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アドベントカレンダーの功罪と個人的な感情

2023年も終わり、2024年が始まってもう1ヶ月が経過しようとしていますね、皆さんの年末年始はどうでしたか?
ぼくは寝正月とサッカー観戦に勤しんでいました、あけましておめでとうございます。

なぜこの記事を書こうと思ったか

さて、タイトルの件ですが皆さんのうち「アドベントカレンダーは供給過多になっているため、記事が読まれない。労力の割に利益がない」と言われたこと、聞いたことがある方はいるでしょうか?

ぼくはあります。
確かに12月になると日本全国のさまざまな企業やコミュニティ、そして個人の方が一斉にブログを書き始めます。
供給が過多であることは認識していたので「そうかもしれないな……」と素直にこの主張を受け入れていたのですが、ひょんなことからとある事実が知り、「いままで素朴に受け入れていた意見が間違っているかもしれない……」と思い、調べたことを忘れないうちにお伝えしようと思い、はや一ヶ月が経過してしまいました。

TL;DR

この記事における結論と主張です。

アドベントカレンダーシーズンは記事が読まれなくなる→嘘

嘘というと語弊がありますが、2023年のマネーフォワードのテックブログにおいてこの主張は確認できませんでした。
むしろ、現実は逆に徐々に数値が上昇するという現象を確認しています。

アドベントカレンダー運営者が考えるメリット・デメリット

以下のメリット・デメリットはぼく個人の考えとインターネット上や昨年12月に開催された「技術広報の集い #2」にて各コミュニティ、企業のアドベントカレンダー運営者の意見をサマリーしたものになります。

  • メリット

    • ブログを初めて書く人の書き始めるきっかけになる

    • ブログを書いてみないか?と声がかけやすい

    • アドベントカレンダーの雰囲気に感化され、書きたくなりやすい

    • 普段会社のテックブログを読む人と異なるユーザー層に届きやすい

    • 企業やコミュニティーのメンバーに対してお祭りを楽しむテック文化を醸成するきっかけを作りやすくなる

    • テーマ(GoやRuby、筋トレやサウナなど)が事前に提供されているため書きやすい

  • デメリット

    • 運営者のレビュー負荷が高い

    • 普段からブログを書いてる人はアドベントカレンダーでなければいけない理由が薄い

    • 企業テックブログは普段からアドベントカレンダーと同じくらい発信数があるので敢えて特別に企画する意味がない

    • 普段のテックブログは締切がないのにアドベントカレンダーだと執筆者もレビュアーも締切駆動で疲弊する

      • テックブログの寄稿を担当制にしていない複数人の意見

    • 枠という概念が生まれることで穴を空けてはいけない空気になる

      • 枠が空いていると運営者やコミュニティー内の誰か(主に運営者)の負荷になる

デメリットのほうが数が多い気はしますが、得てしてこのような場合はネガティブな意見が目立つため、多くなっているのではないかと推測します。

実際のデータはどうなっているか

冒頭に述べた「アドベントカレンダーは供給過多になっているため、記事が読まれない。労力の割に利益がない」に関して、実際のところどうなっているかを調べてみました。

GA4にみるアドベントカレンダーの事実

次の画像をみてください、こちらは2023年1月27日〜2024年1月27日のGA4のレポートのスナップショットです。
少し見にくいですが、アドベントカレンダー開催直前を境にむしろ数値が上昇傾向にあることが見て取れます。

12月後半に発生したスパイクは弊社CTOがだいたい四半期に1度公開している「マネーフォワード CTOが考えていること」によるものでした。

他にもこちらは過去90日間の表示回数の推移を表したものになります。
先程の記事のスパイクのせいでわかりにくくなってしまっていますが、概ね前月、前々月に比べて大きく表示回数が劣っている現象は確認できませんでした。

このことから「アドベントカレンダー時期に供給過多によりPV数が減少する」は少なくともマネーフォワードに関しては当てはまりませんでした。

なぜ件の発言が生まれたのか?

「アドベントカレンダー時期に供給過多によりPV数が減少する」はなぜ実しやかに囁かれるようになったのでしょうか?
これは事実を調査しきれなかったのですが、以下の条件があるのではないかと推測しました。

  • 元発言をした人物は普段ブログのPVなどを計測していない、計測できない立場の人間である

  • 締切に追われ、忙しい合間を縫って書いたブログ記事の反応が自身が期待したものでなかった

  • 各企業、コミュニティーによって良質な記事や情報が供給過多な状態になっている

上記の条件が重なったことで「自分が苦労して書いた割にPVや反応がないのは、情報量がバッファオーバーフローしてしまい、供給過多になっているからではないか。つまり供給過多な状態でブログ記事を書いてもコストの割にメリットがない」といった思考の経路を辿ったのではないかと推測しました。
一見、これらの主張はもっともらしく聞こえます。
また聞いた側も普段からブログのPVなどを計測していない、あるいは普段からブログの執筆などをあまり行っていない場合、正しいようにみえてしまうのではないかと思います。
ぼく自身も1度は納得したわけですから普段からブログ執筆などをしていないとより一層わからないと思います。
なぜそのように考えたかというと、PVは当たり外れが激しく、狙って高い数値を出すことが難しいからです。

PV数は狙って出せるものではない

世の中にはできる方もいると思いますが、基本的に「読まれる文章」を狙って書ける方は稀です。
それができるならおそらくシナリオライターや小説家、あるいはコラムニストのような文筆業をされているのではないかと思います。
ここでいう「PV数を狙う」というのは野球で言うならばホームランのようなものです。

実はこの「ホームラン打率1割」という数字が、今回の記事でみなさんに一番覚えていただきたい数字です。ステロイド時代を除くと、ホームラン打率1割を超えたすごいホームラン王は85年以降3人だけなのです。

大谷翔平選手の「ホームラン打率」がスゴすぎる!過去のホームラン王と比べてわかった驚きの数値

こちらの記事によるとホームラン王になるような選手ですら、その打率は1割ほどと書かれています。
比較対象が全く異なるので適切な引用ではないかもしれませんが、ブログにおけるホームラン、「バズった記事」もこのホームランと同じく確率としては分が悪いものではないかとぼくは考えています。
もちろん、簡単にバズらせる方法というものも世の中にはあるでしょう。あえて炎上しそうなタイトルや間違ったことを書き、インターネット上の義憤を煽る手法も個人的に好きではありませんが世の中には存在します。
また、バズる確率を高めるためには多くの人が読める、理解できるものであるほうが有利です。そのため、特定の言語の話題をするよりもVS CodeやChatGPTのような広いユーザ層にリーチするもののほうが話題にしやすい傾向があります。

ですが、企業やコミュニティーが運営するアドベントカレンダーのような性質のブログの場合、これらの手法を用いることはないと思います。
炎上によってPVを稼ぐよりも、地道に技術的な内容や誠実な発信を行って自分たちの活動を周知するほうが中長期的にブランディングだと考える方が多いからです。
企業やコミュニティーのような複数人が寄稿、執筆する媒体の場合、特にPV数のようなものを狙って記事を書くことは難しいのではないかと考えています。

レッドオーシャンでないことはあなたの成功を意味しない

極端な例え話をするならば「日本は出版物の数が多く供給過多、レッドオーシャンである。ならばより出版数が少ないポーランド語向けに書籍を出せばもっと売れるはずである」のような主張ではないかと考えました。
ポーランドは習得が難しい第二言語の1つです、またポーランドの人口はおよそ3800万人ほどだそうです。
これを考えると日本語よりもポーランド語で書いた書籍のほうが売れるはずだ!!
……とはならないと思います。

もちろん、実際に書籍を販売する場合、供給過多なジャンルよりもまだまだ開拓の余地があるジャンルのほうが売れる可能性はあるでしょう。
ですが、あくまでもそれは可能性です。そこに需要があるかもしれませんし、ないかもしれません。
極端な話、書籍を実際に出版してみないことには需要がわからないということです。
(実際にはユーザヒアリングやアンケートなどである程度類推するための情報を集めることはできると思います)

この極端な話と同じことがアドベントカレンダーで起こっていたのではないでしょうか?
つまり、彼・彼女らの主張によれば「アドベントカレンダー時期を外せばPV数が上がる」わけですが、実際には誰もきちんと数値を計測していなかったのではないかということです。

他方、アドベントカレンダー時期を外す企業もいる

一方で、アドベントカレンダーシーズンである12月を意図的に外してアドベントカレンダーや発信強化月間として利用している企業もあります。
昨年観測したものでいうとLayerXさんの概念としてのアドベントカレンダーです。

アドベントカレンダーではありませんが、フューチャー技術ブログさんは不定期的にXXXシリーズということで連載記事を書かれています。

これもある種のアドベントカレンダーといえるかもしれません。
アドベントカレンダー時期を外したことで、これらの企業・コミュニティーではもしかするとPV数の改善が見られたのかもしれません。
もしかすると、PV数などではなく別の理由から外していることも考えられます。
このあたりは計測できないため、なんとも言い難いところではあります。
今後、どこかのタイミングでこれらの数値が公開されると個人的には嬉しいので期待しています。

アドベントカレンダーの価値とはなにか?

おそらく多くの企業やコミュニティーがアドベントカレンダーに参入する理由に以下のようなものがあるのではないかと考えます。

  • 新たな情報発信のきっかけを与える

  • エンジニア文化の醸成を促す

  • 情報発信を楽しむ姿勢を応援する

各企業やコミュニティーごとに情報発信を行う理由は似て非なるものがあるでしょう。これらの企業やコミュニティーにおいて、上記はPV数よりも上位にある仮定するならば、アドベントカレンダーは十分にその効果を発揮しているといえるはずです。

反面、情報発信を常日頃から行っている人もいます。
そういった人にとってはアドベントカレンダーは「お祭りだから参加する」以上の意味を持たないのかもしれません。
もし、アドベントカレンダーに寄稿する理由が上記であった場合は「労力やPVなんて気にしない」となるわけで、冒頭の指摘は的外れだと言えます。

アドベントカレンダーの価値についてはその企業やコミュニティーが何を目指すか、何のために行っているかに尽きるのだと思います。
その中には目的に賛同ができない人もいるでしょう。
その方は無理にブログを書かなくてもいいのではないかと思います。

私見ですが、情報発信は強制されておこなうものではないと考えます。
なんとなく「書かないといけない雰囲気」になってしまったり、「自分はXXXだから……」と書かなくてはいけない自縄自縛な閉塞感によって義務的に書くくらいなら個人的にはアドベントカレンダーの枠に穴を空けたほうがマシだと思っています。

ぼくは技術広報という立場上「XXXさんブログを書いてみませんか?」とお声がけをすることが多いですが、これはとてもよい機会、よい記事なので書かないか?という意図以上のものはありません。
ぶっちゃけて言ってしまえばマネーフォワードの記事は3年連続で年間100記事以上公開されています。
そのうちの1〜2記事が公開されずとも、数字上のインパクトはそれほどないでしょう。
ただし、それでも声をかけるのは「この取り組みを社内外に伝えることに意義がある」と感じているからです。

実際に過去に打診した方のうちお断りされたことや1度は受諾されたが最終的に執筆、公開までたどり着かなかったこともあります。
ですが、機会を提供することが目的ならば、提供することには成功しているともとれます。
もし、そうであるならば失敗とはいえないのではないでしょうか?

もちろん、改善すべき点はあるでしょう。
多くの組織の場合、機会提供と同じくらい大事な他の目的(認知向上や採用、技術ブランディングなど)があるからです。
その場合、機会提供までは成功してるので、その次のプロセスに課題があるというボトルネックを見つけたとは考えられないでしょうか?

執筆する時間がない人に対しては上司と交渉し執筆時間を捻出するように求めるであったり、執筆行為自体が苦手だという方はインタビュー記事という形にしてみたり……あるいはアドベントカレンダーVlog(ビデオブログ)のようにテキストメディア以外で掲載する…ということも選択肢としてはあり得るでしょう。

luccafort 個人としてアドベントカレンダーをどう思うか?

ぼく個人としては「アドベントカレンダーはあってもなくてもいい」と考えています。
運営としては負荷が高く、本来締め切りも枠という精神を圧迫する要素もないところに圧力をかける仕組みが生まれてしまっていることに関しては端的に言って嫌いだと感じています。
アドベントカレンダーだからといってチェーンメールのように連続していなくてはいけない理由はないとぼくは考えています。
楽しむこと、執筆の機会を提供するのであれば、別に連続性や締切を設定する必要性はないはずです。

「リレーのようにタスキを渡すようにつないでいくからこそアドベントカレンダーの良さが現れるのではないか?」

こういった意見もあるでしょう。正直なところ、くそくらえと言いたくなる理屈です。 (語気が強すぎたので訂正をいれます。)
リレーすることが目的であるならば、その本質は記事同士がつながっていることになります。そこに時間的概念を差し込む必要性はないのではないか?というのがぼくの主張です。
本来のアドベントカレンダーは言ってしまえば、日めくりカレンダーですから負荷もありませんが、昨今のIT業界で主流になっているアドベントカレンダーはブログを書くことです。さすがに日めくりカレンダーと同じ負荷とはいかない以上時間的制約は撤廃する、もしくは基準をゆるくしてもいいのではないかと思います。

アドベントカレンダー (Advent calendar) は、クリスマスまでの期間に数を数えるために使用されるカレンダーである。

Wikipediaより「アドベントカレンダー」を引用

仮に時間的制約が重要だと思うのであれば、望む人だけでやればいい話です。同調圧力的に書かせる必要性をぼくは感じません。
お祭り感が感じられないという意見もあるかもしれませんが、そのために誰かの負荷や疲弊につながるくらいならぼくは条件を緩めるか、撤廃するほうが継続的かつ中長期的な情報発信にとって健全な形ではないかと考えています。
実際、2023年のマネーフォワードのアドベントカレンダーは土日に記事を投稿しないという制約を入れました。これは寄稿者、運営者、レビュアーが疲弊しない、継続的発信のために必要なことだと思ったため、提言したものが採用された形です。
元々は2022年に弊社のCIO室が中心になって行ったアドベントカレンダーの取り組みを真似させていただきました。

一方、締切がないと書き上げることができないという方もいます。この意見も非常にわかります。ぼくは夏休みの宿題を最終週から着手し、新学期再開後の最初の土日を潰してなお終えられなかった過去があります。

ですが、リレー形式のような参加者に対して締切以上の圧力をかける必要性は本来必要ないはずです。
つまり、タスキだと思っていたのは実際にはただのプレッシャー、重しではないかというのがぼくの考えです。
もし、そうであるならば書くことを楽しむという目的と反するため、ぼくとしては採用したくない、すべきでないと考えています。

また、ぼくはアドベントカレンダーにおける枠という概念が好きではありません。
「人はそのとき、その場で感じたこと、考えたことを吐露する場としてブログを利用する……それでいい、それだからいいのだ」という考えがぼくの中に強くあるためこのような極端な考えをしてるのだと思います。
この考えを押し付けるわけではありませんが、書くことが嫌になるような要因は極力排除したいというのがベースの考えです。

そもそも、基本的にブログ執筆などの優先順位は「差し込み」です。
締切やリレー形式のような圧力ではなく、主体的に取り組めるような環境整備や文化醸成を構築できるよう尽力するほうが本質的に解決したい課題に近いのではないでしょうか?
このあたりの考え方はぱすたけさんの「アウトプットと主体性」という記事に多少の影響を受けています。

まとめ

最後に個人的感情が爆発してしまいましたが、今回のアドベントカレンダーで以下の点が確認できました。

  • 「アドベントカレンダー時期は供給過多でPV数が低下する」は事実でない

    • 正確にはマネーフォワードでは観測できなかった

  • アドベントカレンダーのメリットは「機会を提供する」こと

  • アドベントカレンダーのデメリットは「運営者・執筆者の疲弊」にあること

  • luccafortが嫌っているのはアドベントカレンダーではなく、一部の仕組みであること(枠と締切、リレー形式)

個人的にここ数年で始めて2023年は1記事もアドベントカレンダーに寄稿をしませんでした。
実際にやってみても、困ることや物足りなさを感じる事はありませんでした。
これは寄稿という形は取らなかったもののブログとして普通に記事を執筆していたからでしょう。
ぼくにとっては「アドベントカレンダーだから執筆する」というモチベーションはそこまで高くないようです。
それよりは、書きたいテーマや思いついたことをダンプしたいという欲求に従う、自発的なトリガー発火のほうがぼくの執筆スタイルにはあっているようです。

アドベントカレンダーについてアレコレと書いてきましたが、「敢えて書く理由もないが、やめる理由もない」というのがぼくの最終的な結論です。
ぼく個人としてはアドベントカレンダーに特別寄稿する価値を感じない一方で、今まで情報発信をしたことがない人にとってはよい機会提供だとも思っています。
アドベントカレンダーの課題の多くは仕組みであったり、「苦労した割にXXXだった」という執筆者の高すぎる期待値に対する実際のリアクションではないかと考えています。

であるならば、先日はてなさんが公開していたブログのようにサマリーとして紹介しつつ、それぞれの記事の感想を公開するという手法や技術書典のようなイベントで執筆した記事を加筆修正する形で再利用するなど応用する余地がまだまだあるのではないかと思います。
アドベントカレンダーはもはや一大イベントです。今後よほどのことがない限り廃れはしないと思っています。であるならば、よりよい形で利用できるよう選択肢や環境整備を考え、実践することが昨今増えてきている技術広報やDevRelと言われる人たちの役割なのかなと思いました。

おしまい。

[余談]タイトル名の功罪の由来について、皆さんは意味をご存知ですか?

ところで皆さんは「功罪」の意味を正しく理解しているでしょうか?ぼくは理解していませんでした。
元々、今回のタイトルは先に「XXXの功罪」というタイトルを思いつき、いつかなにかのブログ記事タイトルで利用しようと思っていました。
そして、今回のアドベントカレンダーのとある内容を書こうと考えていたときにちょうどよいタイトルだと感じ、採用を決定しました。
ところが、いざ使う段になって実際に功罪の意味を調べたことがないことに気づき、調べてみたところ功罪というのは以下のような意味を持つことを知りました。

称えられるべき成果と、咎められるべき過ち功績と罪。よい影響も悪い影響同時にもたらすさま、偉大な業績残しつつ法や人倫に背く行為行ったさま、などを意味する表現。「インターネットの功罪」などのように用いられる

Weblio辞書 「功罪」より引用

当初、「罪」のみの意図で利用しようと思っていましたが、今回記載している内容により「功績と罪」という言葉がピタリと当てはまる…ということで使わせてもらっています。
ブログを書いたり、レビューをしているとこういう何気なく自分が知ってるつもりだった言葉の定義を調べる機会が増えるので間違いや勘違いに気づく機会が増え、個人的にはとても勉強になっています。