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武藤の頭の中を覗いてみる。 - エクリアーキテクツ ブランドムービー編 -

おはようございます。minoriです。

最近、お会いしたときにnote読んでますよ〜と
教えてくださる方が何人かいて内心めちゃめちゃ喜んでいます。
ありがとうございます!

今回もありのままなインタビューをお届けしますので、よろしければ最後までお付き合いください。


LUCKIISも大変お世話になっている
建築士事務所「écrit architectsエクリアーキテクツ」さん。
通称:エクリさん。

エクリさんはLUCKIISの新スタジオの設計・デザインもしてくださって、銭湯の跡地を生かした最高な場所を生み出してくれたのです!


そんなエクリさんのコーポレートサイトに使用するブランドムービーの演出・撮影を武藤さん @kenjimutoh_luckiis  が担当したということで、話を聞いてきました!


完成したブランドムービー



ー 武藤さんはいつもエクリさんの竣工写真を撮影しているじゃないですか。ムービーを撮るのは初めてですか?

そうね。初めてだね。


ー 今回のムービーはどんなコンセプトで作ったんですか?

コンセプトとしては…
なんか、竣工写真とかって、建築を見せるっていうのが役割としてひとつあるんだけど、それ以外にも空気感とかをエクリのときは撮るようにしていて。その延長線上のムービーっていう考え方かな。家って作って終わりじゃないから、そこに暮らす人たちがいて、なんかこう流れる空気とか、住み心地とか、そういうのが当然良いからエクリに建ててもらいたいって思う人がいっぱいいると思う。
その部分を抽出していくっていうのが、コンセプトというかテーマになってる。


ー なるほど。エクリさんのときは空気感を撮るようにしているというのは、具体的にどのような部分から武藤さんは撮りたい空気感を感じるんでしょうか?

まあ、そうね
ハードを作るっていう点では、エクリが作るいい箱があって。じゃあそこって、箱だけで完成するかといったら結局そこに暮らす人たちがいて、その人たちの生活が合わさって、それを他の人たちが見た時になんか素敵な家、素敵な暮らしをしてるって感じると思う。要は、これってハードだけでは成立しないというか。
俺は撮影する瞬間的にしかその場にはいないんだけど、こういう暮らし素敵だなって思ったところに対して撮ってる。風が抜けて気持ち良さそうだなとか、土間と庭が繋がっていて犬が気持ち良さそうに中と外を行ったり来たりしてるとか、そこに対して日差しがどう入っているとか、全部そうなんだけどそこにある空気感を拾っていくというのが、俺がやってる写真の撮り方。それが伝われば良いなと思って撮ってる。


ー 今回の動画の中だと、石に水滴が落ちるカットだったり、葉っぱが揺らぐカットだったり、そういうカットが空気感が伝わるカットになっているんでしょうか?

ムービーで言えば、暮らしの空気を抽出するっていう点でハードを撮りにいかないっていうのは1個決めていること。まあ家の紹介じゃないからね。元々どう撮ろうか考えている訳ではなく、そこにある素敵だなと思う場面を撮ってる。
石のカットで言えば、施主さんのインスタで見たんだけど、雨の日の写真が上がってて。なんかこれ気持ちいいなと思って。雨の日も楽しくなる、ネガティブがポジティブに切り替わるような表現ができたらいいなって。撮影の日は晴れてたから雨は演出なんだけど。


ー どのお家を撮らせてもらうかはどんな基準で選定していったんですか?

基本的には、設計士が撮りたいと思う場所がいいんじゃないっていう話はしてて。こればっかりはどの家を撮影のタイミングでお借りできるのかっていうのがあるから基準はこれになっちゃうけど。ラストカットの三角の屋根だけはあの家でしか撮れないから、そこだけはお願いしたけど、それ以外は基本タイミングが合って行けるところかな。香盤の都合もどうしてもあるし。


ー 三角の屋根はどうして入れたいと思ったんですか?

三角の屋根はエクリの林さんが設計してるんだけど、林さんが作る三角の屋根って結構象徴的だなと思ってて。なんとなく、なんか好きでしかない。建築をもっと勉強したら言えるのかもしれないけど、感覚でしかないかな。


撮影中の武藤さん


ー 今回、ムービーにBGMを入れようって武藤さんから提案をしていたじゃないですか。どうしてBGMを入れようと思ったのですか?

質感とか触れた感じとかって画でなんとなくは表現できるけど、生活していたら音って絶対あるもので。そういう中で、暮らしにフューチャーしていくと音は絶対いるじゃん、絶対あるじゃん、って。そういうのが理由だね。


ー 音楽はQaijffクアイフ の内田さん @ak0_414 に依頼したとのことですが、どのようにお話をして制作を進めてもらったんでしょうか?

今回は、生活音だけなんだけど、それが音楽になっているようなものにして欲しいっていうお願いをしただけかな。


ー なるほど、それでいいものが上がってきたんですね!

うん、そうだね。想像できなかったというか想像してなかったものが当然上がってくるし、なんかそこは内田くんの解釈の仕方があって。
というのも具体音じゃなくする。グラスの中の氷が溶ける音も生活音だし、車の音も生活音だし。でもそれがそのまま使われすぎちゃうと音楽にならないというか。それをどう上手く抽象化するか、素材はそういう音を使いながらどう音楽にしていくかっていうのが、単純に違うよね。打ち込みで作った音とか楽器で弾いた音とかとは違うニュアンスが出ていて。生っぽくもないし、嘘っぽくもないし。なんかそこらへんがすごくよかった。


ー 内田さんは実際どんな音を素材として使っているのですか?

食器で出す音とか、トイレの水を流す音とか、ドアを閉める音、コーヒーを淹れる音とか。


ー へー!全然その音を使っているって分からなかったです… 心地のよいBGMになってて。

うん、すごいよね


ー 何か撮影当日に起きたエピソード、ありますか?

さっきの話にも出た石のカットとかは、当日晴れてたから水道とバケツをお借りして雨降らした。演出っぽくしたけど、雨降る日にピンポイントで行くって難しかったから。

石の上に雨を降らせたカット


ー そうなんですね!めちゃめちゃ雨の日感出てました。

ー エクリさんのお家を撮るとき、どんなことを考えて撮っているのかずっと気になっていたので、聞けてよかったです!ありがとうございました!

ムービー単体で見るのも良いのですが、サイトでBGMを流しながら見るとさらにエクリさんの設計するお家の雰囲気がじんわり伝わってくる感じがします。

ぜひ完成したサイトもご覧ください!

デザインはMIKATAの加藤さん @mikata_design



次回の更新もお楽しみに!