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私の感覚を理解するのは私だけ #33

太宰治『走れメロス』についてだけ #24


少し前から不安になっていたことだが、メロスも後半に入り不安がいよいよ本格的になってきた。
『走れメロス』について語り切ったら何を書けばよいのだろう…

元々、メロス愛を叫びたくて始めたnote
メロスはネタバレなどという世界からは飛びぬけた作品だ。
だからこうやって内容を引用しながら私も書き走り叫んできた。

もちろん他にも大好きな本はたくさんある。
心から愛も叫べるが、それらは恐らくネタバレをしてはいけない。

どうしようか…
ここ数日考えているがいい案が浮かばない。

ひとまず、今日のメロス。

大好きな一文を紹介する。
最初にメロスが王城から走りだした時は満天の星だった。
今、王城へ息を切らせながら走り向かうメロス。

斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。

太宰治『走れメロス』

目を閉じてこの一文をイメージしてみよう。
みなさんはどんな場面を想像するだろう。

限界を超えようとしているメロス、だがまだ腕は下がらず強い拳を握り、全力を振り絞りブンブンと大きく前後する。
走る足も飛ぶように、地面を蹴り宙に浮いている時間が長いんじゃないのだろうか

オレンジから赤のグラデーションに染まる空
走るメロスのシルエットが目に浮かぶ

斜陽は赤い光を…
美しい言葉だ。

メロス、まだ間に合う。
走れ!!!

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