見出し画像

#81 抗重力筋の役割とは

私たち地球に住む人間は、
感じることはないのですが
常に重力が働いています。

抗重力筋とは、書いて字のごとく、
重力に抗う筋肉のことをいいます。

具体的には、地球の重力に対して
姿勢を保持するために働く筋肉の
ことをいいます。

抗重力筋は、下腿・大腿・腹部・胸部・
首の各部前後に張り巡らされ、
前後互いに伸び縮みをしながら
バランスを取っております。

私たちは、
立っているだけ・座っているだけでも
常に抗重力筋のどれかが緊張しております。

ですので、最も疲労しやすく
収縮したままになりやすい
筋肉ともいえます。

抗重力筋は、日常生活で常に働いている
部位となりますが、
この筋肉が衰えてしまうと
重力に対して正しく姿勢を
保持することが難しくなります。

年齢を重ねてきますと、
姿勢が乱れやすくなってしまうのは
抗重力筋の機能が低下してきている
ことが考えられます。

また、特に、デスクワークなどのように
長時間同じ姿勢をとることが
多かったりしますと
抗重力筋が疲労して
バランスを取れなくなってしまい、
姿勢が崩れやすくなりますので
注意が必要となります。

主な抗重力筋は以下の筋肉になります。
・頚部筋
・広背筋
・脊柱起立筋
・腹筋群
・腸腰筋
・大殿筋
・大腿二頭筋
・腓腹筋
・ヒラメ筋
・前脛骨筋

一般的に、抗重力筋が
衰えてきてしまいますと、
転倒のリスクが増加してしまいます。

特に年齢を重ねてからの転倒では、
骨折のリスクがより増加します。

年齢を重ねてからの骨折で多いのは
上腕骨の骨折、前腕骨(手首)の骨折、
大腿骨の骨折、胸椎腰椎移行部の圧迫骨折が多かったりします。

特に大腿骨の骨折は、
より良い人生を送っていく上で
とても大きな弊害になってしまいます。

抗重力筋の中でも、転倒予防に必要な筋肉は
下半身の筋肉になります。

スクワットやランジ、
カーフレイズ(踵上げ運動)などは
下半身の筋肉にアプローチ
することができますので、
10回×2~3セットを目安に
継続的に行っていただくことを
推奨いたします。

トレーニング・エクササイズは、
回数、セット数よりも
続けることが何より大切になりますので
まずはご自身の無理のない範囲で
継続していただけると幸いです。