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応援は嬉しい。メダルも嬉しい。


※長くてだらだらした文章にご注意を!
こんにちは。
10月13日にミュンヘンで行われたマラソンのハーフマラソンに参加してきました。

半年前にボンで初マラソン10キロを走り、そこから目標を見失いモチベーションを高めるためにエイヤ!で申し込みをしました。エントリー料金はタイミングにもよると思いますが89€。

万年1km7分のスローペーサーなので、どれだけ走ろうと全然早くはなりませんでした。無料のNikeのアプリに励まされて、その通りに走らないとすぐに歩いてしまいます。
そんな私でもハーフマラソンを走ることができました。

練習は家の周辺がメイン。
完璧に世話をされたはずのドイツの犬に追いかけられたり、飛びつかれてペロペロされたり、勝手に触っていいか不安で様子を見ながら撫でてみたり、みなかったり。
かわいすぎてWhat your name?と犬に聞いたら飼い主が自分の名前を教えてくれて変な空気になったり。
爺さんが途中で倒れていて助けたり。
顔中に小さい虫が当たり続ける道しかなかったり。
若い男の子に差別用語を浴びせられたり。
スパッツだけで走るなんて恥ずかしすぎると思っていたけど、もう何でもいいやとスパッツだけで走れるようになったり。
鍵を持たずに出てしまい、Tシャツ1枚・スパッツで冬にマックで凍えながら旦那の帰りを待ったり。
時にはすれ違う時に「Los geht's」(いけいけ~!)と応援してもらえたり。

ランニングをしている時は不思議と「なんでドイツに私はいるんだろう」と考えることが無かった。私にとって、何も考えなくてもいい、逃げられる時間がランニングでした。



ミュンヘンへ

ミュンヘンには初めて行きました。
旦那は剣道の大会があったので、結局1人で行きました。
ドイツの新幹線ICEで5時間30分ほどかけて向かいました。行き43€。

初ミュンヘン

まずは明日のゼッケンを取りにオリンピアホールへ。明日のゴール地点なのですでに準備がされていました。
ボランティアの方に〇〇(名前),viel spas(楽しんで)!と声をかけてもらい、うるうる。

ドキドキしてきた

さすがにホステルは疲れが取れないと思ったので普通のホテルにしました。2泊で100€。
毎回チェックイン時にドイツ語?英語?と聞かれるけど、どちらにするか迷う。(どちらも分からない可能性)

久しぶりのちゃんとしたホテル。水もコーヒーもある!!

もらったリュックはこんな感じ。
Tシャツはオリンピアホールで前年度の売れ残りを5€で買いました。

自分の番号をリュックに直接書かれます。斬新
うさぎとかめのうさぎになる予感

夜は家から持ってきた無印良品の炊き込みご飯の素をつかったおにぎりを食べて(おいしすぎ)、明日の準備をして22時には眠ることができました。


朝は全然食欲が無かったけど、無理やりサンドイッチを食べました。
店員さんの挨拶がMorgen!やhallo!ではなくServus(セヴァス)でした。心なしか親近感を覚えます。

ドイツ語で卵はアイです。愛

走るのは12時30分スタートですが、なんと11時頃からずっと小雨が。
カイロをお腹に着けて、ウルトラライトダウンとジャンバーを着ていても結構寒くてなかなか脱ぐことができず荷物を預けに行くのを躊躇います。。
周りのランナーも同じようにギリギリまで服を脱いでいなかったので、私もそうすることに。

途中で金髪の女の子に「ねぇ、あなたの番号とあたしの番号近いね、荷物預けてきてほしい。」とを言われました。(え、なんで?)
困っているとダメだこりゃ、みたいなジェスチャーをされ走っていきました。荷物を取られるのではなく、荷物を預けられるのは初めてです。

走り出すとランナーの熱気とアドレナリンで最初の10kmはいい感じに汗をかいて暑くなっていました。
風邪をひいていたのか、鼻水がずっと止まらずゴールするまでにティッシュ1個を使い切るほど何回もかみました。

2回目の給水コーナーで日本人のボランティアさんが名前を呼んで「がんばって!」と大きな声で叫んでくださりました。
ドイツ語や英語でたくさん応援される声の中に、日本語で間違いなく私だけを応援してくれていると思ったらすごく感動して走りながら泣きました。
あの時の方、ありがとうございました。

「最高のランとは、うまく・早く走れたランではなく何のために走ろうと思ったのか、そのランの目的にあるんです。」 という何度も聞いたNike音声ガイドが脳内再生されました。

雨の中、地元の音楽隊が心臓に響くほどの大きな素晴らしい演奏をされていてそれでもちょっと泣きました。大人になってこんなに心に響く応援をされたことがないし、応援されるようなこともしていない。
沿道での声援もそんなに多くはないんだけど、雨の中全力で応援してくれる人がたくさんいてドイツに来て初めてこんなに歓迎されている気持ちになりました。

14km地点を越えると寒さで手がかじかむくらい動かなくなり、風でキャップが飛ばされるんじゃないかと思う瞬間もあったり。
そこから17~20キロ地点は歩いたり走ったりゆるペースでかなり抜かれました。
誰も歩いてなかったのに私が歩きだして、ポツポツ歩く人が増えたシーンもあった(笑)


YouTubeを見た子供を連れたベビーカーランナーのお母さんにも抜かれました。

ドイツには普通にいるけど、どう考えても普通ではない

わ~~頑張らないと・・・と思いつつも、このマラソンをつらかったという記憶で終わらせたくないと思い、楽しむことを優先しました。

そして、大会の時間で2時間55分でゴール!!!(ネットタイムは2時間35分)
よく3時間も走り続けたよ。
ハーフマラソンを1時間で走る人より3時間走り続けた私のほうがしんどいんじゃないかと錯覚しました。

この達成感は何ものにも代えがたい。

ケータリングコーナーは、りんご・プレッツェル・プロテインバー・ジュースがあった。ハーフマラソンが最後のランナーだったからか、食べ物が少なかった。。

もちろんドイツらしくノンアルコールビールはありました。

寒い。寒いけど1杯飲んだ。
もらった。ドイツのプロテインバーってネチャネチャ系が多い。

ドイツでマラソンを走る方、マラソン後の食事は先に調べておいてください。
探せばやってるレストランは沢山あるけど、そこが日本人がマラソン終わりに食べたい料理を提供しているかは分からないのです。
軽く調べて行ける範囲内でやっている店が無かったので、もう今日は諦めてパン屋に行きました。

ハートのベルリナー ベルリナーは大好き

ドーナツ・パン、、、全然満たされない。

身体も寒いし鼻水も止まらないし、風邪をひきそうだったので薬を飲んでYouTubeで中華料理の動画をひたすら見て明日の食事を夢見て眠りにつきました。

ミュンヘン観光

次の日、朝クロワッサンを食べてミュンヘン市街まで出ました。

昨日から絶対ここに行こうと決めていた本格中華のラーメン屋へ。
Max’s Beef Noodlesというお店

開店10分でこの列

私は行列に並ぶのがとにかく嫌いなのでためらいましたが
なんと待っているとまず優しいジャスミンティーが配られます。(笑)

もう並ぶしかない

こんな暖かい歓迎はドイツでは初めてです。
そのあとも数分後にかごいっぱいにあの中華料理定番のでかいえびせん(油でぶぁぁと膨らむせんべい)を配布したり、、と人気の理由が分かる店です。

相席でもいいか?と聞かれ、早く食べられるならと承諾。

念願の料理が来た!!!

辛いラーメン 12€

ここは麺を店内で手作りしているから、モチモチしていて最高においしかった。この時は「これドイツで一番おいしい食べ物」と思ったくらいです。

満身創痍の身体に染み渡る旨味と、辛さ!!最高でした。

私の中のワカコ(ワカコ酒)がラーメン一口ごとに解説をしながら味わっているのに、目の前の相席男性がずっと話しかけてくるので半分くらい楽しめませんでした。。(´;ω;`)仕方ない・・・

ここは婚活パーティーじゃねぇ、殺伐としたラーメン屋だ!!と言ってやろうかと思いました。

さすがに美味しすぎたので「很好吃!!」(中国語でとてもおいしい)と店員さんに伝えました。
(こんなことはドイツでしたことはない)
私の中国語学習は無駄ではなかった。


そのあとは脚も痛いし見たいものも特にないので旧市街をぶらぶら。
さすがミュンヘン、結構な頻度で伝統衣装のお店がありました。

オクトーバーフェスト以外でも着るタイミングあるのかしら

ダルマイヤーに行ったり、バイエルンのサッカーショップに行ったり。ミュンヘンは街並みや景観が美しすぎました。

時間になったので帰ります。

帰りは早期予約で19€!やす!
指定席なのに4人席になってしまった


メダル

ドイツに来なければハーフマラソンに出るなんて想像もつきませんでした。
何もできていない、全部手からすり抜けていくことばかり、と思っていたけどメダルをもらって、私が頑張った証拠を手にした気持ちになりました。

お金を払って手に入れたどの物より、どの旅行よりも一番大切にしたい時間と経験と大事なメダル。

日本に帰ってもマラソンは時々やってみようかな。
賞状だけじゃなくてメダルがもらえる大会がいいな。

大人になってもメダルは嬉しい!!!

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