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僕が人のためと想うきっかけ

 どうも、ろびんです。

今回はどうして僕が"人のため"にを大事にするようになったか?そのきっかけについて書いていきたいと思います。

久しぶりに自分のストーリーを紐解いていたら胸が熱くなって書いてみよう!と思った体験記です。



それまでの僕


正直言って「クソ野郎」。

言われた人の事なんて一切考えない
ナイーブな事もド直球で聞く、俗に言うデリカシーのない男。

正論をぶつけ、屁理屈ばかりでした。

その1つとして、僕は小学校3年生の三学期から中学卒業まで友達に誘われ地元のサッカーチームに所属していたんですが、高校入って初の部活というものを経験しました。

中学までは実力主義だったのが、高校からは年功序列の世界。正直驚きの連続。

その中で印象的…いや、やっちまった話が先輩への要らん一言

試合に負け、悔し泣きをする先輩に向かって一言

「負けたのが悔しくて泣くぐらいだったら、真面目に練習してから泣けよ」

…この日を境にほとんどの先輩方を敵に回しました。

また、ある時は練習態度が悪く先輩に怒られた時に、

「年上でも下手くそに言われる筋合いはない」

と発言。

これにより、ほんの一部の先輩以外全員敵に回しました。

そんな僕はそのままの性格で大学へ行き、就職。

営業部に配属されたわけですが、そこでも同僚の
「どうやったら売上行くかな?」
という問に対し、

「いいから売れよ。未達なら達成するまで売れよ。それだけ。」

と吐き捨てて居ました。

しかも自分より立場が上の人にもそう。

「俺はこんなに知識があるんだ」
という先輩に対し、
「売ってから言えよ」と一蹴

…よくクビにならなかったなとw


きっかけ


そんなクソ野郎な僕が変わったのは入社一年目の冬

代々新人が受け持ってきた担当顧客120社あまり
月の売上はアベレージ500~600万円
それを12月、新人で初めて1000万円にした僕

そんな僕に忘年会の二次会で当時の上司がこう言いました

「ろびん、来年からお前は静岡県も担当な✨(うちの会社は神奈川県で僕は東京と神奈川担当でした)」

『あ、はい』

「とりあえず毎週2日は静岡行けよ」

この時は飲み会の幹事も任されていたのもあり、適当に聞き流していました。

そして年超えて1月"静岡県内のお客さんを引き継ぎ"という名目で上司と同行

だったんですが、衝撃を受けました。

僕が引き継いだのは2社
健康食品の工場と商社だけ。
これでは毎週二日間静岡県になんて無理

最低5社/日が課せられたルール
どう足掻いても8社足らない

そんな僕へ上司はこう言い放ちました、

「あとは新規で頑張れ」

…コイツ、ぶっ殺してやろうか?と思ったのは今でも覚えています。

中小企業なんでロクに研修や教育もなく放置プレイ
入社一年目に対して120社を回しながら週2日の完全新規とか今考えても鬼畜だなと

無論、営業力なんてミジンコ程度の我流の僕
新規なんてアポさえ全然取れない
ましてや既存の対応でさえいっぱいいっぱい

そこで僕は元営業、営業のおっさん達に頭を下げて静岡県内にある企業の名刺を片っ端から貰いました。

新規よりはアポが取れるだろうという想いで。

その内の一社で奇跡が起きました。

月数百万レベルの案件があるとのこと。
(当時のうちの営業はトップクラスでも月2000万ちょっと)

内心ビビりながらもいつもノートに忍ばせている
”Uジ質問集”を取り出し、「あぁ、全然出来ますよ!」と答え
お客さんを質問責め

このお客さんは商社だったのと、この時面談した方は担当者じゃなかったのであまりよく分からないとのこと。
そこで近場だったユーザーさん(商社に案件振ってくれたとこ)へ急遽同行することに。

夕方だったので、不幸中の幸い。お客さんはお客さんの車で。僕は自分の営業車で移動となりました。

僕はエンジンかけると同時にすぐさま上司に電話(運転中の電話はやめましょう)・・・もちろんハンズフリーで(運転中の電話はやめましょう)

「(電話に)出ろ!出ろよ!なにしんてんだよ!ふざけんなよ!出ろよ!」
と怒鳴りながらコールしていると、

「お~、お疲れ~。どした?」と軽い感じで電話に出る上司。

僕はそんな上司をお構いなしに、
「ヤバいです!ヤバいです!超でっかい案件が出てきて今ユーザーのところへ別々の車で向かってます!15分もかからず着くそうです!概要話すので何を聞いてくるべきか簡潔に教えてください!!」と必死。

状況を察した上司はすぐさま案件情報をまとめ、僕がユーザーさんで何を聞くべきか、どうすべきかを指示。

「質問事項は携帯にメールでください!(当時はスマホじゃない)」
と言いながら、僕は言われたアドバイスを復唱して確認。

そうこうしているうちにユーザーさんの所へ到着

ほんの数分前はてんぱりまくりだった僕はオードリー春日のように堂々と車を降りて向かいます。
・・・まるで僕に任せておけば大丈夫だと言わんばかりに

確か19時を過ぎたぐらいだったと思うけれど、丁寧に対応してくれるユーザーさん
携帯を隠し、上司からの確認事項をぶつける僕
もちろん”Uジ質問集”も抜かりなくw

打ち合わせ終了後、商社のお客さんと分かれ僕は最寄りのコンビニへ。

すぐさまタバコに火を付け(営業車は禁煙です)
打ち合わせ内容をまとめ、上司に電話。

得た情報全てを余すところなく上司に報告し、次のアクションをどうすべきか話し合う。
案件ボリュームにワクワクしている上司は他の仕事を調整し、サポートに入ってくれるとのこと。

ここから”Uジと僕”の二人三脚が始まりました。


罵声と罵倒と信頼



「なにやってるんだ!!バカかお前は!!」

会議室内に響き渡る怒声。

その矛先は僕。
存在自体も否定されたかのような罵声と罵倒が続く。

あまりにも衝撃的過ぎて唖然としてしまう僕。


・・・少し時は戻ります。

当時から”教わるならこの人だ!”と決めていた上司、それがUジ
(僕は信頼と尊敬を込めてなぜか上司をフルネームで呼びます)
この時は課長代理でした(代理ってなんやねん)

入社一年目の僕とは比べ物にならないほどの知識と経験がありました
とは言え、そもそも僕は普通にランクの低い高校を出て、普通に浪人して無名の大学を出た無能。Uジは有名大学出身のエリート。

頭の構造もスキルも何もかも及びません

なので僕はこの案件に対してお客さんからの電話だったり、何をしたかをリアルタイムで全てUジ(上司改め)に報告していました。
それは逆も然りで、Uジも何かアクションあるたびに連絡をくれました。

スケジュールの都合でエンドユーザー(実際に僕らが作れと言われた製品を使う会社)に行けない時は代りにUジが行ってくれたり、僕では接触出来ない仕入先さんと打ち合わせしてくれたり、社内の調整してくれたり

日報は一切書いてないけど、この案件だけはきっちり報告するという僕w

そんなわけで一か月ちょっと過ぎた頃、試作品を受注しました。

本来なら半年はかかるであろう案件をこんな短期間でここまで持ってこれたのは紛れもなくUジのおかげ。

途中、3時間以上説教されたり、衝突し合ったりもしましたが、なんとかここまで来た。という感じです。

うちの会社はモノづくりの会社なので、試作品を経て問題なければ量産へと進みます。
つまり、ここで試作品がいい評価を出せればめでたく量産。受注となるわけです。

ただ、僕のように単純明快おっぱっぴ~な脳みそとは違い、
”石橋を叩いて渡る”どころか、
”石橋を舐めまわしてから実験体に渡らせて安全を確認してからようやく渡る”ほど用心をしていくUジ

言っちゃあ悪いけれど、この時点でUジと僕の案件成約率は90%を越えていました。

そこでついにUジは、
「よし、次の営業会議でこの案件を発表しよう」となったわけです。

ほぼほぼ受注確定でしかも試作品まで納入済みぐらいのところで営業会議

僕はドヤ顔で発表していました。


・・・が、しかし、


「なにやってるんだ!!バカかお前は!!」

といきなり当時の本部長(以下:某ミサイル発射しまくり国のトップにそっくりなんで”キム”とします)に怒鳴られます。

まぁ、絵に描いたようなパワハラ上司だったので、いつもなら気にもしませんが、この時は違いました。

「(え?もう受注確定間近だし、こんだけの案件ボリュームで?え?)」

となる僕。

救いを求めてUジを見るも・・・こちらも目がテン。啞然としていました。

それどころか営業会議に参加していた主任、係長、部長、そして社長までもが次々に否定してきます。

「あの会社(お客さん)じゃそんな案件取れるわけがない」
「使われる部材の単価知ってるか?成り立つわけがない」
「商社はデカい案件の様に見せるだけ」
「そんなもんに時間割くぐらいなら他のことをやれ」
「知識も経験もないお前は遊ばれてんだよ」

今思い返しても腹立つコメント

これ以外も言われましたが、呆気にとられ過ぎて覚えてません。
もちろん、その後の会議の内容も一切覚えてません。

覚えているのは嘲り笑うUジ以外の面々の顔・・・

次第に「じゃあもう知らねえよ。やんねぇよ。」と僕の悪い顔が出てきました。

そして会議後、唖然から憤怒に変わり、会議の後片付けをしているところに
Uジがやってきました。

バンッ!!と僕の背中を叩き、第一声

「お前、またいつもの感じでもう知らねぇとか思ってるだろ?」

・・・見透かされてるw

それでも不貞腐れている僕に向かってUジは続けます。

「連中は何も分かってない。
お前がどれだけ時間かけて動いて頭使ってここまで来たか分かってない。
だけどな、俺は知っている。
お前がどれだけ苦労してここまで来たのかを。
そして、どれだけこれがいい案件で、受注出来るかを。
だから俺は決めた。お前と二人でこの案件きっちり刈り取ると。
お前は間違ってない。」

人生を変えた言葉

そう言って立ち去るUジ・・・正直この言葉は15年近く経った今でも鮮明に覚えて居ます。
そして今こうして書いていても涙が出そうになります。

この時、僕の中で1つの大きな決意が生まれました。

”Uジ、あなたのために僕は結果を出す!あなたのために僕は働く!”

まさに男が男に惚れるって感じ。
こんな上司に出会えた事が奇跡だし、ましてやこんな自分を信頼してくれるとは

・・・まぁ、実際は普通に会議室で一人涙を流していましたがw



本部長の土下座


会議室での衝撃から数日後、お客さんから一本の電話が入りました。

「ろびんさん!エンドユーザーが評価OKだから量産の納入スケジュールを打ち合わせしたいって言ってきてます!どうしましょう!?」

「はっはっはっ。予定通りですね✨スケジュール調整しましょう✨」

なんて言いながらも全力のガッツポーズをしたのは内緒です。

すぐさまUジに連絡。

仕入先さんにはOKの電話と同時に作業に取り掛かれるように準備してましたので、すぐさま量産の生産開始へ。
1日でも短縮出来るようにUジと手分けして調整、調整、調整の日々。

そしてUジとお客さんとともにエンドユーザーのところへ打ち合わせに。

実は日本初の試みであったため、まだエンドユーザー側でも問題は残っていましたが、その場で注文書を獲得。いつ納入出来るかの打ち合わせへ。

舞い上がりそうになる僕を「まだだ。良品をきっちり納入してからだ」
とたしなめるUジの顔が完全ににやけていたのは忘れませんw

「そう言えば、この件、(社長とかに)報告入れますか?」

「要らん。納入すれば売上が立つからそれで分かるだろう
・・・あ、来期、お前予算3倍なw」

・・・え


そうこうしているうちに4月。
ちょうど僕が入社して丸一年が終わり、無事量産が納入された後の営業会議

冒頭の各営業が何日にいくら売り上げたかを本部長がチェックしていく。

キム「Tはお前この数字じゃ今月足りないだろ!!なにやってるんだ!!お前は!!どうリカバリーするんだ!!他の面々も・・・っ!?な、なんだこの数字は!?おい!Uジくん!ろびんくんの数字がおかしいぞ!」

Uジ「それは間違いなく正しい数字です。」

キム「な、なに!?一、十、百、千・・・一千万!?この日だけで一千万!?(うちはトップクラスでもこの当時は月2000万ちょっと)・・・ろ、ろびんくん、これはどういう事かね?い、家でも売ったのかい?」

「いえ。これはあなたが絶対に決まる(受注出来る)わけがないと言った
”アノ案件”の売上です。参考までにむこう三ヶ月先まで注文が入ってます。」

キム「ろびんさん!ろびん先生!いや、ろびん大魔神様!!
失言申し訳ございません!!土下座して謝ります!!」

営業会議で社長はじめ大勢がいる場で新人に土下座をするキムこと本部長

それをこれでもか!ってぐらいのけぞりながら見下ろす僕

この時の光景は今でも忘れません。

「じゃあ靴でも舐めてもらおうか✨」

キム「仰せのままに!!」

Uジ「おい!いい加減にしろ!調子に乗り過ぎだぞ!💦」

ちぇ・・・と舌打ちする僕をよそに会議室では、

「敢えて厳しい言葉を言ったのはろびんのためだ」
「ろびんならやれると思っていた」
「元々ろびんは期待の新人だからな」
「ろびんに目をかけて入社させたのは僕だ(社長)」

手のひら返しとはこのこと

などと口々にほざく上司連中(社長含む)

黙って聞いているUジを見てカチーン!と来た僕は、

「うっせぇな!こないだ(の営業会議で)ボロクソ言ってきたの全部覚えてるからな!!それでも最初からずっと全力で力を貸してくれたのはUジだけだからな!手伝いもしないならこれ以上の案件取ってこれるんだろ!?」

相変わらず口は悪い

と爆発してしまいましたw

部長「悪い悪い💦今度、飯おごってやるからよ💦」

「叙々苑だぞ!しかも無制限だからな!」

「だから調子に乗るな!」というUジ。
「最初から最後までろびんだから出来たこと。自分は少しだけ手伝ったに過ぎない。この場はろびんの発言も私の顔に免じて許してやって欲しい」

そう言うUジの顔が満面の笑みだった。

改めて思った。

これだけの大型案件で、自分の時間を割いて全力でサポートし、新人相手でもしっかり向きあってくれたUジ。

なのに1つも自分の手柄にせず、僕の手柄だと言う。

誓う。

僕はこの人に付いていく。

Uジの力になるために成長していく。

それが僕の役目だと。



余談


ときは経ち、代替わりもして営業のトップ、そして取締役となったUジ

実はこの時の経験が僕以降に入ってくる新人を苦しめることに。

「ろびんは一年目で売上を倍にした。だから出来るだろう」
「ろびんは一年目で大型案件の話を持ってきた。だから期待している」
「ろびんは入社翌日から営業をしていた。でも結果が出せたから大丈夫」

頭おかしいUジの基準

そう、最悪の比較対象を作ってしまったわけ。

中途採用であればなおのこと、まるで「出来ない理由がわからない」と純粋無垢な表情で首を傾げるUジ。

「本部長はどっか頭のねじが外れてます!助けてください!」

と数多くの新人がヘルプを出してきました。

その度にUジを説得する僕・・・毎回3時間ぐらいかかるんですけどw

僕は個人的に歴史(戦国モノ)が好きなのもあって会社の歴史も聞き出している。

すると分かった事が、

・会社の主要顧客9割を社長、(初代)本部長、Uジの3人が作っていた
・営業一年目で予算達成はUジと僕だけ(僕入社時点で会社は20期目)
・Uジの直属の部下第一号が僕
・教育や研修なんて存在していなかった
・面接時点でUジの中では僕の採用はあり得なかった

僕は面接で遅刻してます

という事

つまり、ろくすっぽ教育などない状態で、自分が結果を出し、
そして絶対ダメだと思ったろびんでさえ同じ様に結果を出せたから
誰だって出来るだろう

それがUジの考え(天才の考えはマジで頭おかしい)

そして新人くんたちは口をそろえてこう言います。

「Uジは頭がおかしい。ろびんのせいだ。」と。

・・・なんで僕まで?


というわけで今回は僕が自分本位から相手本位の考え方に変わったきっかけをご紹介しました。
特に学びやヒントになるところはないですが、気が向いたら僕の成長日誌として書いていこうと思います。

ありがとうございました。

ろびん

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