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学歴厨をタイプ分類してみよう

 世間では学歴にこだわる人間のことを学歴厨と呼ぶ。ただし、そのタイプはいくつかの種類があり、それぞれ性格が違うように思える。今回は学歴厨をいくつかのタイプに分類して比較検討してみたいと思う。

学歴コンプ

 かなり多くの人間に見られるタイプだ。一番オーソドックスなタイプの学歴厨だと思う。多くが大学受験等で挫折しており、それを長年に渡って引きずっているようだ。私の感覚ではMBTIで言うところのSP型が多い。N型が学歴コンプを持つと色々と悪化するケースが多く、学歴厨の域を超えてしまうことが多い。

 男性に顕著なのだが、学歴というステータスにこだわる人間は多い。これは地位や収入に対するこだわりとは独立したものだ。東大卒であれ、立教卒であれ、同じ会社に行けば同じ職業的ステータスなのだが、それでも学歴にこだわる人間は多い。結婚に関しても、収入や職歴を別にしても自分よりも学歴が上の女性と結婚している知人は殆ど見ない。

 興味深いのは、学歴コンプを抱いている人間が必ずしも知的関心の高い人間とは限らないことである。教養や学問にほとんど興味のない人間も学歴には固執するケースは多い。なんだか不思議だ。

 日本社会では新卒就活でその後の人生の大筋が決まることが多く、損卒就活に最も決め手となるのは学歴だ。従って、知的関心の低い人間であっても実務上の理由で学歴に関心が強い。学歴コンプの人間が発生しやすいのはこれかもしれない。高学歴陰キャが体育の授業でスポーツにコンプレックスを持つのと似ている。

肩書厨

 このパターンもよく見る。学歴を肩書の一種としてみているタイプである。彼らは学歴に限らず、役職や職業で人間を判断する傾向が強い。典型的な権威主義者だ。私の感覚ではMBTIで言うところのSJ型が多い。

 このタイプの人間の知的関心は低いことが多い。学歴を信奉している割に、教養に関する話をしてもあまり興味を持たないようだ。彼らに文章を読ませるには内容を鋭くするよりも学歴を振りかざしたほうが早い。肩書のある人間の話は価値があると考えるし、肩書のない人間の話は価値がないと判断するからだ。

 肩書厨にとっての学歴は高身長や高収入といったステータスの一環で、それ以上の意味は無いのかもしれない。なお、東京大学にはこの手のタイプは少ない。ただ、頭の凝り固まった天下りにはこの手のタイプが存在しているかもしれない。

競争厨

 ツイッター等でよく見るタイプだ。東京大学にもこの手のタイプは多い。テーマを問わず、勝ち負けが決定され、社会的なステータスのあるものは何でも競い合うという人種である。私の感覚ではMBTIで言うところのNJ型が多いように見えるが、フリかもしれない。

 彼らは学歴をステータスとしてマウントを取り合う。ただし、その範囲は学歴に限定されているわけではない。就職すると今度は収入でマウントを取り合う。学歴も加味されるが、収入が低いと「東大までの人w」などと笑われてしまう。

 高学歴競争厨は大抵が学歴を鼻にかけているが、同時に金も重視している。彼らにとって金と学歴は関連性を持つもののようだ。彼らはやたらとSAPIXや首都圏の有名中高一貫校を持ち上げる傾向がある。慶応幼稚舎や暁星も嫌いではないだろうが、やはり開成や桜蔭の方が好きなようだ。彼らは必ずと言っていいほど外銀・外コンを持ち上げる。金と学歴がセットの競争社会だからだろう。ちなみに医者も持ち上げる傾向があるが、実際に医者をやっているという人物はあまり見ない。

 学歴に興味のある競争厨は高卒だが商売が繁盛して金持ちというタイプをあまり評価しないように思える。厳密には別の世界の人間と考えて張り合わない。

学歴マニア

 学歴ユーチューバーに多く見られるタイプだ。社会的地位はどうでも良く、ただひたすらに学歴に興味を持つタイプである。wakatteTVとか、コバショーもそうだし、ルシファーもそうだろう。私の感覚では、MBTIで言うところのNP型が多い。

 学歴マニアは学歴的に成功した人物が多い。就職に関しては人によるだろうが、やや悪い。学習塾の関係者であることが多いだろうか。競争厨の界隈から脱落した人物もいるかもしれない。彼らは総じて学歴コンプを持っていることは少なく、実社会へのコンプが強いことが多い。

 学歴マニアは本当に学歴の話が好きだ。日本の進学校を暗記している者もいる。その楽しそうな姿は競争厨とは全く異質だ。年収やコミュ力などどうでも良く、ただひたすら甲子園のように学歴の話をしているようだ。

能力厨

 これは学歴厨とは似て非なるものだ。学歴厨に激しい嫌悪感を持っている者もいる。これまた東京大学に良く見られるタイプである。INTJの人間が多い気がする。基本的にはN型である。

 能力厨は有能な人物を好む。専門分野で頭角を表す人物や、将来成功しそうな人物を高く評価する。逆に無能な人間のことは基本的に嫌っている。競争厨と似通っている面があるが、独自路線を行く人間に関して肯定的な点が異なる。高級ブランド品などはどうでもいいが、とにかく有能で高い目標を達成できる人間を肯定する。

 彼らは確かに大学受験のようなイベントを重視するし、学歴は彼らの好む達成の一つではあるのだが、本質ではない。能力厨にとって学歴で人を判断することはピントのズレた方策でしかない。一流大だって無能な人間はたくさんいるではないかということだ。要するに、能力厨にとって学歴マウントは論点ずらしに聞こえるのである。

金持ち

 学歴厨とまでは行かないかもしれないが、金持ちには以外に学歴にこだわる人がいる。理由は一つだ。金持ちは経済的に満たされているので、金で買えないものを欲しがるからだ。巨万の富を持っている人物も、子供の出来がいいと大金を掛けて東大に入れたがる傾向がある。ダメなら慶応幼稚舎だ。人間の欲は本当に限りがない。

キャリア厨

 このタイプは学歴厨として振る舞うことは少ないが、似ているので一応書いておく。学歴ではなくキャリアの高低で人間を判断するタイプだ。なんとなく、早慶旧帝あたりの層に多い気がする。常に目がギラギラしていて、出世欲は非常に強い。MARCH辺りの大学になると学歴コンプを伴うので、純粋なキャリア厨は減少する。

 東大出身者の場合はあまりにも大学受験の達成感が強いため、純粋なキャリア厨はそこまで多くない。競争厨や能力厨の一部といった方が適切だ。

まとめ

 世間一般で学歴厨と思われる人物は大概が学歴コンプ・学歴マニア・競争厨・肩書厨の4種類のどれかだ。それ以外の人間はあまり見ない。

 このうち競争厨は一部の高学歴社会で見ることができる。というより、それ以外ではあまり見ない。この価値観で生きていると幸福感は下がりそうだ。肩書厨はより一般的で、JTC適性もあるだろう。学歴コンプは偏見だがMARCH関関同立辺りに多いイメージがある。東大生は他の同級生にコンプを持つことが多く、国立大学はもう少し非競争的だ。学歴コンプを伴っていない純粋な学歴マニアは基本的に早慶以上である。

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