自分も気が付かなかった自分の良さは周りが教えてくれる:カムカム名言

おだやかな描写が続いているNHK朝ドラ「カムカムエブリバディ」。
神社にふりそそぐ木漏れ日の中で影踏みをする安子。
ぴょんぴょん跳ねる姿が少女みたいでかわいい。
まるで稔さんに会ったときの少女に戻ったみたいに。

そんな安子を見つけたローズウッドさん。

「木漏れ日」を英語で何と言うか知ってますか?
「木漏れ日」という英語はありません。

このキラキラしとした光と影のダンスや
揺れる木の葉の形
そのから感じるあたたかみ
こういったことをひとことで表す言葉は
日本語にしかないものです。

この「木漏れ日」という言葉に出会えたことは
日本語を勉強していてよかった、と思えたことのひとつです。

そんな風に言うローズウッドさんに安子は答えます。

不思議なものですね。
日本人でも知らん日本人のいいところを
アメリカ人のローズウッドさんを通して知るなんて。
不思議じゃけど嬉しいもんですね。

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いくつかサイトを調べてみましたが
「木漏れ日」という英単語は確かに無いようです。

日本語の「木漏れ日」は、実は英語に直訳できない(英語には直接対応する表現がない)かなり日本語的な表現です。木漏れ日について英語で表現するなら、「木々の隙間から指す陽光」というように、説明的に叙述しなくてはなりません。

Weblio英会話コラム

weblioの記事によると、OxfordDictionaries のコラム記事コンテンツである「OxfordBlog」では「この(木漏れ日という)言葉は、木の葉の間に輝く日の光、そしてそこに創出されるダンスのようなものを指している」との記述があると書かれています。
(元の記事はリサーチしたのですがたどり着けず…引用で失礼します)

木の葉の間に輝く日の光、そこに創出されるダンスのようなもの

まさにローズウッドさんの言葉通りですね。

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日本人でも気が付かない日本のいいところを
アメリカ人のローズウッドさんを通して知る

これって日本語に限らず
自分自身のことにも通じると思うのです。

自分でも気が付かない自分のいいところを
周りの人から教えてもらう

自分では当たり前だと思っていたことが
他人から見たらすごいこと、素敵なことだと知る

日本人ってつい謙遜して
そんなことないですよ、
そんなの当たり前じゃないですか、
なんて聞き流してしまうことも多いのだけど。

せっかく、それは素敵なところですよ、すごいんだよ
って言ってもらえたのだから、安子のように

不思議だけど嬉しいもんですね

って喜んで受け止めたい。
これは自分のいいところなんだって
自信をもってひなたの道を歩いていきたい。

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余談ですが褒められると
謙遜どころか小躍りして喜ぶ我が家の次女。
小躍りどころかリアルにキレッキレで喜びの舞を披露します。

私(母)に褒められると過剰なまでに
喜びの舞を披露する次女ですが
友達や先生に褒められると
ありがとうと言ってニコッと笑って手を振るそうです。
ファンサか(笑)

謙遜文化が蔓延していた昔と違って
褒められたら素直にありがとうと言おう。それは
褒めた相手の気持ちを受け止めることだから
そんなことないよって言うのは
褒めた相手の気持ちを大切にしないことだから。

そんなことを聞いたときはなるほどなあ、と思いまして。
今は自分も褒められたらありがとうって言うし
娘たちにも褒められたら
素直に喜んでありがとうって言おうねと言ってきました。

相手のことを褒めること
相手の気持ちを受け取ることは
「相手のことをわかろうとする」優しさにつながる

稔さんが思い描いていた
どこの国の言葉も話せる音楽も自由に聞ける
そんな世界が見えてくる。

戦時中でも大きな目で世界を見ていた稔さん
稔さんの魂はずっと
安子の心に
安子に見える世界に息づいている。

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ちょっと話が広がりすぎましたかね。
たった15分でたくさんのことを教えてくれる
想像の翼を広げてくれる朝ドラが大好きです。

想像の翼、英語の辞書
「花子とアン」を思い出しました。

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