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楽曲紹介:Anything Goes

 少し気が早いですが、もうすぐ訪れる新年にふさわしい明るいものを、と思い今回はこちらをご紹介します。
 タイトルはずばり”Anything Goes(何でもありよ!)”

  1934年に作られた、作詞作曲共にCole Porter(コール・ポーター、1891~1964)による楽しい名曲です。同名のミュージカル「ANYTHING GOES」の中で披露されました。このミュージカルは後に何度か映画化され、特に1936年製作のビング・クロスビーエセル・マーマン(舞台版でもこの曲を歌唱)主演のものは高い評価を得ています。

  物語の舞台は豪華客船。上司に荷物を届けるため船を訪れた”ビリー”は、そこで想いを寄せている”ホープ”(彼女もビリーが好き?)を見かけ、さらに船上で結婚式を挙げることを知ります。何とかそれを阻止しようとこっそり乗り込むビリー。
 ところが船にはビリーに猛烈アタックを続けるナイトクラブのシンガー”レノ”や、指名手配中のギャングなど訳ありの人物が勢ぞろい。船という密閉空間で様々な恋模様やドタバタが繰り広げられます。果たしてビリーは無事ホープの結婚を阻止することが出来るのでしょうか⁈・・・そんな楽しい物語のようです。(残念ながら私は観たことがないのですが)

さて、歌に戻って、特徴的な歌詞を少し見てみたいと思います。

 ”In olden days a glimpse of stocking
  Was looked on as something shocking
  But now, God knows
  Anything goes!”

『昔だったらストッキングがちらりと見えただけでもショッキングだった
 今は神さまだって知ってるの
 何でもありだってね!』

 ”If Mae West you like Or me undressed you like
  Why, nobody will oppose!”

『メイ・ウエスト(当時活躍していたセクシーな女優)がお好みでも
 裸の私がお好みでも
 誰も何も言わないわ』

 これはほんの一部ですが、とにかくあらゆる箇所で韻を踏んでいたりしているんです。(stockingとshocking、Mae Westとme undressedなど)30年代にしては過激な単語が多いこの曲、実は最後まで聴くと恋の歌であることに気づきます。

 ”And though I'm not a great romancer
 I know that I'm bound to answer When you propose
 Anything goes!”

『私はロマンチストではないけれど
 もしあなたがプロポーズしてくるなら応えるしかないわ
 何でもありの世の中なんだから』

 相手に「プロポーズしてみれば?」と問いかけるような、ちょっと素直じゃないラブソングですね(^^)
そんな歌詞の面白さを味わうためにもぜひ英語での歌唱を聴いてみて欲しい、ということでこちらの動画を。
2012年ニューヨークで上演された舞台のリハーサル動画です。

 私が聴いたものは映画のサントラでしたのでかなりスマートな歌い方でしたが、舞台だとこうなるのですね。見事なタップも相まって迫力あります。コール・ポーターならではの言葉遊びを踊りながら歌うのは大変だと思いますが、主演のサットン・フォスターは素晴らしいです♪

 この曲が作られた時代より今はさらに何でもありかもしれませんが、それでも人が人を好きになるのは変わらない。それがまた不思議だし、素敵ですね。きっとこの歌の魅力も、この先も変わらず受け継がれていくのだと思います。


 ※ここからは曲と関係ない余談です。
今年の夏ごろからPCの調子がおかしくなっていた(画面が映らない)のをだましだまし使っていましたが、とうとう先日何をしても直らなくなり買い替えを決断。その辺のゴタゴタもありかなり更新が出来ませんでした。
何とか新しいPCにも慣れてきましたし、またちょろちょろとアップしていこうと思っていますので、よろしければまた覗いてみてください(^^)

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