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2023.6.19西日本新聞に掲載されました。

「伝統的家族はいつの時代の話?」

同性婚だけではなく、夫婦別姓の議論でも出てきました。

「そんなものを認めたら、国がなくなる」
「伝統的家族を壊したら、他の国の植民地になる」

天皇制を根拠にして、このような意見を見かけました。

・投稿文を公開

同性婚訴訟に対して「伝統的家族の大変革は早計」と意見してた大学教授を記事を読んで疑問に思ったことがあります。
「伝統的家族」という言葉が出てくる度に、「そもそも伝統的家族って何だろうか」「いつの時代を前提にしているのだろうか」と考えてしまいます。
記事を読んでみて、明治時代に制定された「家制度」を前提にしていると気づくくらいです。
約150年前の明治時代の家族観を「伝統的」と言われると違和感があります。「伝統的」と言われると古代からのイメージを持ってしまいます。「明治時代の家族」と明確にしたほうが読む側として理解しやすく感じました。
「同性婚を認めない」と考えるのは個人の自由ですが、「伝統的家族」という言葉を持ち出して「古代から禁止されてる」とイメージさせる言い方はいかがなものかと思います。

2023.06.19西日本新聞こだまより

・わかってて使っているのか

伝統的家族と聞くと、安倍元総理を思い浮かべます。
この言葉が出てくる度に、「発言者は誰?」「この人の思想は?」とすぐに反応します。

知らない人なら調べますが、発信者のほとんどが右派とか、保守派とか呼ばれる人です。
一般の方なら、安倍元総理の支持者が多い印象を持ちました。

・時代をあえて明示しない理由

「明治(または大日本帝国)の家族観」と「伝統的家族観」を比べて印象が違うと感じました。

前者より後者の方が何となく古き良き時代を思い浮かべませんか?
イメージ戦略のために使っているのかと考えてしまいます。

この言葉を使う時は、定義をハッキリさせた上で使わないと「この人はなんて頓珍漢なことを言っているんだろう」と思われかねません。

私に使いこなせる自信はありません。

・まとめ

何気なく記事を読んでいて「この単語が出てくるなんて西日本新聞にしては珍しいなぁ」と感じました。
大学教授のインタビューとわかって納得しました。

ボンヤリしてるけど、何となくよさそうなイメージのある言葉は、注意しようと学びました。
意味がわからないまま使うことだけは避けたいです。
読み手になったら、「何を主張したいだろうか」と注意します。

以上、ちえでした。
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