見出し画像

励ましと慰めの力

[使徒の働き 18:1,2,3]

その後、パウロはアテネを去ってコリントに行った。そこで、ポントス生まれでアキラという名のユダヤ人と、彼の妻プリスキラに出会った。クラウディウス帝が、すべてのユダヤ人をローマから退去させるように命じたので、最近イタリアから来ていたのである。パウロは二人のところに行き、自分も同業者であったので、その家に住んで一緒に仕事をした。彼らの職業は天幕作りであった。

今日の聖書箇所
使徒18:1〜8

今日も使徒の働きから恵みをいただいていきましょう。

アテネで知恵を尽くして宣教をしたパウロでしたが,霊的な壁は厚く救われる者はわずかでした。パウロもまた落胆したことでしょう。

また各地の宣教でパウロはまずユダヤ人たちに福音を伝えました。彼らが神の選びの民であり,約束の民だったからです。しかしそのユダヤ人が最も福音に敵対し,また執拗に迫害する者となったのです。

パウロも神の御心が分からなくなって,一体なぜ?どうして?と失望落胆の中に落ち込んだのではないかと思います。

誰よりも劇的な救いを体験し,また誰よりも救霊の情熱と使命感に燃えていたパウロでしたが,そのパウロも弱り,恐れてしまうこともあったのです。コリントへ行った時がまさにそうでした。

[コリント人への手紙 第一 2:1,2,3]

兄弟たち。私があなたがたのところに行ったとき、私は、すぐれたことばや知恵を用いて神の奥義を宣べ伝えることはしませんでした。なぜなら私は、あなたがたの間で、イエス・キリスト、しかも十字架につけられたキリストのほかには、何も知るまいと決心していたからです。あなたがたのところに行ったときの私は、弱く、恐れおののいていました。

そんなパウロが宣教を続けることができたのは同労者による励ましと慰めがあったからです。

コリントへ行ったパウロはそこでアキラとプリスキラというユダヤ人夫婦に出会います。この夫婦はユダヤ人でしたが,イエスをキリストを信じ,またパウロの良き理解者,協力者となるのです。

ユダヤ人たちから苦しめられていたパウロにとってユダヤ人アキラとプリスキラが良き同労者として与えられたことはどれほど大きな励ましと慰めとなったことでしょう。

それゆえにコリントでもパウロは頑ななユダヤ人たちに宣教を続けることができたのではないかと思います。コリントでもユダヤ人たちの反応は最悪でした。

[使徒の働き 18:5,6]

シラスとテモテがマケドニアから下って来ると、パウロはみことばを語ることに専念し、イエスがキリストであることをユダヤ人たちに証しした。しかし、彼らが反抗して口汚くののしったので、パウロは衣のちりを振り払って言った。「あなたがたの血は、あなたがたの頭上に降りかかれ。私には責任がない。今から私は異邦人のところに行く。」

しかしアキラとプリスキラ,そしてシラスとテモテという同労者による励ましも受けて反抗と迫害を乗り越えて宣教し続けたパウロは神は実を見せてくださるのです。それが会堂司クリスポ一家の救いと多くの異邦人の救いでした。

[使徒の働き 18:8]

会堂司クリスポは、家族全員とともに主を信じた。また、多くのコリント人も聞いて信じ、バプテスマを受けた。

会堂司というのはユダヤ人社会の有力者であり,クリスポ一家の救いという伝道の実はパウロを深く励まし,慰めたことと思います。

私たちの信仰生活にも宣教にも励ましが必要であり,慰めが必要なのです。そのために教会があり,神の家族があるのです。共に祈って,共に戦ってくれる同労者が必要であり,その励ましと慰めを通して私たちは初めて信仰生活を続け,また宣教にチャレンジしていくことができるのです。

私たちはパウロのようには伝道できないかも知れません。またパウロのように教えたり,メッセージを語ることもできないかも知れません。しかし私たちにもできることがあるのです。それは共に祈ることであり,共に集うことなのです。

何もできなくても祈って共に集うだけで働き人も教会全体も励まされ,慰められ,強められていくのです。反対に教会から離れてしまうこと,集会に行かなくなってしまうこと,これは教会全体に痛みと悲しみを与えてしまいます。

教会というのはキリストの体なので,一人がいなくなるならそれは体の一部が切り取られたような痛みを与えるのです。

私たちはお互いを励まし,慰め,支えていく神の家族として召されていることを忘れず,神の家族としてますます一つに結び合わされ,愛のうちに建てあげられ,宣教伝道にチャレンジしていきたいと思います。

今日の祈り
主よ,私に与えられている神の家族,信仰の同労者たちを感謝します。神の家族を通して私を慰め,励まし,また私が神の家族を建てあげていく者として成長させてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?