかる。
NGシーンでも目黒くんは表情を一切変えない。
笑いもしない。
どちらかというと重い空気感をまとい続けているのがテレビ越しでも伝わる。
NGシーン=面白い、笑える、と思いこんでた自分は愚かだ。今だから思う。その時はとても驚いたし、それがなぜなのか、目黒くんという人をそこまでよく知らなかったから気がかりだった。その理由は後々知る。

強風も虫の声も耳に入らないくらいの集中。
カットがかかっても次につなげるための集中を切らさない姿勢。(不器用なだけと本人は言うけど)
佐倉想を生きるSnowMan目黒蓮の覚悟。

あれを3ヶ月ずっと維持していたなんて。
どれだけ身を削り、神経をすり減らして挑んでいたのだろう。
こんなに心を震わせる演技をする人だったのか。
これまで彼を知っていながら、気にしていながら、浅すぎた自分を後悔した。

後悔はしたけど、このタイミングで目黒蓮を深く知れたのは幸運だった、とも思った。
今後、役者としてさらなる活躍をするであろう彼を、この先沢山見ていけるのかと思ったら、幸運でしかない。
そのくらい silent第一話は衝撃だった。

そして私は見事に、自分の偏りを如何なく発揮することになる。

silentに出会った後の自分は、次に振り返るとしよう。

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