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いつか旅立つ君へ

原因不明の腹痛(主に下痢)に悩まされるようになった23年の冬、娘は月の半分を体調不良で欠席するようになりました。
不調は突然やってきます。
昨日まで元気だったのに、翌朝起きて朝食をとり終わる辺りから急にお腹が痛くなり、急いでトイレに駆け込みます。そしてそこから30分〜長いと1時間、入りっぱなしの時もありました。
心配する私は
「…まだ痛い?」
と声を掛けますが、腹痛が治まらない娘は
「……うん」
と、中からか細い声で返事をします。
トイレ事情はデリケートな話なので焦らせてはいけないと思い、その間に学校へ遅刻の連絡を入れ、出てくるまで家事をこなしながら待ちました。
時間が経過しトイレから出てきた娘はまだ具合が悪そうで、腹痛も続いている様子。
とりあえず
「腹痛が治まるまでは体を温めて横になっていようね」
と声を掛け、別室で娘を休ませました。
しかし、体調の回復がお昼頃まだかかってしまうとそのまま学校を休まなければならなくなり、そんな日が一週間〜二週間続きました。
もちろん、その間に病院へは連れていきます。
「薬を飲んで様子を見ましょう」
と処方された二週間分の整腸剤を飲み続けましたが改善されず、一週間を過ぎた頃に再び病院を受診。
しかし先生からは
「午後には回復するということは、大病が隠れている可能性は低い」
「原因は分からないが、下痢の回数が減ってきているということは薬が効いている」
と言われ、それ以上の処置はありませんでした。

『……何か精神的なストレスが原因で腹痛が起きているのか?』
『学校生活に問題がある?』
『勉強?部活?友人関係?…それとも家庭??』
などなど、何が原因なのか分からない当時の私は、頭の中をグルグルさせていました。
思春期に起きる病状に詳しい小児科へ連れて行った時は
「先生も朝、な〜んか調子が悪いんだけどね、仕事に出ちゃえば忙しいから、いつの間にか調子が悪いことも忘れちゃうんだよ〜」
(この先生は、娘の腹痛は精神的なことが原因で起きていると思ったようです)
「明日は頑張って、えいっ!って学校行ってみれば?」と明るく言われて終わりました。
そうこうしているうちに体調が回復し登校を再開しますが、腹痛はまたやってきます。そのたびに病院へ連れて行き症状を伝えますが、結局「薬を飲んで様子を見ましょう」と同じ薬を処方されて終わる。と、そのような日々が続き、気付けば娘が体調を崩すようになってから約半年の月日が流れていました。


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