経済学者、寿命長すぎないか

 FRB元議長のグリーンスパン氏を調べてみると、御年97歳で未だ存命だった。なんとも長寿だ。そういえば他にも経済学者で90オーバーの人が何人かいたような気がしたので調べてみた。

 経済学部の授業でよく聞く人物について挙げてみよう。既に亡くなった人に限ると、ヤン・ティンバーゲン(91)、ポール・サミュエルソン(94)、ケネス・アロー(95)フリードリヒ・ハイエク(92)、ミルトン・フリードマン(94)、ロナルド・コース(102)ダグラス・ノース(95)と言った具合だ。軒並み90オーバである。健康状態が悪そうなジョン・ナッシュですら86歳まで生きた。存命中の大物だとロバート・ソロー(99)、ダニエル・カーネマン(89)、アマルティア・セン(89)辺りが高齢である。

 もちろんケインズのように60歳代で死んだ者もいるが、近代経済学の大物が揃いも揃って長命というのはすごい。原因は何なのだろうか。経済学者のライフスタイルが健康にいいのかもしれないし、学者として業績を上げるには高齢になっても元気である必要があるのかもしれない。

 日銀の黒田総裁は77歳で退任し、後任の植田総裁は71歳だった。金融機関のサラリーマンが40代で一線を退くことを考えると非常に高齢だ。マクロ経済について盛んに論じている日本の学者も70代・80代が珍しくない。経済学というのは意外に年が行ってからも可能な学問なのかもしれない。

 



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