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<MBTI小話>五輪観戦と16タイプ

 筆者は連日寝不足で五輪をウォッチングしているのだが、その動機は国威発揚を応援したいというNT的な観点と、世界の頂点を極めるアスリートの人間模様を感じたいというNF的な観点である。ただ、このような観点で見ている人はかなり少ないらしく、同好の士がいないのが筆者の悩みである。

 そういった自分語りはさておき、今回は五輪観戦に対する各タイプの態度について考えてみた。スポーツは基本的にST型のフィールドなのだが、その中にも色々と特徴はあるので、タイプ別に考えてみたい。

ESTP 

 典型的なスポーツ好きタイプである。筆者の観察範囲内だと、ESTPの興味はいわゆるプロスポーツに偏在しているようだ。彼らの興味は基本的にサッカーや野球などのメジャースポーツであり、そこから派生してバスケとかバレーとかといった競技辺りだろう。一方、五輪の大半を占めるアマチュア競技やマイナー競技には関心が薄そうである。

ESTJ

 ESTJも概ねESTPと似ている印象である。ESTJは典型的な体育会系タイプであり、集団競技をやっている人間が多いという印象である。正直、五輪競技との相性はそこまで良くないだろう。同時にプロ野球がやっていた場合、そちらの方にチャンネルを変える印象である。

ESFP

 ESFPも概ねES型の特徴を踏襲するが、ESTJやESTPに比べて競技自体へのこだわりが薄く、お祭り事のような扱いという印象である。したがって、ワイドショーでやるような切り口で目立った競技をぼんやりと見ると言った形になりがちである。

ESFJ

 五輪観戦の中ではかなり層が厚いのではないか。地元のパブリックビューで選手を応援しているようなタイプである。個別競技に強い関心を持つことはないが、選手を応援する世相にしたがって、有名選手の競技は見ていることが多い。

ISTP

 こちらは五輪競技との相性が最も良いタイプである。マイナースポーツはほぼISTPの独壇場と言っても良いかもしれない。フェンシングとかクライミングとか、こういった競技の愛好者はISTPが最大勢力だろう。ISTPはS型の中では最もマニアックな人たちだが、それが遺憾なく発揮されるのがマイナースポーツなのである。偏見だがISTPはマイナースポーツの用具店の経営が人生の夢だったりする。ISTPは興味のある競技をじっくりと見ている印象である。筆者はISTPの人間とは五輪競技の話になることが多い。色々な競技に浅く広く触れていると便利である。ISTPはINTPほど深い知見を求めてくるわけではないので、にわか知識であってもどうにかなる。

ISTJ

 the・アスリートという性格タイプである。ISTPに比べると自分の経験した種目や興味のある種目だけ見ている印象である。ISTJはあんまり話題の多いタイプではないが、個人競技を中心とするスポーツネタは通じることが多いので、そういった意味では話題として使い出がある。ただ、ISTJはそもそも仕事優先なので、夜ふかしして五輪を見るような趣味は無いかもしれない。

ISFP

 かなりISTPに近いだろう。メジャー競技にそこまでこだわらず、マイナー競技なども興味があれば見ている印象である。ISTPほどの強い興味を持っているわけではないが、ここは人によると思う。ISFPの男性は結構運動をガッツリ経験している者も多い。いつもと同じように「人による」という結論になってしまった。ISTP的な人もいればESFP的な人もいるだろう。

ISFJ

 五輪観戦のサイレントマジョリティーである。実はISFJが視聴者層で一番多いのではないかと思っている。SF型の例に漏れず、世相に流されるところがあるので、メディアで取り上げられる選手を薄っすらと把握し、タイミングがあれば見ている印象である。スポーツにそこまで興味があるタイプではないので、競技としてのこだわりはそこまで強くない。したがってメジャー競技マイナー競技といったこだわりもないだろう。

ENTP

 N型あるあるかもしれないが、基本的にあまりスポーツには興味がない。ただし、ENTPは社交的であり、運動部経験者もそこそこ多いため、興味のあるスポーツは見ているだろう。また、ENTPの特性上、世相には明るいため、なんだかんだニュースになるような競技は頭に入れているイメージである。志向はメジャー競技寄りであり、興味のある場合は必ずと行っていいほど語りが長くなる。

ENTJ

 あんまり五輪を見ている印象はない。そんなことをするよりも仕事ではないだろうか。しかし、ENTJの性格を考えると世間で話題になっている五輪の話についていけないにも嫌だろう。したがってニュース等で有名な話題はしっかりと抑えている印象である。ENTJは五輪よりもプロ野球の方が好きな印象だ。

ENFP

 メジャースポーツにせよ、マイナースポーツにせよ、色々見ているイメージである。スポーツにあまり関心はないが、バラエティに富むイベントはENFPにとって面白いだろう、競技へのこだわりはもちろん、メダルへのこだわりもあまりないので、なんか楽しそうといった感覚で終わる。

ENFJ

 これまた偏見だが、自分の興味のある種目の選手を結構ガチで応援しているイメージである。勝った負けただけではなく、選手の頑張りや応援している人の様子などを見て感動することが多いのではないか?

INTP

 スポーツ全般に興味がない印象だ。NT型特有の反権威的な習性もあって、五輪に反感を覚えている者もいる。「興味ないし、バカっぽくないか」ということである。政府に何かを押し付けられているように感じる人もいるかもしれない。五輪系のニュースは全てスルーして別の内容について興味を深めていることだろう。もちろん特定競技に関心がある場合はその限りではないかもしれない。

INTJ

 基本興味ないことが多いのだが、一方で特定競技に関しては熱心に見ている者もいるだろう。INTJにとって一流のアスリートはその競技に興味がある場合は尊敬の対象となるので、そういった意味では熱心に観戦しているかもしれない。

INFJ

 そこまで興味はないが、一応見ているという印象である。ISFJとほぼ同じだ。ただ、興味ない人は本当にまったくない。IN型は極端に興味の無い人間がちらほら存在するイメージである。国民的イベントのような概念を嫌うことが多く、世相にも疎いことが多いからだ。五輪観戦はファン層が薄く、ライト層が大半を占めるという点でかなり特徴的なイベントなので、IN型にとってはあまり興味を惹かれないかもしれない。

INFP

 特に興味を持っている競技を除き、ほぼ見ていない印象である。世相に疎い上にスポーツも(その競技をやっていない場合は)興味が薄いことが多く、国威発揚的な概念はむしろ嫌悪しているだろう。全タイプで一番五輪を見ていないのはINTPとINFPのどちらかだろうが、INTPの場合はオリンピックを巡る政治事情などには結構興味があったりするので、最も興味が薄いのはおそらくINFPである。スポーツ・流行・国威発揚の全てに興味がないのがINFPという人種なのである。

まとめ

 五輪はかなり特殊なコンテンツである。ファン層が薄く、ライト層が大半を占めるという点でプロ野球のような普通のスポーツ中継とは一線を画す。

 大多数の視聴者は特定競技に興味があるか、世相に乗るかの二択だろう。T型は競技に興味を持ち、F型はお茶の間的な話題として捉える印象がある。

 五輪に国威発揚的な観点があることは間違いないが、それを支えるのはSF型である。自分の故郷や自分の国からメダリストが出るとSF型は嬉しいのだ。したがって五輪を熱心に見ているのは意外にスポーツファンよりも主婦であることが多い。ST型の場合は競技自体に関心を持つため、特にESTJやESTPの場合は野球やサッカーなどのプロスポーツの方に興味の軸足があるだろう。NT型はスポーツが嫌いであることが多いが、一方で競技経験者は熱心かつ分析的に見ていることもある。また五輪を巡る政治事情にはむしろSF型よりも興味があるだろう。「国家による押しつけが〜」などと集中するアンチ五輪の大半はNT型と思われる。誤審問題や出場自粛問題など、競技とズレたところの評論もNT型が多いだろう。NF型は分かれるところだ。ENFPやENFJは世相に親和的なので、世間一般の感覚でまんべんなく見ているだろう。INFJは興味次第だ。INFPは本当に見ている印象がない。むしろ世相に流されない自分を誇っているフシすらある。

 筆者は日本が世界でどれほど戦えるのかという国威発揚的な視点で五輪観戦を行っており、ある意味で戦争ウォッチングのような感覚である。ついでに世界の様々な国の地政学的考察や、各スポーツの基本的な知識・考察にも繋げることができる。徹底的にNT的な観点である。しかし、このような観点で五輪を熱心に見ている人はあまりいないようだ。筆者の知る限りプーチンさんとルカシェンコさんくらいしか知らないが、両者は五輪を追放されてしまったので、筆者だけになってしまった。悲しい限りである。別に戻ってきて欲しいとも思わないが。

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