【翻訳】チップリードをマスターする~メスとスレッジハンマー~【ICM、MTT】GTOWブログ.58
ファイナルテーブルやバブルファクターに高い状況で多くのチップを持っているとき、あなたは絶好のスポットにいると言える。あなたのスタックはチップの価値が高いだけでなく、他のスタックをカバーすることで、あなたに対してオールインすることで脱落するリスクを避けたい相手に対して、ポットを勝つことでより多くのチップを貯めることができる。
これはテーブルを "いじめる "と言われることもあるが、実際には、ビッグスタックでプレイすることは、攻撃性よりも繊細さが重要なのだ。あなたが持つべき理想的な道具はメスであり、スレッジハンマー(槌)ではない。あなたの目的は、自分が大きなリスクを負うことなく、相手に大きなプレッシャーを与えることである。
平均スタック35bbの9人ファイナルテーブルを考えてみよう。あなたは88bbのチップリーダーでありBTNに座っている、ブラインドは平均以上のスタックである40bbと45bbである。もしあなたがオープンオールインをすれば、ブラインドに45bbのプレッシャーをかけることになるが、同時にあなた自身も45bbのリスクを負うことになる。これがスレッジハンマーだ。これらのプレイヤーがあなたにコールするのは非常に難しいが、もしコールしてきたとしたら、ほぼ間違いなくプレミアハンドを持っているだろう。
GTOウィザードの推奨するアプローチは、82sやQ2oのような弱い手札も含め、レンジの74%のハンドでミニマムレイズのオープンをすることである。
これがメスのアプローチだ。自分のリスクを最小限に抑えながら、ブラインドに大きなプレッシャーをかける。あなたと大きなポットで対決をしたがるほど強いハンドはほとんどないので、ブラインドは比較的頻繁にフォールドし、3ベットはめったにしない。
このレイズに対するBBの反応は以下だ。
KKでさえ大きなポットで興奮するほど強くない!24%は特に高いフォールド頻度には見えないかもしれないが、45bbのスタックを持つChipEVシナリオでは、カバーされていることは関係なく、BTNの方が強いレンジを持っているにもかかわらず、BBはBTNのレイズに対してわずか12%しかフォールドしない。
もちろん、BTNのより大きなレイズよりもフォールドは少ないが、リスクを最小限に抑えることができるので、リスクとリターンの比率はより良い。BTNは即座に多くのフォールドエクイティを得ることができ、BBがフォールドしなかった場合でも、BTNはインポジションでフロップを見ることができる。
フロップ後にインポジションにいることは、すでに自分のエクイティ以上の利益を得るためのセットアップが出来ているといえるが、この効果もカバーしているスタックによって拡大される。フロップ前と同じように、相手はフロップベットに対して不釣り合いな頻度でフォールドし、レイズはほとんどしないと予想できる。
レイズに対する反応
チップリーダーであることの利点は、これよりさらに微妙なものもある。例えば、この例であなたの前にいた全員がフォールドしたのは偶然ではない。ブラインドと同様、彼らはあなたとの対決を避けようとするはずであり、その結果、あなたが後ろにいるとき、特にあなたがBTNやBBであるときは、よりタイトなレンジでオープンすることになる。
つまり、誰かがあなたの前でレイズした時、あなたは相手を自由にいじめることはできない。彼らのリスクプレミアムは彼らのオープン戦略に組み込まれるべきであり、それでも彼らがオープンしているとことは、彼らが大きなポットをプレイする準備ができている強いハンドを持っていることを示唆するのである。
あなたの次のスタックである35bbを持つUTG1のプレイヤーからのオープンに対するBTNの反応は、16%のレンジのコールと9%のレンジのレイズである。
AKoやQQでさえピュアレイズではない!ここでのBTNの対応は、6%のレイズと16%のコールという、35bbのChipEVのシナリオよりもアグレッシブではない。
UTG+1の14%のハンドのレンジは、ChipEVシナリオで彼らがオープンする18%よりも、このファイナルテーブルにおけるシナリオでは強い。つまり、BTNはこれでもまだ "いじめ "をしていることになる。UTG+1この強いレンジをにもかかわらず、よりアグレッシブに対応する。しかし、彼らはあまり暴れることはできない。例えば、UTG1の生存を直ちに危うくするようなショブは決してしない。実際、彼らの3ベットの額はわずか5bbである。しかし、その5bbはフロップの前後で不釣り合いなフォールドエクイティを生み出す。これがメスのアプローチである。
スレッジハンマーのアプローチが適切になるケース
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