魔女の条件

私は四半世紀、女教師でした。

この作品の主人公の1人である女教師未知は、熱血教師ではありません。

そこが好きです。

それこそ自分を「未だ知らない」、美人だけれど顔のはっきりしない、虚ろな女性。

愛してはいないそれなりの好青年との結婚まで、腰かけで学校にいるだけです。

そんな時、未知は光という孤独を抱える男子生徒と触れあうようになり、やがて思いあうようになります。

コンビニで万引きして一緒に逃げる時の、2人の表情……

（主人公が当時ジャニーズのプリンスだったにも関わらず）深夜の学校の図書館で交わされる抱擁とキスと愛。

まだ大人になりきらない滝沢秀明くんの頬は薔薇色。学生服との対照色……

全校生徒の前で未知が、生徒である光への恋愛感情を明言する場面では、当時の自分の職業柄、

「これは、ないわ」

とつい思いましたが、

未知が初めて何かに真剣に向き合ったことの証でしょう。

「高校教師」も男女逆設定の学校恋愛ドラマですが、直感でこちらを選びました。

多くの恋愛ドラマの難点は、ぶつかりながらも心が通い結ばれるまでの前半数話が心震えるピークで、その後は現実生活という「壁」の話になっていくこと。

仕方ないですが。

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