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ボン
杉並区出身
B型+
沢山の物を所有しない男。


ボンのクローゼットはいつも一定数のお洋服がかけられてる。


何か一つ購入すれば
何か一つ手放す。

手放す基準も曖昧で
年月とか汚れとか
そういったモンでもなさそう。


「うーん...これはいらんかな。
これは必要。」


いつものように選別が始まる。
突然始まる。
思いつきで始まる。


ずっと見ていても
いるorいらないの基準はわからない。


何やったら
ボン本人もわかっちゃいないのだろう。

それゆえ、永久にわからない。



ボンほど感覚的な人間に
あたしはこれまで逢ったことないわ。


ボンが熟考してるなんて姿
六年間で一度も見たことないもの。


さぁ、二人で考えよう!ってな時も
考えてるフリをするだけで
頭の中では小ぶりな脳みそがコロコロ鈴のよに動いているのよ。


「あんた、考えちゃいねぇでしょ?」

あたしが問うと、「考えとらん。」て笑う。


そう、一事が万事そうだ。

どうしてそれを選んだのかと尋ねても
「何となく」って答えはデフォルト。


ただその「何となく」はとても優れた機能で
ボンはそれによって守られてるの。


きっと身体のどっかにセンサーがあるのだわ。



今日は三着ほど選んだみたいね。

それを荷物に合わないくらい小さな紙袋に詰め紙袋の端を破れ散らかしながら出かけるボン。


行き先はわかってる。

セカンドストリートやトレジャーファクトリーで買い取ってもらうのよ。

で、そこで氣にいるのがあれば買う、
...そしてまたしばらく経ってそれを売る、
何かまた買う、そして売る。

ずっと前からそうしてるのよね、ボンは。


これは何もボンだけに備わっておる特殊機能な訳ではなくてね、

今の子たち、
特に男の子たちの感覚は
誰に言われなくてもちゃんとサステナブルなのよ。


無駄な買い物はしないし、
買った物を無駄にもしない。


あたしはダメよ。
バブル育ちだから無駄と共に生きてるわ。


あ、食べ物は別よ?
そこはちゃんとしてる。



でも、物を処分するのは苦手なのかもしれないな。

大してお洒落でもないのに
無駄に服の数だけ多く捨てれない。


だから、
最近はそれもボンに頼んでみたりしてる。

ボンの中のセンサーでもって、
あたしに必要か必要でないかを判断してる。

ボンもそれを自分の好みやなんかではなく、
ちゃんとあたしに必要かどうかで判断してるようだわ。


だからあたしはいつだって
"今のあたし"で居られるのよ。


このミニマムゴリラを見習わないといけないわね。

ミニマムメスゴリラを目指します。


サステナボン:
沢山を所有せず、
常に必要である一定数を循環させる地球の民。




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