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英検1級の真実~単語の覚え方

英検1級の合格の鍵は語彙力です。とある有名英語講師がYouTubeで「語彙力は実はそんなに必要ではない」と話しているのを見たことがあるのですが、これを信じてはいけない。実際受けた感想は、やはり土台になるのは語彙力です。

試験の最初の25問は語彙問題。これがほとんど分からないと、精神的にしんどいです。そして、単語は長文問題にもリスニングにも、なんなら後の二次試験のお題にも出てきます。なので、語彙は重要です。

英検1級の語彙は1万語から1万5千語となっています。なので「英検1級の単語は難しい」というのが定説ですが、これは私の感覚だとちょっと違います。

おそらく英検1級を受けようとする人は、英検準1級合格者か、TOEICである程度高得点(800~900点台)を取っている人かと思います。こういう方の場合、多くは、「英検1級の単語帳に載っている単語は、出会ったことがない」はずで、「英検1級の単語は段違いに難しい」となります。

しかし、普段から英語のニュースを読み、洋書を読んでいる人ならば、英検1級の単語はそう難しくはないはずです。英検1級に出てくる単語は、実際には「よく使われている単語」です。

ではどうやったら単語を覚えられるのか。私の単語の覚え方は、「文章ごと覚える」です。

私はThe New York Timesの電子版をサブスクしています。毎朝メールでニュースのダイジェスト版が届くので、それを読んで、興味がある記事はリンクから飛んでフルで読みます。その中で、この表現はいいな、と思ったり、知らない単語は文章ごとノートに書いて、単語の意味も調べて書いておきます。ノートはセリアで売っているA5サイズのもの。このノートを隙間時間に見ています。双子が習い事をしている最中とか。手間はある程度かかりますがお金はかかってない😅この作業は、双子が完全に寝ている時間(朝5時~6時半)の間にやっています。

洋書は1~3か月に1冊ぐらいの割合で読んでますが、基本的に単語を調べることはなく、知らなくても読み飛ばしています。けど、ニュースのときと同じく、これはよいと思った表現や、「知らないけど使えそうな単語」に限り、その箇所に100均で売っている細い付箋を貼っておき、あとでノートに文章ごと写して、単語も調べて書いています(付箋貼りっぱなしで、そのままになっている場合も多いけど…)

文章ごと覚えるというのは、ストーリーとして覚えているということです。ある研究によると、ストーリーで覚えるのは、単語帳のような単語の羅列で覚えるより、最大22倍の効果があるそうです。

確かに話の流れの中で覚えているので、単語は忘れにくいです。一度調べて書いた単語は覚えています。こうしたことを続けた結果、「英検1級を受ける!」と勉強をしているお友達に刺激され、私も!と、英検1級用の単語帳を本屋さんに買いに行ったとき、「ほとんどの単語を知っている。これはいけるかもしれない」と思ったのです。そのとき買ったのは、ジャパンタイムスが出しているEX熟単語帳。有名なパス単より、EXのほうが英文が自然だと思います。

そんなわけで、私は単語帳を暗記するために買ったわけではなく、どれだけ知っているかチェックするために買ったのですが、多くの場合、単語帳は「単語を暗記するため」に使われると思います。

単語帳を何周もして単語を覚える。これはスタンダードな暗記法なのでしょうが、私はどうしてもこれができません。これで覚えられたためしがないのです。何周したって、覚えられない単語は最後まで覚えられないです(中学3年の受験のときに経験済み)。

この「単語帳を何周もして覚える」方法は、多くの勉強系YouTuberが推奨しています。「5週してほとんどの単語を覚えました」という話もよく聞きます。

たしかに何周かして単語を覚えることができる人もいます。こういう方のプロフィールをよく見てみてください。多くの場合、国立大学か難関私立大学を卒業しているか、難関資格に合格したことがあるという経歴のはずです。

いわゆる受験勝ち組は、「あまり興味のないことでも覚えられる」という能力に長けています。こういう方の場合、昔取った杵柄で、受験用の能力を発揮し、「見るだけで単語を覚えられる」ことになります。

が、私はそういった能力が明らかに欠如しており、したがって手間暇かけてストーリーで単語を覚えるということしかできません。この場合、利点は、最初の手間はかかるものの、一度覚えたら忘れないことです。目だけでなく、手を使っているため忘れにくい、というのもあると思います。

英検1級の場合、膨大な単語を覚える必要があります。そのときに考えてほしいことは、「自分はどうやったら暗記できる人間なんだろう?」ということです。

見るだけで覚えられる人はそれで大丈夫です。けれども、何周しても覚えられないという方は、聞いたら覚えられるタイプなのか、書かないといけないタイプなのか、はたまた他の方法か?と考えてみる必要があります。

どうしても「自分がどうやったら暗記できるのか分からない」という方に私がいつもおススメしているのは、「あなたが俳優だったとして、明日までにこのシェイクスピア原作の、長台詞いっぱいの台本を覚えてこい、と言われたとします。あなたはどうやって覚えますか?」という例え話です。

そうすると、「書くほうが頭に定着するかも」「セリフを吹き込んでそれを繰り返し聞く」「だれか相手がいるほうがいい」など、いろいろアイディアが出ると思います。

それを一度、単語を覚えるときも、試してみるといいのではないかと思います。

暗記法は人それぞれ。有名な人が推奨しているから、これで覚えたからという人がいるから、と真似する必要はなく、あなたに合った方法で覚えたらいいと思います。






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