働く母ちゃん、転んでもタダでは起きないよアーカイブとちょっと追記②
気づいてしまった。
早くアップしていかないと私鬼畜のままじゃん…!ということで今日も今日とて慌ててアップしているw
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産後、なかなか思うように仕事がいかない海野を見て、私も含め、メンバーみんなが心配していた。「私がちいさん(と海野は呼ばれている)カバーします」と他のメンバーから個別に連絡をもらったのも一度や二度ではない。「無理しないで」その声は「あなたはできないでしょ」に聞こえていたのではないかなと思う。私も私で1歳になったばかりの娘を育てながら代表の仕事をこなしているので精一杯だったのだと思う。
それでもタスクはこなさねばならない。海野のタスクはどんどんブラックボックス化していった。頑張っているのはわかっている。でも進捗が確認できない。強く言ったらいいのか、優しく諭したらいいのか。ほぼ同じ月齢の子どもを育てているのに、毎日仕事がなんとか出来ている私が言ったらプレッシャーにはなるまいか。
海野がなにかを感じているのは感じても「言ってきてくれないのを感じちゃうのも違うかな」と自分への言い訳としてそんなことを思っていたようにも思う。私は私で復帰してからマネジメント方法をシフトしなければいけなかったのに、全然できてなかった。
彼女が内省して一段上がったのと同じように、彼女の頑張りのおかげで、私もマネジメントの幅が増えたんだろうな、と思う。やっぱり上司は部下が育ててくれるのだと、つくづく思う。
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「こんなに必死に仕事に取り組んでいるのに」
その姿勢は評価されないんだ、と受け止めた私は
その後の会議で発言回数がぐっと落ち込んだように自分で記憶している。
産後3ヵ月で仕事に復帰した私に対して、
当時周囲の言葉はいろいろだった。
「凄いね!そんなに早く復帰するなんて」
「仕事大変だね」
「こどもと離れるの寂しいでしょう」
私は仕事に早くから戻っていくことに、
一時迷いもあったけれど、
自分自身の価値観である「働くこと=生きること」だという感覚はこどもが産まれても大きな変化が起きなかったから、
こどもを産み育てていくことと働くことは別に分けて考えたことはない。
私の中ではどちらも同一円状の中に組み込まれたもの。
それでも仕事に戻ってから子育てと仕事とを並走させていくことは「働くこと」を考えてしまうことは何度もあった。
例えば、こどもが嘔吐・発熱続きの一週間。
例えば、午後17時からのクライアントのアポイントを断るメール。
例えば、こどもがなかなか保育園の扉に入っていかない朝。
例えば、どうしても納品しなけばならない仕事に取りかかる夜間。
例えば、お互い仕事と子育てとにいっぱいいっぱいになった夫と口論する夜。
何回もまるで波のようにそんなタイミングは訪れていて、
それでも、
自分の中で「働くこと」を大事にしていた。
だからこそ、自分自身のこの姿勢を否定されたような気がしてしまった。
「子育てと仕事ってやっぱりどちらも選ぶってのはできないのかな、今の私って働くメンバーにどう思われているんだろう」
私はその当時本当に自分のことしか見えていなかったのだろう。
【連載】2話目:働く母ちゃん、転んでもタダでは起きないよ(海野千尋)
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