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僕とリックのドイツ生活(その6) 住まいの引っ越しエピソード(1)

家主さんの個人的な事情で、何の前触れもなく突然引っ越しを余儀なくされ、大慌てで新居を探し、かなりタイトなスケジュールの中、何とか無事に引っ越しを済ませて1ヶ月以上が経ちました。

新居での暮らしにも徐々に慣れてきて、やっと自分の住まいになった感じです。新居の周りの土地勘を徐々に掴み、お気に入りのカフェ、買い物に便利なスーパーやお店を見つけて、毎日の生活のリズムやルーティンが整ってきました。

これまで日本では何度か住まいの引っ越しを経験しましたが、ドイツでの住まいの引っ越しは今回が初めてで、分からないことが色々あり、そのため引っ越しにまつわるエピソードも色々できました。これから少しずつ、引っ越しにまつわるエピソードを紹介したいと思います。


まずは引っ越しの方法。

最もお安く引っ越しするなら、自分の車(または車を借りて)を使って家財道具を新居に移動するのがベスト。僕の場合は、家具を運ぶほど車は大きくなく、また、自分で全ての家財道具を移動するには時間と人手(僕一人)がないため、引っ越し業者さんに依頼して引っ越しすることにしました。

引っ越し業者さんの選定は、住まいの物件探しに利用していたポータルサイトが引っ越し業者をいくつか紹介するというサービスを提供していたので、自分の住まい近くの引っ越し業者さんを紹介してもらい、あとは自分で選んで引っ越しを依頼することにしました。

コンタクトのあった3つの引っ越し業者さんのうち、1件だけが事前に直接自宅に来て家財の量を見て見積もりをしますよ、と言ってくれたので、その業者さんにお願いして自宅に来てもらい、直接打ち合わせて家財の量を見積もってもらい、引っ越し料金の見積もりを後日受け取りました。

引っ越しの予定時期が年末でクリスマス休暇の直前だったため、果たしてちゃんと日程が決まるだろうかと心配でしたが、引っ越し業者の担当者さん(だいたい僕と同じくらいの年代でしょうか)の口癖:

大丈夫ですよDr. Dürer!  まぁなんとかなりますからね!

に励まされて(口車に乗せられて?)契約書の取り交わしをして、クリスマス休暇直前に引っ越しをするよう正式に発注を済ませました。

さて家具以外の家財の荷造りは自分ですることにしたので(契約によっては引っ越し業者さんに荷造りを依頼できる)、ホームセンター(ドイツではBaumarktといいます)で引っ越し用の段ボール箱やテープを購入して家財の荷造りを済ませました。毎日の仕事が終わってから少しづつ荷造りを進めたため、荷造りを済ますのにけっこう時間がかかりました。

さて、引っ越し業者さんに発注したし、荷造り以外は特に自分でやることはないだろうと鷹を括っていたのですが、実は自分でやらなければいけないことがいくつかあったのです。

  • 新居の駐車場入り口の門の大きさをチェックすること

引っ越し先の新居は通りに面しており、門を通過して中庭の駐車場に入り、駐車場に車を停めて荷物を新居に搬入することになっていました。

新居は4階建の4階にあり、エレベーターがありません。引っ越し業者さんの作戦としては、リフトが付いている専用車を使って荷物を4階の住まいのバルコニーに運びあげ、バルコニーから住まいに家財を運び入れようというものでした。

このリフト付き専用車、車のサイズがちょっと大きくて、住まいの駐車場への門を果たして通過できるのかを確認する必要がありました。

僕は、てっきり引っ越し業者さんが不動産屋さんや建物の管理人さんにコンタクトを取って確認するんだろうと考えていたのですが、サービス砂漠と言われるドイツ。引っ越し業者はそんなことまでしません。

そんなわけで、僕が改めて不動産屋さんの担当者さんにコンタクトをとり、その担当者さんが建物の管理人さんにコンタクトをとり、門の大きさを測って、その結果を僕に報告してくれました。その結果を引っ越し業者さんにお知らせして、この件は一件落着。

  • 搬入スペースの確保

荷物の搬入には駐車場にリフト付き専用車を駐車する必要があり、引越しの日には駐車場の利用者さんに車払いを依頼する必要があります。引っ越しの契約には、道路や公共の通りに駐車して引っ越しを行う場合に必要とされる届出は引っ越し業者が請け負う、という項目があったので、駐車場の車払いも引っ越し業者さんが請け負うんだろうと想像していました。が、サービス砂漠と言われるドイツ。引っ越し業者はそんなことまでしません。駐車するスペースは道路ではないので引っ越し業者さんは手続きをしないので、僕が自ら新居に事前に赴き、駐車場の利用者さんを一軒づつ訪問し、事情を説明して、引っ越し当日のある時間、駐車場を空けておいてほしいとお願いしに行きました。駐車場が必要であれば近くの駐車場(有料)を使って下さい・発生した料金は後ほどお支払いします。などです。


ここまでで一応、引っ越し業者さんが引っ越し用特別車を住まいの敷地内に乗り入れることができること・駐車スペースに引っ越し用特別車を駐車して良いことが確認できました。

。。。でも果たして、これって依頼主の僕がやらなければいけないことなんだろうか?

という疑問が頭をよぎりますが、そこはサービス砂漠と言われるドイツ。
そんなことまで引っ越し業者さんに期待してはいけません。笑

何かを確認するとか、誰かにコンタクトを取って承諾を得るとかいうのは、けっこう時間と労力がかかります。今回の件は、不動産屋さんの担当者さんに色々とアドバイスをもらって対応できましたが、事前にアドバイスがなかったらちょっと面倒なことになっていたかもしれません。

他にも色々なエピソードがあるのですが、それはまた別の機会に記事にします。

次回予告:

あれあれ? 予定の時間になっても引っ越し屋さんのトラックが来ない!
Dr. Dürer とリックの運命や如何に?

どうぞお楽しみに!笑


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