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【愛されたいって言えなかった】第7回「呪いと、年上の王子様?」

「愛されたい」をテーマにお送りしている戸田真琴の連載第4回。毎月、さまざまな角度からテーマについて掘り下げていく予定です。何かの要因で表になかなか出ることのなかった「愛されたさ」を発掘したり、誰かの愛されたさについて考えてみたり、私たちの人生を真綿で締めるようにじわじわと縛っているあの「誰かに(自分が望むやり方で / 満足に / 濁りなく)愛されたーい!」というほぼ実現不可能な巨大願望についてみなさんと考えていけたらと思っています。愛されたかったエピソードも募集したりする時もあるかもしれません。愛されたい!と一度でも思ったことのあるあなた、ぜひお付き合いいただけますと幸いです。

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【愛されたいって言えなかった】 第7回「呪いと、年上の王子様?」


 中学生の頃、クラスでカースト上位の女の子はサッカー部のエースと付き合っていました。そして高校生になると、3年生の先輩や、大学生、そして社会人の男性と付き合う女の子がどんどん増えていきました。同じ歳の男の子と付き合うよりも、年上の人と付き合っているほうがいけてる、というようなムードが充満していたのをよく覚えています。
人気のある先輩と付き合っている女の子はやっぱり一際輝いて見えるし、社会人のカレと付き合っている女の子は誕生日にすてきなお店にディナーに連れて行ってもらったり、名のあるブランドのアクセサリーを買ってもらったりしていて、その煌めきはおとぎ話のお姫様のように眩しく見えました

 当時は何気ない風景のひとつとしてみていたそれですが、大人になって街を歩いていると、たまにふと、疑問を感じることがあります。
 数々の男女がペアで通り過ぎる姿を見ていると、ふと、なんだかアンバランスだな、と感じることが増えてきたのです。誤解を恐れず言うと、どう見ても女の子の方が頑張りすぎている、と感じるような二人、とでも言いましょうか。隅々までメイクやファッションに気を使い、髪の先まできれいに巻いてハイヒールを履いた女の子と居るのは、身なりに気を遣っている雰囲気がまったく無い男の人。(女の子より年齢が上に見えることが多い)もちろん、身なりに気を遣うかどうかは個人の自由だし、それによって測れるものだって全てではなく、人生の時間を自分のどこの部分を磨き上げることに使うかどうかは個人の選択でしかありません。なので、表層に見えていない部分で二人のバランスが取れている、ということもありえるのだとは思います。しかし、そういう一見アンバランスに見える二人組を多々見かける中で、私は最近あった、あることを思い出しました。

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