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【エクスカーション紹介】「ちちぶの心を書き留めた鬼才・金子兜太の故郷を知る」(皆野町エリア)|ローカルサミット in 武蔵国・ちちぶ

2024年5月31日(金)〜6月2日(日)にかけて開催される『ローカルサミット in 武蔵国・ちちぶ』。

初日となる5月31日(日)には、地域の課題に触れるエクスカーションを開催いたします。

▼エクスカーション一覧
【皆野町エリア】「ちちぶの心を書き留めた鬼才・金子兜太の故郷を知る。」(この記事で詳細をお伝えいたします)
【秩父市・横瀬町エリア】「信仰と開発の山・武甲山の過去を巡り、未来を共に考える。」(この記事で詳細をご紹介します)
【長瀞町エリア】「消費した“天下の勝地”が、これからの観光資源を考える。」
【秩父市荒川エリア】「完全独立が狙える里山資本暮らし」
【小鹿野町倉尾エリア】「地域を紡ぎ直す限界集落。バトンはどこへ渡るのか」

テーマ

ちちぶの心を書き留めた鬼才・金子兜太の故郷を知る

金子兜太。彼の俳句は「タイムカプセル」のように、過去と現代を繋ぐ鍵として、ひとたびドアを開ければその時代にタイムスリップすることができるように感じます。

皆野町は街道と河川が交わる交通の要所で、文化的にも豊かな地域でした。庶民の間で磨き上げられた俳句文化から「秩父音頭」が生まれ、現代俳句を代表する鬼才・金子兜太を育みました。

金子兜太の俳句に込められたメッセージから秩父地域のルーツを辿り、地政学な視点から見つめ直すことで、未来の道しるべを探ります。

主な内容

◉壺春堂句碑「おおかみを竜神と呼ぶ山の民」
三峯神社は狼が守護神、狛犬の代わりに神社各所に狼の像が鎮座しています。江戸時代には、秩父の山中に棲息する狼を、猪などから農作物を守る眷族・神使とし「お犬さま」として崇めるようになったそうです。兜太は「生きもの同士の共感」相手の生きものに「原郷」というものを感じていました。その原郷はアニミズムの世界であると述べていました。この俳句から見える世界、感じるものを大切に、山林の荒廃と有害鳥獣の問題に切り込んでいきます。

◉旧商店街(皆野矢尾跡地)から見る皆野の栄華
明治13年に矢尾商店の支店が皆野町に開業し、皆野町のみならず近隣町村の住民から愛されました。周辺には商店街が形成され賑わいを見せていましたが、近代化による乗用車の普及により、商圏が国道140号バイパスへ移るなか客数が減少し、平成29年惜しまれつつ閉店しました。周辺の商店街は今となってはシャッター街と化しています。それでもなお銀行の支店が構えられていること、老舗の鰻屋さんが、3軒も続いている(富裕層の存在・文化人のサロン)ことなど、かつて地域経済が活発に回っていた軌跡が残っています。

◉ジビエ加工場から見る地域資源の活用
里山が荒れ、動物と人間との境目が曖昧になり、シカやイノシシによる農作物への被害が深刻になっています。猟友会による駆除に取り組んでいますが、ボランティア的な活動ゆえ、隊員の高齢化と後継者不足に悩まされてききました。捕獲された有害鳥獣は穴を掘って処分しており、その土地の提供者も少なくなり八方ふさがりの状況が続いていました。そんな中、猟友会の若者が立ち上がります。捕獲した有害鳥獣を買い取り、ジビエ料理に加工販売することで、廃棄されていた地域資源の活用と猟師の担い手不足の解消に取り組んでいます。この取り組みは今年3月に始まったばかり。しっかりと地域に根付き持続していくことが望まれます。

◉美の山から見る山林荒廃の問題
皆野町のシンボルである美の山は、約8,000本の桜が植えられており「関東の吉野山」とも呼ばれています。しかし、昭和40年代に植えられたソメイヨシノは老木化し、かつての美しい姿は失われつつあります。
美の山では、自然林・人工林がみられる。ヘリテイジに向かう道中では、人の手が入らず荒廃した山林が見学できます。また、ソメイヨシノは人工交配されたクローンであり、老木化しても自然に世代交代が進まない問題を抱えています。

◉美の山山頂から地政学的視点で俯瞰する
美の山山頂の展望台からは、秩父盆地のランドスケープが一望できます。ジオパーク的視点から秩父盆地の生い立ちに思いを馳せます。

◉振り返り・懇親会
兜太の俳句や秩父音頭の歌詞からは、今や見ることのできない秩父地域のルーツを感じられます。当時の情景を書き留めた句をあらかじめ選定し、参加者に配布します。そこから見える世界は参加者それぞれで、地域の現状を知る前と後でも印象は変わるかもしれません。そこを切り口に、課題と向き合い、持続可能な地域づくりに向けて議論を深めていきたいと思っています。

行程

◉5月31日(金)
12:30:皆野駅集合
・壺春堂・金子兜太記念館 ▶ 解説(兜太産土の会)
・句碑(おおかみを竜神と呼ぶ山の民)▶狼信仰から有害鳥獣の問題に切り込む
13:30:商店街散策 ▶ シャッター街、皆野矢尾跡地、かつての賑わいに思いを馳せます
(バス移動)
14:30:ジビエ食肉加工場 ▶ 有害鳥獣の問題、山林の荒廃
(バス移動)
15:30:美の山(山林の荒廃・桜の問題)
16:30:ヘリテイジ着 ▶ エクスカーション振り返り
17:30:チェックイン
18:30:懇親会
20:30:おひらき ▶ ナイトウォーク(希望者のみ)
 
6月1日(土)
5:00:秩父雲海ツアー ▶ 秩父地域のランドスケープを知る
7:00:朝食
8:30:ヘリテイジ出発
(バス移動)
9:00:秩父神社到着

参加費 ※現地精算となります

1泊2食付き:17,600円(飲み物別)
懇親会のみ:4,400円(飲み物別)

参加お申し込みはこちら

キーテーマ:「ローカルから日本をつくる」

開催日時:令和6年5月31日(金)〜6月2日(日)※部分参加可能です
開催地:秩父地域(秩父市・横瀬町・皆野町・長瀞町・小鹿野町)
定員: 200名程度(上限250 名程度)
参加費:秩父地域外 15,000円・秩父地域内 10,000円・大学生 6,000円・高校生 無料 
※5/31エクスカーション、宿泊費、二次会は別途各自負担となります。
※6/1懇親会は参加費に含まれております。

共催:ローカルサミットin 武蔵国・ちちぶ実行委員会 (一社)場所文化フォーラム
協賛:NPO法人ものづくり生命文明機構・NPO法人健康医療開発機構・(一財)三千年の未来会議・(一社)まつりごと
後援:秩父市・横瀬町・皆野町・長瀞町・小鹿野町・埼玉県秩父地域振興センター・秩父商工会議所・皆野町商工会・長瀞町商工会・西秩父商工会・荒川商工会・(公財)埼玉しあわせ未来基金
協力:秩父元気プロモーション・秩父太平洋セメント株式会社

お問い合わせ先:local.summit.musashi.chichibu@gmail.com(ローカルサミット in 武蔵国・ちちぶ 現地事務局)

ローカルサミットについて詳しく知りたい方はこちら


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