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働きながら独学で公認会計士試験に合格した勉強法

はじめに

このnoteでは、かねてから公認会計士試験に独学で合格した筆者が実際に行った勉強法や教材などを公開してきました。

しかし、2022年6月から独学で合格することは限りなく不可能に近い状態になってしまいました。理由は教材が予備校に入らないと買えなくなったからです。

詳細は以下の記事で解説しております。

公認会計士試験に独学合格は無理!?【独学合格者が解説】

ですので、現在はこのnoteに記載されている教材は手に入らないものがあります(東京CPA発行の教材です)。

ただ、勉強法や勉強についての考え方などは参考にしていただける部分もあると思うので、記事の公開を継続しております(そこまでは無料で公開しております)。

もしよろしければご参考にしてください。






このnoteの内容

このnoteでは、公認会計士論文式試験の合格までに私が実際に実施した勉強のすべてを公開しています。全てとは、すなわち、学習に使用した教材、学習スケジュール、科目ごとの勉強時間、これらを全て公開しております。

私は受験時代、他の人の使用している教材、他の人の進捗具合、他の人の勉強法などがとても気になりました。そして合格した今思うのは、他の方がどのように勉強しているのか、独学用教材にはどのようなものがあるのか、試験範囲はどこまでなのかなどを知ることができればもっと効率的に勉強ができたということです。

ですので、中途半端に勉強のノウハウを公開するより、私の実施した学習の内容を全て公開した方が読んでいただける方にとっては参考になると思い、このnoteでは私の実施した学習の全てを公開しております。

また、本noteの構成としては、第1章にて、まずは私が公認会計士を目指した経緯、学習の状況等をご紹介し、第2章では勉強法についての根本的な私の考え方、第3章、第4章でそれぞれ短答式、論文式の具体的な勉強法・スケジュール、そして第5章で合格後の就職活動などをご紹介いたします。

具体的な勉強法、勉強スケジュール等については、第3章で短答式試験、第4章で論文式試験のそれらについてご紹介しております。

第5章では、合格後の私の就職活動など、公認会計士試験合格後の私についてご紹介しております。

このnoteの使い方

このnoteでは、私が働きながら独学で公認会計士試験に合格した勉強法や実際に使用した教材を紹介いたします。ただ、このnoteの使用方法としてご注意いただきたい点がございます。

それは、このnoteは、あくまで、私が行った勉強法を紹介するものであり、この勉強法を真似すれば必ず合格できる、成績が必ず向上すると言うものではないという点です。

人にはそれぞれ、その人に合った勉強法があります。とにかく問題を解きまくるのがあっていると言う人もいれば、全く問題は解けずにひたすらテキストを読み続けると言う勉強法が合っていると言う人もいます。

それはどちらも間違った勉強方法ではなく、その方法がその人にとって最も知識を覚えやすいのであれば、それがその人にとってベストの勉強法だといえます。

このnoteは、そんな自分に合った勉強法を探す中で、私が行った勉強法を1つの参考にしていただくために利用していただければと思っています。

ちなみに、私が弁償するうえで最も重視した点は効率性です。私は働きながらの受験でしたので、少ない勉強時間で合格すること、これを最優先にした勉強法を実施いたしました。

1 私が公認会計士を目指した経緯~学習状況

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1-1 挨拶・自己紹介

はじめまして。私は2019年に公認会計士論文式試験に合格し、現在(2021年現在)は大手監査法人に勤務しているロイドと言います。ブログやこのnoteを執筆していることを会社には知られたくないので、恐縮ですが、「ロイド」というペンネームを使用させていただいております。

このnoteには私が公認会計士論文式試験に合格するまでに実施した勉強法や使用した教材等を書いておりますが、その前に簡単に私の自己紹介、なぜ公認会計士を目指そうと思ったのかを記載させていただきます。

私は東京出身で、高校は偏差値60ほどの高校に通い、大学は偏差値60ほどの国立大学の工学部に入学いたしました。ただ、大学に入学してから、将来自分は何になりたいのかと言うことに悩み、大学を2年で中退し、夢を目指すとことにしました。

それからはずっと、夢を目指して活動していたのですが、9年経った29歳の9月に夢を諦めました。

その時に私は思いました。
「今の自分は高卒で一度も働いたことのない29歳のフリーター。たぶんこれは社会的に見てやばい!」
はい。やばいですよね。

だからこう考えました。
「とりあえず就職はしよう。でもこのままだとたぶん良い会社に就職はできない。だから何か資格を取ろう。」

そこで私は、様々な資格について、その資格がどういう仕事をするのか、どのくらいのお給料をいただけるのか、今の就職市場の状況はどうなのかなどを念入りに調べ・・・たりはせず

「公認会計士って何となく聞いたことがある。なんか給料がよさそうなイメージがあるし。決めた。公認会計士の資格を取ろう!たぶん本気で勉強すれば1年くらいでとれるだろう」

と考えて、公認会計士を目指すことに決めました。愚かですよね(笑)。本当にこの頃の自分は社会を何も知らなかったと思います。

さらに「資格ってなんか、たくさん教材を買って家で黙々と勉強をするイメージがある。よし!早速本屋さんに教材を買いに行こう!」

と考えて、独学で勉強を進めることとしました。あえて予備校に入らなかったわけでは無いです。予備校の存在を知らなかったんです。

こんな流れで私は2019年の9月に、ただの夢を追いかけてふらふらしていた人間から、突然、独学公認家計士受験生に生まれ変わったのです。しかも、私は就職もしたかったので、2017年の10月に会計系の人材紹介会社に就職もしました。こうして私は、社会人独学公認会計士受験生となったのです。

無謀な挑戦でした。その時はこれが無謀ともわかっていませんでした。ですので、その後の私にはたくさんの困難が待ち受けていました。ただ、ありがたいことに私は2019年8月の論文式試験にて無事に公認会計士論文式試験に合格することができました。

合格後私はこう考えました。
「私の挑戦はあまりに無謀であまりに困難の挑戦だった。でも合格することができた。私の困難を乗り越えた記録は同じような状況の人に共有するべきだ」と。

長くなりましたが、このnoteは、私が独学で働きながら公認会計士を目指す中で私の眼前に立ちはだかった課題と、それを乗り越えた方策をまとめたものです。私と同じような状況で公認会計士を目指す方にはもちろん、私と状況が異なる方にも読んでいただけましたら幸いです。

1-2 私の受験状況(予備知識、勉強時間)

私の勉強法などを説明する前に、読者の方にこのnoteを参考にしていただくためには、勉強を始めた時点の私の予備知識等をご紹介しておいた方がいいと思うので、ご紹介いたします。

まず予備知識は、何もありませんでした。公認会計士試験の勉強を始めた時点では、簿記や会社法などの予備知識は、大学が理系だったこともあり、一切ありませんでした。ですので学習は簿記3級から始めました。

次に、私の勉強時間は、仕事のある平日は2~3時間、休日は6~8時間ほどでした。私は就職活動の際に、公認会計士試験の勉強のために、残業がほとんどない会社と言うのを条件に会社を探したので、私が当時勤務していた人材紹介会社は残業がほとんどありませんでした。ですので、仕事の日は、帰宅してから2~3時間ほど勉強できました。休日は1日中勉強しました。また、受験期間中はできるだけ友達と遊ぶことも控えたので、予定が入って休日に勉強ができなかったのは年に数回でした。

この条件で私は約2年間(2017年9月から2019年8月の論文式試験まで)の勉強期間で合格することができました。

ですので私の総勉強時間は、平日を3時間、休日を8時間として、3時間×5日+8時間×2日で1週間の勉強時間が31時間。1年を50週間とすると、35時間×50週間×2年で、合計3,100時間、ただたまに会社で残業してあまり勉強できない日もあったので、私の合格までにかかった総勉強時間は概算で3,000時間ほどです。

1-3 独学の大変さ

既述の理由から私は独学で公認会計士試験の勉強を進めました。その中で、独学ならではの困難な点があったので、そちらとその対処法をご説明いたします。もしこれを読まれた際に、「独学は自分には合ってなさそうだな」と感じましたら、予備校への入学をお勧めいたします。

独学で大変だった点① 試験範囲が分からなかった
使用した教材の中で詳細は記載いたしますが、私は試験用のテキストとして「スタンダードテキストシリーズ」という市販のものを買いました。ただ、このテキストは公認会計士試験に合格するためだけに作られた教材と言うようよりは、会計や監査について広く理解するための学術書的な要素の強い教材だったので、試験範囲が曖昧でした。ですので私は、勉強を始めた当初は試験範囲を明確に把握することすらできませんでした。

解決策
この点については、予備校の教材を購入すれば解決します。予備校の教材は出題頻度までつけて試験範囲が明確に記載されています。予備校のテキストを購入すれば試験範囲は明確に把握できます。

独学で大変だった点② どの教材を買うべきか自分で判断しなければいけなかった
上述の理由から、私は勉強開始当初は試験範囲をしっかりと把握できていませんでした。ですので、今使っている教材は試験範囲を網羅的にカバーしているのか、模試カバーできていないならどの教材を買えばいいのか、などの判断ができませんでした。

解決策
この問題は、このnote内の私の使用した教材を参考にしていただければ解決します。私の使用した教材は、試験範囲全体を間違いなく網羅しています。

独学で大変だった点② 授業がなかった
独学だと、当然、授業はありません。予備校の通信課程なら授業の動画を視聴することなど可能ですが、それもありません。

解決策
これについては、はっきり言って根本的な解決策はありません。すなわち、どんなに探しても授業を見ることは独学では難しいです。難しい論点はテキストやときにはインターネット等で調べて自分で理解するしかないです。ただ、授業を見る時間がないので勉強時間は大幅に削減できます。私はもともと授業を視聴するのが好きでなく、テキストを読んで理解したいという考え方なので、授業がないのは私には合っていました。

独学だと起こる困難な点は以上3点です。

1-4 公認会計士試験の概要

公認会計士試験の勉強法についてご紹介する前に、まずは公認会計士試験の概要についてのご説明が必要だと思いますのでここに記載いたします。

ここでは、公認会計士試験の概要を記載するだけです。既にご存知の方はここは飛ばして次の章をお読み下さいませ。

まず、公認会計士とはどういった資格かと言いますと、会計監査をその専門業務とする国家資格です。会計監査とは、簡単に言えば、企業の作成した決算書に誤りや不正が無いかを調べる仕事のことです。

そんな公認会計士資格を取得するためには、3つの試験に合格する必要があります。その3つとは短答式試験、論文式試験、修了考査の3つです。

短答式試験は、公認会計士試験の入り口であり、つまり公認会計士試験の一次試験です。年に2回、5月と12月に実施されています。

短答式試験に合格すると、次に論文式試験を受けることができるようになります。論文式試験は年に1回、8月に実施されています。

この論文式試験に合格すると、試験は残すところあと1つ、修了考査だけなのですが、この修了考査を受験するためには論文式試験の合格以外にも2つ条件があります。

それは、補習所での必要単位の取得と、2年以上の実務経験です。

補習所とは、論文式試験に合格した方が通う学校の様な機関です。補習所生は通常、補習所に3年間通います。学校の様といってもそれほど授業は多くなく、通うのは多い時期でも週に2〜3回、ほとんどの時期は休み、2年目以降はほとんど授業がない、そんな所です。

実務経験とは、会計に関する実際の仕事をした経験です。これは先述した会計監査や、事業会社での経理、会計事務所での税務業務等が該当します。これらの実務の経験が2年以上ないと修了考査を受験することはできません。

つまり、公認会計士試験の受験開始から公認会計士資格の取得までの流れをまとめると、まずは短答式試験に合格し、その次は論文式試験に合格、その後に一般的には、会計に関する業務を行う会社に就職し、仕事をしながら3年間補習所にも通い、最後に修了考査に合格することでやっと念願の公認会計士資格を取得できる、こういった流れです。

一般的に、論文式試験に合格するまでの期間は2年から3年と言われておりますので、公認会計士資格を取得するまでには、平均で5年から6年かかることになります。

ただ、上記のように、論文式試験に合格した時点で、受験生は実務経験を積むために皆就職することになります。この就職先としては、7〜8割以上の受験生が監査法人という法人に就職します。

一般的に、この監査法人はお給料が良いです。論文式試験に合格してしまえば、高収入の会社に就職できるということです。ですので、公認会計士試験受験生は論文式試験の合格を一旦のゴールと考えています。また、公認会計士試験というと、一般的には論文式試験までを言います。修了考査のことは考査と呼びます。

このnoteでも、論文式試験も合格までの勉強法を紹介しています。筆者は現在(2021年時点)、論文式試験に合格し監査法人に勤務している状況です。

2 私の実践した基本的な勉強法

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ここからは科目別の勉強法を紹介する前に、私の全科目に共通する勉強法を紹介いたします。

2-1 インプットとアウトプットの順番を逆にする

まず最初に紹介する私の勉強法は「インプットとアウトプットの順番を逆にする」と言うことです。

勉強にはインプットとアウトプットがあります。インプットは頭に知識を入れること、すなわちテキストを読んだり授業を受けることで、アウトプットは頭に入れた知識を出力すること、すなわち実際に問題を解くことなどです。

このインプットとアウトプット、通常はインプットを先に行い、その後でアウトプットを行うと思います。つまりテキストや授業である程度理解してから問題集を解く、という勉強法を行う人が多いと思います。

ただ、私はアウトプット(問題を解く)を先に行い、その後でインプット(問題でわからなかったところをテキストで調べる)した方が効率が良いと考えています。その理由は以下の2つです。

①アウトプットした後の方がインプットしやすい
②問題を解くことに直結した知識が付く
③テストで出題されるところだけを覚えられる

①アウトプットした後の方がインプットしやすい

1つ目の理由は「アウトプットした後の方がインプットしやすい」ということです。

これはどういうことかと言うと、「ただテキストを読んでいてもなかなか情報が頭に入ってこない」と言う経験を皆さんしたことありませんか?私は参考書等を読んでいるといつもこういう状態になります。イメージが湧いていないから情報が頭に入ってこないのです。

これを、先に問題を解いて、わからなかったところをテキストで調べるようにすれば、問題を解くことで既に問題のイメージはできているので、テキストで調べた内容が頭に入って来やすくなるんです。

ですので私は、先にアウトプットしてからインプットした方が効率が良いと考え、それを実践しました。

②問題を解くことに直結した知識が付く

2つ目の理由は「問題を解くことに直結した知識が付く」ということです。

ただテキストを読んだ時はただ情報を覚えるだけですが、問題でわからなかったところをテキストで調べる場合、無意識のうちに、問題を解くという目的意識を持ってテキストを読むことになります。

こうして付けた知識は、問題を解くことに直結した知識、つまり、最終的に得るべきである、問題を解くための知識が身に付きます。

③テストで出題されるところだけを覚えられる

3つ目は「テストで出題されるところだけを覚えられる」ということです。

公認会計士試験用の問題集は模試、答練などは当然、試験でよく出題される問題が収録されています。ですので、これらの問題を解いてわからなかったところをテキストで調べる、と言うようにすると、自動的にテストでよく出題されるところを重点的に勉強することになります。

さらに言えば、公認会計士試験のテキストには、試験でほとんど出題されない論点も多く収録されています。テキストを先に読む勉強をした場合、これらの論点についても深くテキストを読んで時間をかけてしまうことになりますが、アウトプットから先に行うようにしたらそういった無駄は省けます。

これらの理由から、私はどの教科についても、先に問題を解いてからわからなかったところをテキストで調べる、と言う勉強法を実践しました。さすがに1番最初はテキストを読みましたが、それはさらっと流し読みをするだけで、ほとんど理解してない状態で問題を解き始めました。

2-2 ノートは取らない

学校の勉強では、授業の内容をノートにとるという勉強を行うので、資格の勉強でも最初にテキストや授業の内容をノートにまとめる、ということを行う人は多いと思います。

ただ、私はこの勉強法は絶対に行ってはいけない勉強だと思っています。

理由は簡単です。とても時間がかかるからです。

実は私もこの勉強法をやってしまいました。後述するのですが、企業法の短答式の勉強の際、テキストの内容を全てノートにまとめてしまい、これだけで150時間ほどかかってしまいました。

それなのに、まとめ終わった時にあまり知識はついておらず、問題は全然解けませんでした。とても無駄でした。

それから私はテキストの内容はノートにまとめず、覚えた内容をまとめたい場合などは、テキストに直接書き込むようにしました。

こうすることでインプットの時間を大幅に削減でき、時間を最大限にアウトプットにかけることができるようになりました。

私は勉強を行う上でアウトプットを最も重視しています。勉強時間はとにかくアウトプット、つまり問題を解くことにかけるべきです。

2-3 早いタイミングから模試を始める

これはつまり、勉強のかなり早いタイミングから模試をやってしまうという勉強法です。

模試というのは本番レベルの本番と同じ形式の問題と言う事ですので、予備校の直前答練などでも同じです。

私がこの勉強法を効率的だと考えている理由は以下の3つです。

①一気に全体を復習できる
②問題のレベルを徐々に上げていく事は無駄
③本番の問題形式を早くから知ることができる
④改正論点に触れられる

①一気に全体を復習できる

1つ目の理由は「一気に全体を復習できる」ということです。私はこの理由から、模試を早いタイミングから始めることは、公認会計士試験の勉強において最も重要だと考えています。

なぜ、「一気に全体を復習する」ことが重要なのか、それは公認会計士試験の範囲があまりに広いからです。

どのくらい広いかと言うと、私は国立大学を受験したので、センター試験のために5教科7科目、国立大学の試験のためにさらに3科目を重点的に勉強しました。

この時も、範囲がとても広くつらかったのを覚えているのですが、正直、公認会計士試験の範囲はこれとは比べ物になりませんでした。体感ですが、公認会計士試験の試験範囲は国立大学受験の試験範囲の2〜3倍あったと思います。

ですので、「問題集を順番に解いていく」という勉強法を行うと、問題集1冊を解き終わった頃には、問題集の最初の方の問題は忘れてしまうことがあります(私は実際そうでした)。

特に、勉強時間がない社会人の方などは問題集1冊を解くのにかなり時間がかかると思いますのでこういった事態に陥りやすいと思います。


その点模試なら、範囲全体についての問題が網羅されているので、模試1つを解くだけで全体を一回で復習できます。


一度付けた知識が抜けてしまうというのはとても効率が悪いと思うので、私は時間をかけて問題集を解くことより、模試を何回も繰り返した方が効率的だと考えています。

②問題のレベルを徐々に上げていく事は無駄

2つ目の理由は「問題のレベルを徐々に上げていくことは無駄」と言うことです。

まず最初に基礎的な問題を解いて、その次に上級問題を解いて、本番と同じレベルの問題を解く。こういった流れで問題のレベルを徐々に上げていくという勉強法を実践することは多いと思います。予備校のカリキュラムもこのように組まれていると思います。

私はこうではなく、最初から本番レベルの問題を解いてしまう方が良いと考えています。理由は簡単、その方が勉強時間を短縮できるからです。

徐々に問題のレベルを上げていくのも、もちろん悪い勉強法だとは思いません。でも、時間がかかると思います

これに対して、最初から本番レベルの模試を解く場合、もちろん最初は全く問題を解けません。だからテキストで調べます。そして、その次の週などにもう一度同じ模試を解いてみます。そうやって繰り返し同じ模試を解いていると、同じ問題なのでさすがに3回目ぐらいである程度わかるようになります。50〜70点くらい取れると思います。

「同じ問題なんだから当たり前だろ」と思われるかもしれません。でも、同じ問題だとしても、本番レベルの問題で50〜70点ほどとったことに間違いはないです。短答式の合格ラインは70点ほどです。70点とったらもう合格レベルなんです。

効率的な勉強法だと思いませんか?私は、この勉強法は間違いなく合格までの最短距離だと思います。

③本番の問題形式を早くから知ることができる

公認会計士試験の問題形式は毎回同じです。そして、模試はもちろん本番と同じ問題形式で作られています。ですので模試を解くと本番の問題形式を覚えることができます。

問題はどのように出題されるのか、どこで得点を稼げるのか、1つの問題にどれくらい時間をかけることができるのか、等の問題形式を早い段階から知っておくと、得点を取ることに目的意識をもった勉強を実践できます。

④改正論点に触れられる

4つ目の理由は「改正論点に触れられる」ということです。

公認会計士試験の範囲にある会計基準や会社法等の基準・法令等は頻繁に改正・新設されます。予備校に入っているとこれらに対応した教材が配布されるので、改正論点はの対応も簡単に行うことができるのですが、独学だとこういった論点に触れる事は難しいです。

模試には改正論点についての問題がよく収録されますので、模試を解くことで改正論点への対応も行うことができます。

2-4 教材は最新のものを使うべき

1つ上の項目にも書きましたが、公認会計士試験の範囲にある会計基準や会社法等の基準・法令等は頻繁に改正・新設されます。

ですので、教材は最新のものを使うべきです。でないと、「すでに改正された古い知識」を身に付けてしまうこともあるかもしれません。

2-5 気持ちの持ち方

公認会計士試験の勉強していると、「本当に私は合格できるのだろうか」「もし次の試験で合格できなかったらどうしよう」と言うようなことをしょっちゅう考えてしまいます。

こういうことを一度考え出すと勉強が手につかなくなることもありますので、勉強を継続していく中で、精神的な部分のコントロールは非常に重要です。

私は、常に楽観的でいることを意識していました。

具体的には
「勉強を繰り返すことで知識は確実に増えているから、次合格できなくてもいつか必ず合格できる」

「もし合格できなかったとしても、公認会計士試験の勉強の知識があれば簿記1級は取得できる。簿記1級があれば就職には困らない」

こんな風に考えていました。

どのように考えるかは人それぞれだと思いますが、思い詰めてしまうと勉強の効率も落ちますので、常に楽観的でいることが重要だと思います。

2-6 電卓について

次は電卓の使い方についての具体的な話なのですが、電卓は左手で使えるようになっておいた方がいいです。

電卓を左手で使えると、左手で電卓をたたき、右手で文字を書くということができます。計算問題の中には、かなりボリュームのある計算が必要な問題もありますので、これができると楽です。

ですので、今から勉強を始める方は左手で使うようにして、慣れていくといいと思います。ただ、必ずできないといけないという訳ではないので、右手でたたいても問題ないです。

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