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スピリチュアリティとは:その1

ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー(LSA)の創設者パトリシア・デーヴィス氏はイギリスのアロマテラピーのパイオニアの一人です。IFA(国際アロマテラピスト連盟)の創設メンバーで「Aromatherapy A to Z」が1980年代にベストセラーになりました。1991年に「Subtle Aromatherapy(サトルアロマテラピー)」という本を書き、精油の元々の使用法であるスピリチュアル(精神的、宗教的、エネルギー的)な使用法を紹介しました。私がイギリスのLSA本校で最初に学んだのは1992年だったので、その時にクラスメイトたちはこの本のことで持ちきりでした。

パトリシア・デーヴィス著「サトルアロマテラピー」日本語訳は私がしています

精油は様々な抽出法で得られますが、蒸留法で得られた「エッセンシャルオイル」は「クインテッセンス(第五元素:ラテン語)」でもあり、第五元素とは古代ギリシャからの四元素(全ての元となる元素)を自由に変化させるスピリチュアルな元素として考えられました。因みに第五元素とはアリストテレスが「エーテル(アイテール)」と呼んだ元素です。石油エーテルとは違い、天界を満たしている元素、魂の一部を成している永続的な性質を持つと考えられました。四元素で出来ている物質を蒸留することで第五元素が取り出されるという考えのもと、芳香植物から抽出されるエッセンシャルオイルは、第五元素であり私たちの性質や状態に影響を与えることができます。

現代では科学が発達し、世の中は科学至上主義となり、それにより200年前とは全く違う現在があります。本当に素晴らしいことなのですが、科学的に立証できないものを全部切り捨てると、やはり何かが欠けてしまうし、本当にホリスティックな人生を歩んでいるとは言えないかもしれません。

庭に植えたクラリーセージが開花しています
クラリーセージの精油は第3チャクラのわだかまりを和らげ
ストレスを軽減するのと同時に、みぞおちに蓄積したエネルギーを緩和します

スピリチュアリティに関しては個人の自由にする権利があるわけですが、「スピ系」という言葉もあり、不思議な人と思われたりすることもあります。でも考えてみると、人生に行き詰まったりすると神頼みしたり、縁起を担いだり、先祖供養したり、家相、墓相、風水、四柱推命などを普通に日常生活に取り入れている私たちはとてもスピリチュアルな文化圏に生きていると思います。アメリカでスピリチュアルと言うと、まずは熱心なクリスチャンかヒッピー系が多いです。アジア系の伝統的なスピリチュアリズムは仏教や東洋医学からして、ミステリアスな雰囲気に満ちており、ある種の敬意と「よくわからないけど、そのようなことを信じている異文化の人々」と遠巻きに見られているような感じです。中国の先祖供養の方法も日本とは随分違うし(偽物のお金や紙で出来た家や服をお墓で燃やしたりしますよね)、メキシコ系のスピリチュアリズムも強烈な個性があります。これは私も遠巻きに見ています。(キャンドルとオイルを使うようです)ニューオリンズにはアフリカ系とフレンチ系の興味深い文化のブレンドがあり、ブードゥー、フードゥーなどが存在します。

憧れていたホワイトセージとホワイトワームウッド
こちらに来てから最初に植えました!スマッジを作ります
浄化のためにネイティブアメリカンが使用してきました

私自身は子供の時から母と伯母(母のお姉さん3人)は皆、ある程度「見える感じる分かる」人たちだったので、会話がすごくて子供の時から慣れていました。亡くなった家族との関係は終わりではなく、別の次元での関係が続いていると常に思います。スピリチュリティとは私にとって人生の一部で、特別なことではなく、自分とは違う次元のエネルギーが存在していることを意識しながら、日々過ごしています。占星術で未来予測したり、方位取りをして良いエネルギーを取り入れたり、自然の中で過ごし、夜はたくさんの星を見て、この世に生きていることを感謝しています。

レモンヴァーベナもドリップ・イリゲーション・システム(点滴灌漑法)を導入してから
やっと元気に育ってきてくれました。昨年は全く育たず心配していました
南フランスではレモンヴァーベナは魔除けとグラウンディングの目的で使われてきました

その2では「アロマトピア」で過去に執筆した記事を紹介します。タイトルは「スピリチュアリティの歴史ーーヒーリングとの関わりと過去から現在までの変遷」です。定期的にサトルアロマテラピーのコースを教えていますが、やはり基礎的なバックグラウンドを知るのは大切です。スピリチュアリティは様々な文化圏、民族的な独自の歴史があり、世界観の違いなどがよく反映されています。サトルアロマテラピーでは自分(小宇宙)と大宇宙との関係性を見つめ、サポートとしての精油や石、ビジュアライゼーション(はっきりとイメージすること)を使います。エネルギーリーディングも少しのコツと練習で誰でもできるようになります。20年以上教えてきて、意識の置き方を少し変えれば、皆が持っている能力を引き出すことができるんだと確信しています。言い換えれば、既に私たちはある程度のエネルギーリーディングをしながら生きています。

精油はクインテッセンスとして私たちのエネルギーに効果的に作用します。各々の精油にはエネルギー的な特性があり、7つのチャクラに対応した使用法もあります。実用的でセラピストとして、一人の人間として、人生が楽に過ごせるようになるテクニックも多々紹介します。次のサトルアロマテラピーのZOOMコースは2022年10月8日から、既に基本はご存じの方はアドバンストコースも7月2日から始まります。


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