読書について

幼いころから本を読んできた、という訳ではなかった。
漫画は好きでよく読んでいたんだけど、読書はなかなか習慣にはならなかった。
20歳くらいの時、やっぱり本くらい読むか、と思い本屋に行ってみた。ポップアップで村上春樹の「ノルウェイの森」が置いてあった。ベストセラーになってからだいぶ期間が空いてたけど私は聞いたこともなかった。面白いのかなっと思い買ってみた。
面白かった。
それから村上さんの違う本を読んでみたり、漫画の影響で(バナナフィッシュだ!)読んでみたかった「ライ麦畑でつかまえて」とかも読み、主にアメリカの小説を好むようになった。
今ではミステリやSFとかも好きだ。
文学小説を読むにはちょっとしたコツのようなものも必要かなと思う。集中するまでは時間もかかるし、読んでると眠くもなる。面倒くさい。
それでも小説、つまりは物語を読むということは書いた本人の人生を一時的かつ限定的に、そして自分なりにだけど追体験しているような感じになる。
とても感動するしエキサイティングだ。
読んでいる時はピンとこなくても、数年後にふと「ああ、あれは面白かったな」と色鮮やかに思い出すことがある。そういう長いスパンで体験できる媒体って他にあんまりない。
残りの人生であとどれくらい本を読むだろうか。
小説というものは時代から取り残されるだろうか。
物語というものがこの先どういう形をとっていくか見当もつかないけど、私は好きだ。

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