助産師ファイルvol.2まちの産婆ゆっこさん@東大阪市⑤
5人の母の助産師マニアみつこと
イラストレーター助産師いくちゃんが
助産師さんを取材して記事にしていきます。
孤育てをしているお母さんたちと
助産師さんが繋がれますように。
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助産師ファイル第2弾は
大阪府東大阪市の
ゆっこ助産院
まちの産婆ゆっこさんです🍀
⇧前回のつづき
ー自宅出産するのに
旦那さんはオッケーだったんですか？
病院の方がいいんちゃう？とか。
そんなんは言ってけど
反対はされへんかったかな。
でも、私が言い出したら聞かへんし、
私が助産師やから
自分がなんかなりそうやったら
わかるんちゃう？
って感じやったかな？
ー基本的にゆっこさんがやりたいことを
応援してくれてますか？
応援してるかどうかわからへん。
全面的に手伝うよ！とか
そんなんはないけど。
言ってこないっていうか。
やりたいんやろ？って言われる。
私がやりたいって言ったら、
もうしゃあないなって。
ってか、 言うてもしゃあないって感じ。笑
ーゆっこさんのお母さんも医療従事者だったんですか？
違う。
だけど周りには、
お医者さんとか看護師さんもいてたし、
なんかずーーっと比較されてたから、私は。
ーそうなんですか。
きょうだい5人の中
1番成績が良かったんかな？
小学校とかもずっと優等生やってんけど、
それでもあかん、それでもあかんって
ずっと言われて来たから。
ーそうなんですか！お父さんも？
いや、父はもう、、、。
夫婦は機能不全やったし、
長距離トラック乗ってたから
1週間に1回帰ってくるかな？
ぐらいな感じやし、
もうずっと母親だけやったけど、
褒められたことがない。
ーお母さんに褒めらた記憶がない？
ない。ないな。
でも、外では言うねん。
うちの子、産婆さんやねんとか
それが回り回って耳には入るんやけど、
すごいなとか、頑張ったな
とかって直接言われたことがない。
そんな家で育った。
ー5人兄弟の長女ですか？
違う違う。私、4番目。
ーえー！4番目なんですね！
長女に見えるやろ？
私なんか知らんけど、
すごい長女に
間違われるけど、そうじゃない。
ー誰と比べられてたんですか？
母の妹の子。
同じぐらいの年齢なんですよ。
向こうも5人兄弟なんですけど、
大体、その長男、長女が同じでとか。
父親の方の従兄弟たちが
結構賢い人だから、そこと比べられたりとか。
それこそ同級生の誰々ちゃんは
めちゃめちゃかしこいのに！とか
家でこんなお手伝いしてるらしいよ？とか
そんなんばっかり言われてた。
でも私が何しても褒められることはなく、
次は私と兄弟を比べるようになったり。
嬉しくないじゃないですか？
あの子はやってるのに、
あんたらやれへんの？っていう
材料にされてたんですよ。
もうほんとに傷ついてたと思うんです、私。
だからその傷は
自分が大人になるまでわかんなかったけど、
すごい傷ついてた。
ーでも出来て当たり前やから、
そんなちょっと成績良くても当たり前？
って感じだったんですか？
だから98点とか
取って帰ってきても、
なんであと2点と取られへんかったん？
とかそんな感じ。
ー厳しすぎる、、、
50点の平均取れたって
褒めてもらえる子もおれば、98点で、、、
なんで100点じゃないの？って。
そんな感じやった記憶しかないし、
全然いい記憶がないから、
ちっちゃい頃のことあんま覚えてない。
お金ないお金ないみたいなこと
ばっかり言ってたから、
あ、自分はちゃんと自立しなあかんって、
思って。
今思ったら、自分の子を見ても、
2年生の時
何も考えてない風に見えるから、
これが子供の普通なんやなっていうのが
今ならわかるけど。
ーなるほど。
その頃からしっかり
看護師になるとかって決めてたんやな
って思ったら、
もう自分のことがすごい愛おしくて。
どんだけ頑張っとったんやろ？
この子みたいな。そんな感じ。
ーほんとですね
めっちゃ頑張ってた。ほんまに今まで。
だから、同級生の
障害をもった子とかの
お世話とかもめっちゃしてた。
その当時は一生懸命で気づかへんけど、
大人になった時に、
なんでここまで頑張ってんねやろ？って
ふと気づくんですよね。
頑張っても頑張っても
なんか成果が出ないみたいな。
ーお母さんは褒めてくれないみたいな？
そうそう。
私は誰に褒められようと思って
こんな頑張ってんねやろ？
みたいなところに気づいて、
そっから遡っていったら
それやったんやなっていうのに気づいた。
だからやっぱお母さんが
1番影響力あるじゃないですか？
子供ってお母さんのこと大好きやし、
だからね、それをしないように、
私は我が子に思ってるって感じ。
してるかもしれんけど、、、
子供の夢を邪魔したくないとか、
子供の成長を邪魔しない親になるって
私は決めてる
子供が助産師になってほしいとかも
全然思わへんし、
自分の好きな道行ったらいいと思ってる。
私バスケずっとしてたから、
誰かバスケやる子おらへんかなとか思ったけど、
誰1人バスケしない笑
それでも、バスケやったら？とか、
そんなんもないし、
好きにしたらいい。
あんたの人生やからって感じ。
母親に対しては色々あったけど
結局、最後看取るってなった時に、
家で看取ったんですよね。
私が先頭に立って、
家で看取ろうって言って。
家で看取ってほしいっていうか、
家で死にたいって言ったから、
それ叶えてあげたくて。
ーすごーい！
それでもやっぱり恨みつらみみたいな、
あるじゃないですか？
兄弟5人いてるから
それぞれにやっぱある。
なんでそんなんせなあかんねん？
とかもありましたよ。
施設入れたらいいやんとかもあったし。
でも私1人でもやるよって言ったら
手伝ってくれたけど。
ーなんでですか？その時はお母さんのことは
色々経験した上でどう思ってましたか？
人の生き死にの時は、
その人のやりたい事やらしてあげたいなって、
やっぱ思って。
自宅出産はもちろんそうやけど、
その人の生き死にの時ぐらいは、
自分のやりたいって思うことを
叶えさせてあげたいなって、
やっぱどっかでずっと思ってるから。
ー子育て時期のお母さんとの関係はどうでしたか？
あたしはすごい好きやったんよね、
母親のこと。ずっと。
だけど、認めてもらえないから頑張る、
みたいなのをずっと繰り返してたって感じ。
ーお子さんとお母さんは？
子どもにも色々言ってくるから、
鬱陶しいから
そんなん言わんといてくれる？
とか言ってた。
やっぱり孫にも
頑張らなとかじゃないけど、
言わんといてほしい言葉とか、
言葉の使い方とか。
学校行かへん子とかおったから、
学校行かなあかん！
っていうのを強制したりとか言ってきたら
いや、もうこの子が選んでることやから、
もうほっといてとか、
そういうのは言ってたりとかはしてたかな。
でも、仕事とかで預けるってなった時は、
任せてるから、
口は出さんようにはしてたけど。
だから、おばあちゃんとして
孫にとっては大好きなおばあちゃんで
いてくれたね。
ーお母さんにはそんな話したことあるんですか？
あのね、看取りの時に、
もう散々私はこんなこんなんで
めちゃくちゃ頑張ってたのに！
1個も褒めてくれへんし！みたいな
これは最後やし、言っとかなと思って。
ーお母さんの意識があるとき？
お母さんはなんて言ってましたか？
母さん、なんて言ったかな。
頑張ってたなとかって言ってたし、
褒めてたのになーみたいな。
ーそりゃそうですね。お母さんは絶対褒めてる。
多分ね、褒め方が、
人と比べて褒めるとかね、
例えば、さっき言ったみたいに、
この子はやってるのにあなたたちは、
みたいに落とすじゃないですか。
私にとって、それは褒めじゃないんです。
ーなるほどなるほど。
こっちを落とすから、
結局私にとっては褒めてもらってるには
入らない、カウントされない。
ーお母さんからしたら、
1番この子できてるやんって
褒めてるつもりやったんですかね？
そうやと思う。
ー褒め方を知らなかったんですね、お母さん。
お母さんも結構しんどい境遇やってんな
っていうのが大人になってから
わかるじゃないですか？
だから、それが延々繰り返される
っていうのもわかるから。
だから、子育て中のお母さんたちが
そうなってる現象もわかるし、
だからそこを、
じゃあお母さんにこういう風に伝えようかとか
どっかで切らへんかったら、
あたしがこれをまたそのまんま
自分の子供にやってたら、
そこでもまた延々連続していくことやから。
ー細胞が7世代ぐらい前まで聞いてるって
聞いたことあります。
絶対あると思った。
私がそんだけしんどい対応をするってことは、
母親がしんどくなかったら、
そんななれへんはずやから。
てことは、今のお母さんたちが、
しんどいお母さんがおるってことは、
その前のお母さんたちもしんどかったはずやし、その前もやしってなるから。
それがやっぱ見えちゃうから、
やっぱりね、あなたも悪くないけど、
お母さんも悪くないよってなるっていうか。
ー本当ですね。
だから、なんか今、毒親とか
すごい言葉流行って
親だけを悪者にするように流行ってるけど、
それもわかるんやけど、
でも、それだけじゃないね。とも思う。
すごく深いお話しでしたね。
ゆっこさんのインタビューは
まだまだ続きます。
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ありがとうございました❣️
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