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カムカムエブリバディ:「守ってくれる人」は「新しい世界を見せてくれる人」に勝てないのか

穏やかな描写、涙する描写も多かったけど、次の波乱の布石になりそうな出来事が少しずつ投入された今週、第7週の「カムカムエブリバディ」。

安子が小さい頃から聞いていて、ずっとあんこにかけていたおまじない。

おじいちゃんが、お父ちゃんがかけていたおまじない。

おいしゅうなあれ。
おいしゅうなあれ。
美味しそうに食べる人の顔を思い浮かべて。
あんこの声を聞け。
そうすればあんこがおいしくなるときを教えてくれる。

そんなおまじないをロバートが英訳する。
安子のおはぎだから美味しい、と言ったロバートが。

be delicious
be delicious

子供のころから幾度も聞いてきたあんこのおまじないが、違って聞こえた。安子自身がおまじないをかけられたような気がした。あんこが外国とのかけはしになってくれた。どこの国の音楽も聞ける、どこの国だろうと関係なくつながれる、そんな時代を生きてほしい、という稔さんの想いが着々と現実に近づいている。

そんな風に思える素敵なおまじないを安子にかけたのはロバートだった。おじいちゃんから、お父さんから受け継がれた安子のおまじないをしっかりうけとめたのはロバートだった。

勇ちゃんじゃないんだよね。

安子があんこの声を聞いている途中で安子に声をかける勇ちゃん。それが「あんこの声を聞けてない」=安子の声を聞けてない、ということに他ならない、というツイートを見て納得。

勇ちゃんの恋はまたみのらないのかな…
「稔」じゃないから「みのらない」。ってそういうこと??
これは勘ぐりすぎかな(笑)

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勇ちゃんが決意を固めている一方で、安子とロバートが距離を近づけているのが何ともしんどい。るいちゃんの絵も「おはぎを囲む3人」は母とお母さんの安子とロバートさん。勇ちゃんじゃないんだよね。
音楽がロマンティックなだけに、反比例して切なさ倍増の演出に胸がキュッとなります。勇ちゃん…

亡き妻を想うロバートさんと。
亡き夫を想う安子。

同じ想いを抱えて 同じように外国語で世界を広げてるふたり。
魂レベルで響き合ってしまう気がする。

勇ちゃんはとっても優しいし守ってくれるけど野球にしか目がなくて。 新しい世界を見せてくれる人ではないのよね…。英語、自転車、稔さんは安子にいろんな新しい世界を見せてくれた。そしてその稔さんの魂が、ずっと安子の芯になっているのだもの。

はああ…
勇ちゃんいい男なんだけどなあ。

この先、どんなことがあっても
安子とるいを守ってくれるとおもうのだけど。

守ってくれる男は
新しい世界を見せてくれる男に勝てないのか。
勝ち負けじゃないけどとても切ない。

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次週はついに成長したるいのパートに。
また泣いてしまいそうな予感がします。

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