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自分を信じる

最初に茶の間デビューをしたときのことを不思議におぼえている。固くて大きな飯台に大家族があつまっていた。冷たい板の間に座った。始めて箸を持つとそれが左手であったのか、右手に持ち替えるように言われた。その理由が横の人とぶつかるからと言われた。なるほどと思った。

自分は大人を信用しない子供に育った。偉そうにする対象が嫌いだった。原因は親にクワで頭をたたかれたケガがもとで精神に障害を受けた老婆の背中におわれて育ったからだと思う。弱いモノの立場でみた強いモノの冷たい社会の視線を感じたからだと思う。

なので表面的には穏やかにみえても心の芯の部分では権威主義には抵抗した。どんなに偉い先生が言ったことでも簡単には信じない。自分の目で見て自分で考えたことしか信用しない。

とくに戦後、急激に変わった日本の社会を信用しない。なにかがおかしい。そして表層崩壊の予測というかなりマニアックな課題を考えつづけることで芋づる式に社会のカラクリも分かったような気がする。


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