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わんことの暮らし ドイツ編

わんこのしつけはドイツ人にさせよ

。。。という言葉。

この言葉、僕はどこかで読んだ(または聞いた)ことがあります。ドイツではわんこをしっかりとしつける文化がある、ということを言いたい内容なんでしょうね。

ドイツでは、バスや電車などの公共交通機関をわんこと一緒に利用できますし、スーパーマーケットなどの食料品を取り扱う店舗や医療機関などのとくべつな例を除いて、色々な施設や店舗にわんこと一緒に入店できます。

レストランや喫茶店などもわんこ同伴で入れます。一緒に入れないお店もありますが、僕の印象では、わんこ同伴で入れるレストラン・喫茶店の方が多いように思います。

人通りのある街の中を散歩しているわんこと飼い主さんを見かけることは珍しくありませんし、わんこにリードをつけずに散歩させている人も時々みかけます。また、レストランや色々なお店、電車やバスの中で大人しく座って(または伏せて)いるわんこを見ると、確かにどのわんこもきちんとしつけがされているように見えます。

これは確かにそうで、街の中を散歩させたり、飼い主さんと一緒にお店に入ったり、電車やバスに乗れるわんこというのは、飼い主さんによってきちんとしつけされています。

さてここで今回のお話の最初の言葉に戻ってみると、この言葉はあたかもドイツではみんなわんこをきちんとしつけているような印象を読者に与えますし、日常で出会うわんこはみんなお利口さんでおとなしい。ですが、僕は自分の経験からは

必ずしもそうではない

と考えています。

確かに街やお店、電車の中で見かけるわんこはみな大人しくきちんとしつけられていますが、きちんとしつけられているからこそ街の中を散歩できるわけで、しつけらていないわんこは公共の場には少ない・あるいは出てこれない。

都会ではない田舎の散歩道や小さな街では、リック(と僕)は他の散歩中のわんこにギャンギャン吠えられることが時々あります。中にはリックに向かって激しく吠えかかり、更には飛びかかって来るそぶりを見せて、飼い主さんがリードを引っ張ってわんこを何とか制止させることも珍しくありません。

ちなみに、リックは他のわんこから吠えられると、いつも決まってそのわんこをガン無視します。これは見事なガン無視で、リックは吠えるわんこに目も合わせません。でも、あまりにもギャンギャン吠えられると、困ったような表情で僕の顔を見上げることがあります。「なんであの子はあんなに吠えてるの?困っちゃうよなぁ。とうちゃん、なんとかしてよ」とでも言いたげな表情。

それとは正反対に、人通りの多い街の中・お店の中・電車やバスで出会うわんこには、僕もリックも吠えられたことは全くありません。公共の場にいるおとなしいわんこに出会うたび、このわんこはしつけられているから公共の場にいられるのだなぁ、と僕はいつも思います。

そんなわけで、このお話の最初に書いた言葉は必ずしも正確ではなくて

わんこをきちんとしつけることができないドイツ人も相当存在する

と言い換えることができるでしょう。


ちなみにリックは僕の勤務時間中は国家資格(いわゆるマイスター)を持っているドッグトレーナーさんのいる施設に預かってもらっています。リックは他のわんこにも人にも吠えることはまずありません。例外は、自宅でおなかが空いて何かおねだりする時、僕に向かって

ヒャン!

みたいな声で鳴く(泣く?)ことはありますね。笑

ちなみに。
ドイツでは、わんこには税金がかかります。
税金の金額は街やわんこの種類などによって異なります。僕とリックの場合、リックにかかる税金は年間で約90ユーロ。

その代わり、街の中の公園などのわんこ散歩コースにはわんこポストが設置されていて、わんこの落とし物を捨てることができ、またわんこの落とし物を片付ける袋が無料で配布されています。

ドイツにはわんこ好きな人々やわんことの生活に理解を示す人々は多いような印象を僕は持っています。わんこと暮らすにはドイツは良いところですね。ドイツではわんこは家族の一員という見方が強いため、わんこは飼い主さん家族と一緒に家の中で暮らすというのが一般的です。

我が家もその例に漏れず、リックの我が家での定席は居間のソファの上か、寝室兼自宅オフィスのソファの上のクッションか、またはベッドのクッションの上。

自宅で過ごしている時は、散歩と食事の時間以外は、リックはこの定席のどこかにいてずっと静かに昼寝しています。