【書評】飛ぶ教室

コミュニティの方の推し本4冊目ということで読み終えた。

児童文学というものを、大人になって読むのは初めてでとても新鮮だった。
正直なところ、序盤は人物像とか背景が全然入ってこず、読み切れるか心配だったのだが、中盤には心打たれ、ハッとされられる瞬間があり、優しい気持ちになれる素晴らしい1冊だと実感した。

クリスマスを目前とした寄宿学校に通う生徒たちの生活の中で、1人1人の人間性、仲間との友情、そして先生達と関わることを通して成長していく場面など、古き良き時代の学校教育というもの感じた。また、最後には家族愛に感動し、いい年した大人になったからこそ読めて良かったと思えた。

なお、以下はある生徒が、毎年同じ洒落を話す校長先生への皮肉としてしゃべった文章で、私が特に刺さった内容である。

「教師は、いつもまでも変化の能力を維持する責任と義務がだんぜんあるんだ。そうでなきゃ、生徒は朝なんかベッドに寝たまま、蓄音機のレコードに授業をとなえさせたっていいんだ。いや、いや、ぼくたちには、教師としての人間が必要なんで、二本足のかんづめが必要なのじゃないんだ!ぼくたちを発達させようというんなら、自分も発達する先生が必要なんだ。」

ナチス時代の1933年に出版されたとのことだが、子ども目線で教師への皮肉をこんな風に表現できるとは…。でも核心の中の核心だと思う。間違いなく今も変わらない事実だ。

ということで、アクションプランとして、私もまだまだ学び続けたいと思った。それは知識だけでなく、人としての幅を広げ、共に成長していけるような姿勢を持っていたい。信頼される正義感や信念も持ち合わせていたい。

まだ先だが、クリスマスは家族で幸せな時間を過ごしたいとも強く思えた。子どもたちがクリスマスを楽しみに迎えられるようにちょっとずつ考えていきたい。

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